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異世界の扉
異世界の扉
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翌朝、『扉』が海上に現れた場所に向かうため、馬車に荷物を積めるなどの準備が早くからされていた。
護衛の騎士達も騎乗するため、各自で馬を連れていた。
見送りのためと、第一皇子が来られて…
「おや?早いな。」
そう言ってニコニコしながらやや前方の山の上の方に視線をおくっていた。
アルも騎士達もそちらの方を見ているから、私もそちらに視線を送る。
雲を突っ切って近づいてくるのは。
「竜?もしかして竜人?」
「そうですね。私の可愛い弟達です。たぶん、あなたの姉君。聖女様も一緒では?」
そう言ってクスクスと笑っていた。
「帰城だ。」
そう言うと、慣れたように場所を開け出した。
この城の者達は慣れた様子で移動し出す。
私たちの方も、竜人族の人が多いせいか慣れてはいると思うのだけれども、やはり自国に自分達の屋敷でないから多少の動揺を見せた。
驚きのざわめきで迎える。
上空に現れた者に一瞬驚き、確認して安心した者と、驚いた者とで少し騒ついてだ。
竜体から降ろしてもらい、こちらに向かって走り出して来たのは…。
「優里~~~~~。」
魔法行使してくれていたとはいっても、バサバサと羽ばたかせて降りて来たのだ。
土埃が少しはして、アルにしがみついていた私。アルの腕の中で守られて安心していたが、大好きな声を聞いて、腕の中から出て、ゆっくりと振り向いた。
私が着ている服とは少しだけ違うものを着ていた。
聖女らしい装いだが、この前見たのと少し違った。
多分、この国、ディール帝国の物だろう。
でも、そんな事関係ないのよ。似合っている。うん、綺麗だ。
私に勢いよく抱きついて来たから、私も背中に手を回してぎゅっと抱きしめた。
えっと?
姉が、そのまま…そう、サササッと身体に触れて確認してきた。
えっと??
ふんむと言った感じで私の方に向き合って…
「元気だった?怪我とかしてない?無理もしてない?」
「うん、私は至って元気。みんなが守ってくれてるからね。この前だって…えっと、どうもないよ~~。」
あぁ、怪我とかしてないかの確認したのね。一瞬何事かと思ったよ。
この前のも、確か大きな怪我とかしてなかったし、屋敷の者達が直ぐに医師を呼んでくれていた。
アルにもしっかり確認されたしね…
「ん?何か怪しい。姉である私にそこの所を詳し…」
ついつい、この前の原因の一人である専属執事であるグレデリックをチラッと見てしまった。
そのまま、誤魔化そうと頑張ってみる。
バレたらグレデリックに何をするかわからない。もう十分罰を与えられているし、許している。現在護衛であり専属執事でもあるのだからね。でも、姉は私にちょっかいをかけるものに対して容赦ない人でもあったから…
どうしようかと、心の中でオロオロしていたら、助け舟。
「サヤカとユウリ。こっちに来てくれますか?」
姉の事を大切にしてくれている男性のエドワードに呼ばれた。
これで少しは回避できたよ。ホッとする。
呼ばれて姉に手を取られ、一緒に行こうと声をかけてきた。
あの時会ったエドワードとアルが向こうで話をしているからだ。
他にも、第一皇子や、さっき竜体であった竜人男性もだ。だとすれば、あの男性もこの国の重要人物?
多分、国政やその他に関しても敏腕な男性だと思うから、その方面で話し合い、呼んでいるのだろう。
で、こっちのは?
ニコニコと笑顔であるが、何と言うか…目は笑っていないエンピ服の男性。
うん、執事だ。でも、何故ここに執事?
思わず目が合うと、ポワワ~んと音がしそうなほど表情が変わった。
小さい声で呟いている。『我が主人の母君』みたいな感じに聴こえたけど、誰のことを言っているんだろうか?
私の背後に、目的の女性でもいる?
すぐに表情が出来る執事ですっいぇ感じに戻ったので、気のせいか?
まぁ、気にするのはやめておこう…
護衛の騎士達も騎乗するため、各自で馬を連れていた。
見送りのためと、第一皇子が来られて…
「おや?早いな。」
そう言ってニコニコしながらやや前方の山の上の方に視線をおくっていた。
アルも騎士達もそちらの方を見ているから、私もそちらに視線を送る。
雲を突っ切って近づいてくるのは。
「竜?もしかして竜人?」
「そうですね。私の可愛い弟達です。たぶん、あなたの姉君。聖女様も一緒では?」
そう言ってクスクスと笑っていた。
「帰城だ。」
そう言うと、慣れたように場所を開け出した。
この城の者達は慣れた様子で移動し出す。
私たちの方も、竜人族の人が多いせいか慣れてはいると思うのだけれども、やはり自国に自分達の屋敷でないから多少の動揺を見せた。
驚きのざわめきで迎える。
上空に現れた者に一瞬驚き、確認して安心した者と、驚いた者とで少し騒ついてだ。
竜体から降ろしてもらい、こちらに向かって走り出して来たのは…。
「優里~~~~~。」
魔法行使してくれていたとはいっても、バサバサと羽ばたかせて降りて来たのだ。
土埃が少しはして、アルにしがみついていた私。アルの腕の中で守られて安心していたが、大好きな声を聞いて、腕の中から出て、ゆっくりと振り向いた。
私が着ている服とは少しだけ違うものを着ていた。
聖女らしい装いだが、この前見たのと少し違った。
多分、この国、ディール帝国の物だろう。
でも、そんな事関係ないのよ。似合っている。うん、綺麗だ。
私に勢いよく抱きついて来たから、私も背中に手を回してぎゅっと抱きしめた。
えっと?
姉が、そのまま…そう、サササッと身体に触れて確認してきた。
えっと??
ふんむと言った感じで私の方に向き合って…
「元気だった?怪我とかしてない?無理もしてない?」
「うん、私は至って元気。みんなが守ってくれてるからね。この前だって…えっと、どうもないよ~~。」
あぁ、怪我とかしてないかの確認したのね。一瞬何事かと思ったよ。
この前のも、確か大きな怪我とかしてなかったし、屋敷の者達が直ぐに医師を呼んでくれていた。
アルにもしっかり確認されたしね…
「ん?何か怪しい。姉である私にそこの所を詳し…」
ついつい、この前の原因の一人である専属執事であるグレデリックをチラッと見てしまった。
そのまま、誤魔化そうと頑張ってみる。
バレたらグレデリックに何をするかわからない。もう十分罰を与えられているし、許している。現在護衛であり専属執事でもあるのだからね。でも、姉は私にちょっかいをかけるものに対して容赦ない人でもあったから…
どうしようかと、心の中でオロオロしていたら、助け舟。
「サヤカとユウリ。こっちに来てくれますか?」
姉の事を大切にしてくれている男性のエドワードに呼ばれた。
これで少しは回避できたよ。ホッとする。
呼ばれて姉に手を取られ、一緒に行こうと声をかけてきた。
あの時会ったエドワードとアルが向こうで話をしているからだ。
他にも、第一皇子や、さっき竜体であった竜人男性もだ。だとすれば、あの男性もこの国の重要人物?
多分、国政やその他に関しても敏腕な男性だと思うから、その方面で話し合い、呼んでいるのだろう。
で、こっちのは?
ニコニコと笑顔であるが、何と言うか…目は笑っていないエンピ服の男性。
うん、執事だ。でも、何故ここに執事?
思わず目が合うと、ポワワ~んと音がしそうなほど表情が変わった。
小さい声で呟いている。『我が主人の母君』みたいな感じに聴こえたけど、誰のことを言っているんだろうか?
私の背後に、目的の女性でもいる?
すぐに表情が出来る執事ですっいぇ感じに戻ったので、気のせいか?
まぁ、気にするのはやめておこう…
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