竜の恋人

異世界で愛を呟かれ

異世界で愛を呟かれ

案内されたのは…私の部屋じゃない。
お隣…そうアルの部屋。

入浴後に着替えさせてくれた寝衣でアレ？？とは思ったんだけど…
そう、今着ているのは可愛らしい物。
いわゆるネグリジェ。
それも、所々が少し透けていて…

可愛いとは思ったのはホント。
この屋敷に連れて来られて寝るように与えられた寝衣も可愛いと思った。
でも、それ以上に…

ふわふわしながら何も思わずただ可愛いなって思って着替えさせられて、今戸惑っています。
室内に入ったからには…

どうしたらいいのかわからず、とりあえずウロウロしています。
あっちにウロウロ、こっちにウロウロ…

胸もドキドキです。
この世界の方々のような素晴らしいお胸ではないけれどね…
この世界の人々は美形が本当に多い。
そして、どちらかと言うと欧米や西洋？とにかく、スタイルが良いのよね。
そして私は純粋な日本人であって…
豊満なモノは持ち合わせていないのよ…

ぺたんとベットの端に座る感じで腰掛ける。
実際はクッションがものすごく良いからボフンって感じなんだけどね。

恋愛小説とか、アニメ、そう、ドラマとかも観たことある。
見た事があったとしても、初心者の私はどうしたら？？

うつむきかげんで考える。
胸は相変わらずドキドキしていた。


カチャっとドアが開く音がして、誰かが入ってきたのが気配でわかる。
わかるんだけど、顔を上げる事ができない。
いっそ、『失礼しました～』って部屋を出ていく？
それが一番良いような気がしてきた。

よし！と気合を入れて立ち上がり、(顔は伏せてます。)

「部屋間違えたみたい。御免なさい～～」

パッと立ち上がって、側に来る気配の横をすり抜けようと駆け出した。