どうにかしたいの!

文字の大きさ
上 下
10 / 13
カイル目線

お茶会

しおりを挟む
サヤは、この国の事を知りたいといい、本の閲覧等を許可した。
出来るだけ、この屋敷内では自由にさせて良いと命じて。
この世界に来て、不安なことも多いだろう。
自身で知識を求める事はいいことだと。
でも、私に頼って欲しい気持ちもあるのだが……
異性にあまり接してこなじゃったのが裏目に出たか……

「サヤはどうしてる?」

ついつい執事に聞いてみた。
「気になるのなら、お茶会でもされますか?外でされたら、少しは会話が弾むかもしれませんよ」
「そうだな、では、そのように」
「かしこまりました」


そう言って、準備をしたお茶の席。
庭先も考えたが、ちょうど見頃な花が溢れている場所が良いだろうとメイド達の案で、この部屋にした。温室のような感じで、色んな植物があり、綺麗な花も咲いている。
中央にテーブルと椅子が準備されていた。

彼女の部屋に飾りたくて、匂いのきつすぎず、そして、心和らげるものをと、執事と相談しながら、花を摘んで待っていた。

彼女の気配を感じ、振り向く。

「あぁ、サヤ。来たのですね。」

笑顔で声かけ、摘んだ花を執事に渡していた。
彼女の部屋にと……

執事はそれを持って、側のメイドにいけるように指示をだす。


サヤが周りを気にしているのがわかる。
その姿も可愛らしく、愛おしく感じてしまう。

ついつい周りを観察するのに夢中なサヤに気付いて欲しく、側に行く。


「サヤ、座って」

そう言って、彼女をエスコートし、椅子を引く。
少しドキドキして、ぎこちない動きになっていないか心配だったが、大丈夫そうだ。

ケーキと紅茶を準備され、彼女の前に置かれる。
私はコーヒーのみだ。


「お口に合えば良いけど、どうぞ」

そう声かけて、すすめる。

促され、ケーキにフォークをさし、口に運ぶ動作は可愛らしいが……
…………………………

彼女の表情が固まった。
口に合わなかったのか……

でも、素知らぬ顔でお茶を飲んでいた。
彼女なりの心遣いだろう。


紅茶を飲んだ途端、パーッと明るく微笑む。
コロコロ変わる表情が可愛らしく、ついつい見つめてしまった。
そう言えば、シンも言っていたなぁ……
つい先日の会話を思い出して

「シンが言っていた通りの反応ですね。」

⁇?

「アヤノも同じ反応だったらしいですよ。」

目を見開き、驚きの表情も可愛らしい。
どこまで私を落としていくのだろうか……

「シンからは、あまり詳しくは教えてもらえてはいないのですがね……」


それから、サヤに色んな事を聞いた。
住んでいた国の事を、文化など
でも、「全部を知っているわけではないから、わかることだけ」と話してくれた。

私も自身のこと、この世界のことを教えた。
それも、全てではないが、話せる範囲で。
短時間で全てを話せるわけないし、理解できるはずもないから……

彼女の事をもっと知りどうすれば彼女の気を引けるのか、そんな事も考えていた。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

【R18】悪役令嬢を犯して罪を償わせ性奴隷にしたが、それは冤罪でヒロインが黒幕なので犯して改心させることにした。

白濁壺
恋愛
悪役令嬢であるベラロルカの数々の悪行の罪を償わせようとロミリオは単身公爵家にむかう。警備の目を潜り抜け、寝室に入ったロミリオはベラロルカを犯すが……。

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~

一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、 快楽漬けの日々を過ごすことになる! そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!? ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

孕ませねばならん ~イケメン執事の監禁セックス~

あさとよる
恋愛
傷モノになれば、この婚約は無くなるはずだ。 最愛のお嬢様が嫁ぐのを阻止? 過保護イケメン執事の執着H♡

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

処理中です...