竜の恋人

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異世界生活スタートです。

姿が…

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目が覚めたのは、見知らぬ部屋のベットの中だった。
自宅の部屋より広く豪華には見えるが、あの通された場所の部屋などから察するに、物凄く歓迎された『豪華な部屋』というのではないだろう…

私は『邪魔者』だとハッキリ言われたのだから…
でも、とりあえず生きている。

姉の事も心配だが、自分がどんな姿に変えられたのかをまず確認したかった。

姉と同じ日本人特有の黒髪と黒い瞳がどうなったのか…
鏡を探して見つけた…

「えっ?これが…私??」

映ったのは、黒髪•黒い瞳であったはずの自分が、今は金色の髪•蒼瞳となっていた。
色が変わると雰囲気が変わるとよく言われていたが、本当だ……

「パッと見では、サーヤと姉妹とは…思われないか…」

たった二人きりの家族の絆を断ち切られた…
両親からもらった…日本人としての姿…

自分からカラコンや、カラーを入れて変わったわけでもない。
あれらは、一時的に変わるだけで、ずっとじゃないから……

なんとも言えない感情で、涙が出てきた。
思わず嗚咽が……


『生きる』と決めて、自分で半強制的だが選んで飲んだ…
自分で………

その場でうずくまり、どれだけ泣いたのだろうか……
悲しくて…哀しくて…


でも、いつまでも、そうしているわけもいかない…
ぐいっと涙を腕で拭う。

そう言えば、いつの間に着替えたんだろうか??

身に覚えのない寝衣の袖を眺めてしまった…
高級そうな布地。
これで涙を拭ったのは、怒られるのか?

そんなトンチンカンな考えが浮かんでは消えた…
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