竜の恋人

未来へ

未来へ

竜人族のもの達は、番に対して特に尽くす種族のようだ。
そして、独占欲もものすごいように思えた。

邸宅内で散歩などさせてはくれたが、たえず側にいて、仕事も番のそばでやりたがる。
屋敷にいるもの達も、それが当たり前のように対応していく。

城からの急務においては、家令が代行として動き、当主決裁などは番いの側で。魔道具を駆使することも多々あった。
お腹の子供には魔力提供が必要だと、夜は特に濃厚になる。
えっと…妊婦に対して、その対応で良いのだろうか？
寂しくは無いだろうけれど…

妊娠期間は思ったよりも短かった。
ヒト族の子供の場合は十ヶ月それ以外は短くて三ヶ月。基本は五ヶ月から六ヶ月。
魔力に関係するのか？
卵を母体が抱き込むのは十日から一ヶ月ぐらい。種族によりだとか。
それらで、大体の種族がわかるらしい。
基本、両親のどちらかの種族になるから、私達の間では竜人族かヒト族だ。

そういえば、姉の相手は魔人族だから、魔人族かヒト族なんだよね。
ヒト族も、私達の場合は、竜人族寄りのヒト族であり、姉の場合は魔人族寄りのヒト族なのだとか。
寿命などが関係してるらしいけど、この世界にまだまだ疎いからな…

で、生まれた我が子は…大型犬ぐらいの大きさ子竜。つまり、竜人族男児だった。

うん、ちょっとびっくりだけど、愛らしいお目目で『きゅー』ってなく鳴き声が可愛い。
言葉は私には…理解できない。
でも、竜人族の同士ではこの鳴き声でも通じるらしい。
もう少し大きくなったら、心話ができる子供もいるらしい。
魔力の多い子供がらしいけど…
そうなると、少し変わった形でも会話ができるかな？
できたら良いな…