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第6章 共闘の国
第1話 討伐依頼~古い建物だと横をトラックが通ったら揺れて地震かと思うよね~
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「え?勇者に選抜された?」
「そうなんだよ…正直気乗りしねぇ」
「そんなこと言っちゃだめだよローラン」
「ルーナちゃん…」
ここはソージュ国のギルド併設の酒場である
この国に入って仲良くなったローランとルーナは2人でパーティを組んでいる
ソージュ国は魔族が治めている、オーブ国と隣接していて争いが絶えない
また度々魔獣や魔族に襲われているため、
今回、魔王を倒すべく勇者としてローランが抜擢されたのだとか
「…一応元王族だからだろう。王家から勇者を出して魔王を倒したら権威が回復するし、
まぁ、死んだとしても王族として称えられるって算段だろう…」
暗い顔をしているローランに悲しい顔をしながら寄り添うルーナ
ローランは現国王の妾の子であり、王宮ではいじめられていたそうだ
現国王が女好きなこともあって認知していない子どもも沢山いるのではないかと言われている
王族ってことを最大限利用して戦い方や基礎知識を手に入れたら王家とはさっさと縁を切って冒険者になったらしい
ルーナは神殿に仕えていた巫女見習いだったらしく、
聖魔法が強かったけど平民だったためルーナも冷遇されていた
たまたま2人は出会って意気投合し、ルーナの見習いの任期が終わったと同時に2人で冒険者になったらしい
全部らしいってのは私とセレスがここについた時にはすでに特Aクラスの冒険者だったからだ
最初は警戒されたけど度々関わる内に意気投合した
正直ローランとルーナはいい子なので王家と教会には疑問が残るとこである
本人たちは縁を切ったと言っていたので気にしていなかったが…これはどうなんだ?
「難しい顔をするなよ。しばらくはパートナー制度使えないってことを覚えててくれたらいい」
多分渋い顔をしていたのであろう私とセレスに苦笑しながらローランは告げた
パートナー制度は簡単に言うと他のパーティと共闘できる制度である
クラス1上下なら他のパーティと一緒に組める
普通のパーティは4人以上が多いが、私たちもローランとルナも2人パーティなため
大物狩りの時はパートナー制度で4人で依頼を受けたりしていた
「ん~…それってどれくらいかかるかな?」
セレスがローランたちに尋ねた
「魔王を倒すまで帰ってくるなって言われてるの」
困った顔をしたルーナが答えた
…ということは魔王を倒すか死ぬかしろと?
え、ふざけてる?
「…ローラン、ルーナ。パートナー制度使おうか」
「だから、しばらくは「いや。魔王討伐にだ」ッ!?」
私の発案にローランは目を見開いた
セレスに相談していないが、セレスも同じだろう
現に真横でうんうん、と頷いている
「友達が勇者という名の体のいい生贄にされてたまるか」
「…生きては帰れないかもしれないぞ?」
「迷惑はかけれないよ」
「何言ってるの。わたしたち4人だったら最強だよ!」
にっこり笑うセレスにキョトンとする2人
「勇者、巫女、魔法使い、剣士なんて良いパーティじゃん!」
「それにわたしは魔法使いって言っても弓も得意だからね!遠距離なら任せて!」
親指を立てていい笑顔で答える私たちに呆然とした後、笑い出した
「ありがとう…心強いよ」
「うん。本当に…うれしい」
「その言葉は今回の任務が終わった後に聞くよ」
「そうそう!これが終わったらいい飯おごれよ~?」
「あぁ…力になってくれる友のために全力を尽くす。
そして、みんなで祝賀会をしよう」
ローランが涙目で言った
ルーナも横でコクコクと頷いている
私とセレスは笑顔で頷いた
魔王討伐パーティが結成された。
「あれ?グレイどうしたの?」
「いや…飛ばしてた」
「なるほどね」
「セレスの方はどう?」
「うん。できてるよ」
「ありがとうな…にしてもローランが勇者に選ばれちゃったか~」
「そうね。まぁ素質はあるよね」
「だな。…よし!頑張ろうな!」
「そうね。わたしたちは最強なんでしょ?」
「違いない!」
そう言って窓の外を見た
街の明かりは今日も綺麗である
「そうなんだよ…正直気乗りしねぇ」
「そんなこと言っちゃだめだよローラン」
「ルーナちゃん…」
ここはソージュ国のギルド併設の酒場である
この国に入って仲良くなったローランとルーナは2人でパーティを組んでいる
ソージュ国は魔族が治めている、オーブ国と隣接していて争いが絶えない
また度々魔獣や魔族に襲われているため、
今回、魔王を倒すべく勇者としてローランが抜擢されたのだとか
「…一応元王族だからだろう。王家から勇者を出して魔王を倒したら権威が回復するし、
まぁ、死んだとしても王族として称えられるって算段だろう…」
暗い顔をしているローランに悲しい顔をしながら寄り添うルーナ
ローランは現国王の妾の子であり、王宮ではいじめられていたそうだ
現国王が女好きなこともあって認知していない子どもも沢山いるのではないかと言われている
王族ってことを最大限利用して戦い方や基礎知識を手に入れたら王家とはさっさと縁を切って冒険者になったらしい
ルーナは神殿に仕えていた巫女見習いだったらしく、
聖魔法が強かったけど平民だったためルーナも冷遇されていた
たまたま2人は出会って意気投合し、ルーナの見習いの任期が終わったと同時に2人で冒険者になったらしい
全部らしいってのは私とセレスがここについた時にはすでに特Aクラスの冒険者だったからだ
最初は警戒されたけど度々関わる内に意気投合した
正直ローランとルーナはいい子なので王家と教会には疑問が残るとこである
本人たちは縁を切ったと言っていたので気にしていなかったが…これはどうなんだ?
「難しい顔をするなよ。しばらくはパートナー制度使えないってことを覚えててくれたらいい」
多分渋い顔をしていたのであろう私とセレスに苦笑しながらローランは告げた
パートナー制度は簡単に言うと他のパーティと共闘できる制度である
クラス1上下なら他のパーティと一緒に組める
普通のパーティは4人以上が多いが、私たちもローランとルナも2人パーティなため
大物狩りの時はパートナー制度で4人で依頼を受けたりしていた
「ん~…それってどれくらいかかるかな?」
セレスがローランたちに尋ねた
「魔王を倒すまで帰ってくるなって言われてるの」
困った顔をしたルーナが答えた
…ということは魔王を倒すか死ぬかしろと?
え、ふざけてる?
「…ローラン、ルーナ。パートナー制度使おうか」
「だから、しばらくは「いや。魔王討伐にだ」ッ!?」
私の発案にローランは目を見開いた
セレスに相談していないが、セレスも同じだろう
現に真横でうんうん、と頷いている
「友達が勇者という名の体のいい生贄にされてたまるか」
「…生きては帰れないかもしれないぞ?」
「迷惑はかけれないよ」
「何言ってるの。わたしたち4人だったら最強だよ!」
にっこり笑うセレスにキョトンとする2人
「勇者、巫女、魔法使い、剣士なんて良いパーティじゃん!」
「それにわたしは魔法使いって言っても弓も得意だからね!遠距離なら任せて!」
親指を立てていい笑顔で答える私たちに呆然とした後、笑い出した
「ありがとう…心強いよ」
「うん。本当に…うれしい」
「その言葉は今回の任務が終わった後に聞くよ」
「そうそう!これが終わったらいい飯おごれよ~?」
「あぁ…力になってくれる友のために全力を尽くす。
そして、みんなで祝賀会をしよう」
ローランが涙目で言った
ルーナも横でコクコクと頷いている
私とセレスは笑顔で頷いた
魔王討伐パーティが結成された。
「あれ?グレイどうしたの?」
「いや…飛ばしてた」
「なるほどね」
「セレスの方はどう?」
「うん。できてるよ」
「ありがとうな…にしてもローランが勇者に選ばれちゃったか~」
「そうね。まぁ素質はあるよね」
「だな。…よし!頑張ろうな!」
「そうね。わたしたちは最強なんでしょ?」
「違いない!」
そう言って窓の外を見た
街の明かりは今日も綺麗である
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