竜の恋人

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異世界の扉

異世界の扉

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結局は、姉は他の者達にはあまり説明できなかった。
多分、神からの制限がかかっていたのかもしれない。
伝えそうなキーワードが口から出そうになると、声が掠れて聞き取れず、場合によっては咳き込む次第だった。

紹介された、ディアブロは、魔塔関連から来ましたみたいなことを言っていたけれど、多分嘘だろう。
神からと言っても、風貌や装いなどから、神殿関係とはどうみても思えないから、そう言って誤魔化したとしか思えなかった。

この国の『障壁』に関しては、この国の王族であるエドワード殿下が説明していた。
混乱をきたさない程度に考慮してだと思う。
まぁ、それに関しては仕方ないと思うしね。もし、私が今現在いるセイクリオン公爵家領地やアステード王国に問題が生じていたとしたら、多分、自国でできそうな事は他国には漏らさないだろう…

それに、障壁も扉もと問題だらけであったら…まぁ、あれだよね。
士気が下がる。
下手したら、絶望に飲まれて、いまく行かなくなってしまう。

「障壁においては、各国からも応援が来ているから、これ以上の悪化は起こらない。むしろ改善•解決に向かって行くだろう。問題はあの扉だ。」

ディアブロが変わり、持っている情報と照らし合わせて、今後の方針を決めて行った。

「さて、まだ残っている瘴気溜まり。現時点ではこことここだ。これを浄化殲滅し、瘴気の力を減らして行く必要性があります。こちらの方がやや濃く、大きい物であるようで、こちらに聖女様方に赴いていただき、もう一つの方は、騎士と聖職者及び魔術師に浄化してもらいましょう。こちらの方は聖女様でなくてもどうにかなると思われます。もちろん、私もそちらに行き手伝わさせていただきます。その後、一気に扉を閉めて破壊です。」

「この二つを浄化しないと、扉は無理なのか?」
「はい。負の感情は直ぐに溜まってしまいます。それに恐怖心も。二箇所浄化してしまえば、次に溜まるまでの猶予ができ、その間に扉への対処が出来なければ、向こうの世界で待ち受けている悪魔の大群がこの地に降り立つ事になるでしょう。そうなると、また更なる困難が引き起こされてしまう。ですので、こちらを優先に。明日出発してでその後期限は二日ですね。」

「その二日は、浄化に関してだろうか?」
「はい。その通りです。その後こちらに戻って来るのが一日かかるとして、それ以上は難しいですね。」
「なら、やるしかないだろう。」

そう言って、テーブルの上に広げた地図に印をつけながら次々と計画を練り上げて行った。
その後、各自準備のため一旦解散となっのだけれども…

「少しよろしいでしょうか?」

そう言ってディアブロが、私と姉の側にやってきた。

「何かようですか?」
「はい。一つお願いがございまして…」

そう言うと、私の前に跪いた。


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