竜の恋人

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異世界生活スタートです。

とりあえず…

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「ちっ…ちょっと…」

はーなーせー!!!

抱き込まれて、モゴモゴ言うしかなかった。
と言うか、この人、一体どうして??
何でここにいるのよ!!!

何とか抜け出して、肩で息をする。
ゼーハーゼーハー

クスッと笑って、「可愛い」とか言っている。
何なのよ!!

「体調はもう良さそうですね。では、私は外でお待ちしています」

そう言って、出て行った。

「何なのよ!!」

出て行ったドアの方に、枕を投げつけたのは仕方がないと思うよ!!
バフンとドアにぶつけた音がし、ゼーゼーゼーッと肩でする荒い息の音が響いた。

「大丈夫ですか?彼の方は、先ほどまで魔力で癒してくださっていたんですよ…」
「そっ…」

『そんな事言われても~~』って言葉が続いて出てこなかった。
恥ずかしいんだもの…
された事自体、初めてなんだし…

「それよりも、お着替えしましょう」

そう促され、されるがままに朝の身支度を手伝ってもらった。
着替えたのは、薄紫のワンピース。
所々にレースが付いているが、上品な感じで気に入った。
この世界、襟ぐりの開いた服が多いように思うけど、レースで肌が見えないようになっているのも良い感じだ。
着替える時、一瞬、右肩に何か見えたけど、何だったんだろうか??
気のせいか?

着替えて部屋を出ると、廊下にさっきの男性。そう、竜人族のアルホンス•セイクリオンさんが待っていた。

「似合ってますね。綺麗だ…」

嬉しそうに見つめてくるのは、何故でしょうか?

「私はユウリの護衛も兼ねていますので、さぁ行きましょう」

そう言うと、掬い上げるように抱き上げられた。

「えっ、ちょっと、下ろして、歩けるから~~~~!」
「病み上がりですから、ダメですよ。(原因は僕ですけど…)」

今、なんか服音声が聞こえたような…
キョロキョロするも、ん??気のせい?

スタスタと連れられたのは、庭先に準備された朝食用のテーブルの側。
そこに椅子にそっと座らせて…くれないんですか??
何故に己自身が座って、私を膝の上に横抱きのまま座らせる?
これ、絶対おかしいよね。オカシイと言って!!
誰か止めて~~~~~~

「おはようございます」

そう言って現れたのは、もう一人の竜人。
上から下までガン見され

「見るな!!」

と、さらに抱き込まれたのは、どう言う事だ??
げせんぬ…
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