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第14話 今後の対策

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「頼もー!」

バァンとドアを開ける
桜が止めてきたけど知らん
今日は天敵がいない…はず!

キョトンとする綺麗系の青年
確か20代後半か30代前半だった気がするけど、この人あらゆる意味で年齢不詳だからなぁ

「えっと…あなた方は?」
「オレはショウ!」
「ボクはハルです」

オレが挙手しながら答えるのに対して桜は苦笑しながら答えていた
2.3回瞬きをした後、オレと桜を見比べた後、桜の腕の中の少年を見て納得したように頷いた

「ちょっと場所貸してください!」
「あぁ、わかりました。しかし、あの方は居ませんよ?」
「でも貴方は今日来る予定だった、だからショウは来たんだと思いますよ?」

苦笑しながら桜が答える
さっすが桜!よく分かってる!!

「あと、私もすぐに出かけますが…」
「戸締りは大丈夫かと…ボクが鍵持ってますし…ここ、オートロックでしょう?」

ニコニコと笑う桜に苦笑する青年

「わかりました。仕方ありませんね。報告は、させていただきますからね?」
「うっ…し、仕方ないか」

あー…嫌なんだけどなぁ奴に知られるの
オレはため息をついた

「では、ごゆるりと」

ふわりと笑って青年が去っていった
本当イケメンだな
かっけぇわー

「さぁて。やなぎ かなでくん。大丈夫?」

ゆっくりと桜がソファに柳を下ろした

「な、なんで名前…?」

ビクビクしながら尋ねてくる柳は少しの警戒と怯えを含んでいた

「ふふー☆学園のことなら何でも知ってるよ☆……てのは嘘でー」

桜の発言にずっこける柳
いやーいい反応☆

「まぁ、キミは有名じゃない?季節外れの転入生と隣の席で、同室なんて」

怯えさせないようにゆっくり柳の頭を撫でながら微笑む桜



…女神かと思った



「ショウ?自重☆」
「さーせん☆」

心の中を読まれていたらしく、桜に柳とは違う笑みでニッコリ笑われて謝る

「おーう!もう大丈夫だぞー?よーしよし!怖かったなー!」

クシャッと頭を撫でるとポカーンと口を開けていたが、しばらくして俯いた
肩が震えてるから、よっぽど怖かったんだろう

「ショウ泣かすなよー」
「メンゴメンゴ☆でも今泣いといた方がトラウマにならなくてよくね?」
「…それもそっか!」

ぽんっと手を叩き納得する桜に苦笑する

「んじゃーボクはちょっと給湯室借りてくるー」
「おー!頼んだ!」

オレは柳をぎゅっと抱きしめる
背中をポンポン叩くと恐る恐る服にしがみついてくる柳
おぉー可愛いなぁー

「よーし!鼻水拭いても今日は怒らねぇから思う存分泣くがいい!」

いつものテンションで言うが柳に反応はない
まぁ、仕方ないよな

ってかアイツマジ何してたんだ?
桜の調査的には大丈夫だろうと思ってたのに…
あいつシメよう☆

柳が落ち着いてきた
あぁー本当可愛いなぁ!飼っちゃダメ!?あ。ダメだよなーちぇっ!

「あまーいココア入ったよー!」
「おー!ナイスタイミング!」

桜が淹れてくれたココアを3人で飲む

「おいしい…」
「だろ!?ハルが淹れてくれるのは最高だからな!」
「褒めてもココアしかでないよー☆」

いつもの掛け合いに2人で笑う

「本当に…ありがとうございました」

ココアを置いて姿勢を正してから、柳が頭を下げてきた

「あぁーいいよ!むしろオレらみたいな不審者に連れてこられちゃって不安だったろー?」
「ちょ!不審者って!…的は得てるけどねー」
「本当、助けてもらえなかったらどうなってたか…」

柳の肩が揺れる
まぁ普通は怯えるよな…

「何年何組とか教えられないけど…ボクからこれをあげるね☆」
「これは…?」

手のひらサイズのリモコンみたいなものを柳に渡す

「ここを押して相手に思いっきり当てたらスタンガンになるのと警報装置がボクの携帯に連絡いれるから☆」
「うっわー結構エゲツない代物だな」
「柳くんの周りには駄犬しかいないからね」

ニッコリ笑う桜
あ。これは怒ってる
ってか柳が首をかしげてる
わぁー…可愛い☆

「さて、今後なんだけどー…あの駄犬つかうかー」
「ちょっ!駄犬は流石に…」
「だ、けん…?」

首を逆方向にかしげる柳ほんと可愛い

「そうだねぇ…よーし早速行こうか!ほら立ってー」
「あわわ!!」

手を軽く引っ張る桜に慌てて立ち上がる柳
桜が柳の身支度を整えている内にコップを洗って来る

「カナちゃんいこうー!」
「え!?待ってハル!?名前呼びずるい!オレも名前呼びする!」

少し騒ぎながら部屋をでたのだった

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