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2章 竜騎士団編
49.魔女の部屋
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コバルトはしばらくの間、謹慎処分となった。今は独房にはいってるという。
「ええっ!そりゃ強引に連れていかれたけど、魔物が出てきたのはコバルトのせいじゃないよ!」
アキトはエドガーに反論していた。
「わかってる。だがお前が危険な目にあったのは確かだろ!」
「でも!エド!独房って牢屋でしょ?コバルトは隊長なのに」
「……俺が言ったんじゃねえよ。コバルト本人が入るって言ったんだよ。それにコバルト隊はしばらく副団長のアランが面倒みることになったんだよ」
エドガーが困った顔をするとけじめが必要なんだよと小声で言った。
「それに予定では今回は偵察だけだったんだ」
そうだ。はじめは偵察に行くと聞いていた。だがあの森の現状をみて思わず手を出してしまった。それもアキトから手伝うと言い出しだしたのだ。
「周囲をいきなり浄化しちまったから焦った魔物が攻撃してきたんだ」
そういえば、沼地を綺麗にしたくて直接浄化しようとした事を思い出した。
「正式な許可なく俺の伴侶のアキトを連れて行っただけでも懲罰もんだったんだ」
「僕がエドの伴侶なだけで?なんで……あ。……団長の伴侶だから?」
竜騎士団の団長は王族でないとなれない。その伴侶は……。
「そうだ。アキト。お前はもう王族なんだよ」
僕王族だった!じゃあ竜騎士隊員が勝手な判断で連れ歩く事が出来ない人間ってこと?
「僕……まだ自覚が足らないんだな」
「アキト。貴方のせいではありません。自分を責めないで。」
クロードがアキトを抱きしめ、優しく背中をさすってくれた。
「ちぇっ。なんだよ。またクロばっか!俺もアキト抱きしめたいのに」
「エドが日ごろから王族らしくないのが悪いんです!」
「なんだよ。今更お貴族様みたいにエラそうになんて出来ねえんだよ」
「お貴族よりも上の王族でしょ?気品がないんですよ」
「しょうがねえじゃんか。俺は帝王学とかより武道重視だったからな。歴史やしきたりも習っちゃいねえんだよ!」
「それはエドが勉強嫌いだったからではないのですか?」
「ちがーう!いや勉強は嫌いだったがラドゥ兄貴がしなくていいって言ってくれたんだよ」
「え?……第二皇太子がですか?」
「そうだよ。まあ俺は三番目だし、冒険者になればって魔物退治を進めてくれたのもラドゥ兄貴だ」
「ふむ。なんかひっかかりますね。」
「なにがひっかかるんだ?」
「第三皇太子に王族になって欲しくなかったように聞こえますね」
「なんだそれ?王位継承権のことか?元から興味はないからいいんだよ」
「まあそうでしょうね……でも継承権を放棄しても王の血筋には変わりない」
「クロ。何が言いたいんだよ?」
「……いえ。」
「団長!朝練始まりますよ!」
部屋の前で何人か竜騎士が呼びに来てるようだった。
「とにかく!アキトは今日は部屋にいろ」
「僕っ、コバルトに面会に行きたいっ」
「駄目だ!今日は部屋にいろ。……頼むから部屋で大人しくいてくれよ」
「……わかった」
「エドガーに何度も同じこと言わせちゃったな」
「ええ。でもエドガーのいう事も理解してあげないと」
「コバルト凹んでるだろうな。僕は大丈夫だよって笑顔で言ってあげたいだけなんだ」
僕がソファーでしょげてるとバレットがお茶を入れてくれた。
「今日はラベンダーティーにしました」
バレットが選んでくれたフレーバーだ。ほんのり甘い穏やかな香りに心が癒される。
「ラベンダーには心を穏やかにする作用がありますからね」
「そのとおり!よく知ってるね!コバルトにこそちょうどいいお茶なのにな」
「気持ちはよくわかりますが、アキトは隊員である前にエドガーとわたしの伴侶なのです」
「クロ?」
「わたしもアキトの事が心配なのです。今日は傍にいてくれませんか?でないと嫉妬に狂いそうです」
「クロードったらコバルトのことで妬いてくれてたの?」
「もちろん!私がすっごいやきもち焼なのをご存じないのですか?」
クロードはわざと片眉をあげてアキトを睨む。
「ふふふ。今知ったよ」
「では慰めのキスをしてくれますか?」
「うん。いいよ」
僕はクロードの首に腕を回しチュッと軽く口づけをした。
「ふふ。エドにまた抜け駆けだって言われるでしょうね」
クロードは優しい。僕の気持ちをあっという間に穏やかにしてくれる。
「僕、クロに甘えてばかりだね」
「いいんですよ。わたしはアキトをデロデロに甘やかす所存ですので」
「あはは!何だよソレ!」
ついに僕は大声でわらった。
昼にはバレットが食堂からランチを運んでくれた。
そのあとはソファでクロードの膝の上に乗ったまま本を読んだりしていた。
「アキト。ダレンの事なのですが……」
「うん?ばあちゃんと伴侶だったってこと?じゃあ僕にとっては義理のじーちゃん?いや義理のとーさん?あれ?」
「難しく考えなくてもよろしいのでは?」
マリーは僕の育ての親だ。しかし見た目から僕はずっとばあちゃんと呼んで育ってた。僕に魔力を渡しすぎて老化が進んだ事を知らなかったからだ。そのマリーの伴侶がダレンだというのだ。
「僕、ダレンさんに謝らないといけないのかな?」
「それは本人に聞いてみたらいかがですか?」
クロードの視線の先を追うと、ちょうどバレットが扉をあけたところだった。そこにはダレンがいた。
「どうも。お邪魔でしたかな?」
ダレンが軽くお辞儀をした。クロが少し緊張した面持ちになった。
「いいえ。どうぞ。診療所はいいのですか?」
「ハッハッハ。こんな老いぼれ一人いなくても大丈夫ですよ」
そんなはずないだろう。ダレンの治癒魔力は相当なものだ。
「それよりアキトは私の事を聞かれたのですね?」
「はい。その。すみませんでした!ダレンさんがばあ……マリーの伴侶と知らなくって」
「わたしに謝るのは見当違いですよ。マリーは自分の望む様に生きた。それを認めて喜んでやれるのが伴侶だと思っております。マリーが命を懸けて護った子を今度は私が導く」
ダレンはバレットに壁際の絵画と棚を少しずらすように言う。
バレットは一瞬ためらったがアキトが頷いたためそのままいう事を聞き動かした。
「貴方がココに来たという事は近くに部屋が来ているという事ですか?」
「そうです。クロードさん、さあ!出番ですよ」
ダレンに言われるとクロードがアキトから離れ、黒猫の姿になる。
「え?何?どうしたの?クロ?」
絵画が飾ってあった白い壁にいきなりと扉が現れるとゆっくりと開かれた。
そこは転生前にみた馴染みの部屋だった。
「これは、ばあちゃんの仕事部屋だ!」
「にゃあぁあんっ」
クロがひと声鳴くとぴょんとその部屋に飛び込んだ。
「クロ!大丈夫なの?僕もそっちへ行くよ!……あれ?」
アキトがクロの後を追って行こうとするが見えないバリアがあるようで部屋に入れなかった。
「アキト。この世界の掟では一つの時代に一人しか飛べない。」
そうか。ばあちゃんの部屋は元の世界だ。この世界から見れば異世界となる。今回はエドガーが僕を見つけるために僕の元居た世界に移転して僕を見つけ戻ってきた。つまりもう人は移転できないんだ!
でも、クロは猫だから移転できた?のか?
部屋からマリーの魔力が感じる。思えばこの世界に移転する前のクロはおかしかった。仕事部屋の魔法陣に誘導するように僕を連れて行ったのだ。まさかあの時クロは操られてたのか?
『さすがだね。もうそこまで理解したのかい?』
クロがしゃべってる?でもその声は。
「え?ばあちゃん?ばあちゃんなの?」
『アキト大きくなっただろうね。お前がクロードと結ばれるのは、わかってたよ。卵のときにお前がクロ―ドを選んだんだ』
「えええ?僕ってそんな昔からクロに一目ぼれしてたの?」
魔女と勇者の卵を抱え異世界に飛ぼうとした時、クロードと僕の魔力の相性を一目で察知したのだそうだ。そのためそのままクロードを猫に変え、有無を言わさず引き連れて行ったらしい。
『わたしとクロードは眷属の魔法で契約をかわしている。その契約に少しオプションを組み込んだのさ』
「オプション?」
ばあちゃんらしい。ハチャメチャだ。
『そうさ!まず時が来ればお前をこの世界に移転させる。次に異世界に馴染んだ頃にお前と対話する。どうだい?素敵なオプションだろう!』
「マリー。お前はほんとに相変わらずじゃの。はっはっは」
ダレンが嬉しそうに笑う。その目は愛しそうだ。
『さあて、今この場面を見てアキトはきっとばあちゃんはハチャメチャだとか思ってるんだろう?わかってるよ。わたしには先読みができるからね。未来が見えるんだよ。だからこそこの先の破滅をとめたいんだ』
「この先の破滅?」
『なんでお前の母であるマリアが黒竜と魔女のハーフが知ってるかい?それは神龍(シェンロン)が手を回したんだよ。二人が恋に落ちる様にきっかけを作った。何故かわかるか?神龍(シェンロン)は実体を持たない。だから贄が必要となる。でもひ弱な贄に降臨はできない。魔力も必要だ。そのため丈夫な体を持つ竜と魔力量の多い魔女の両方の力をもつ者が必要だったのだ』
「それって?この世界を救ったのってマリアを生贄にしたってこと?」
『神龍(シェンロン)はマリアの身体に乗り移ったんだ。そして今度災いが起きればアキトの身体に乗り移る気なのだ!』
「ええっ!そりゃ強引に連れていかれたけど、魔物が出てきたのはコバルトのせいじゃないよ!」
アキトはエドガーに反論していた。
「わかってる。だがお前が危険な目にあったのは確かだろ!」
「でも!エド!独房って牢屋でしょ?コバルトは隊長なのに」
「……俺が言ったんじゃねえよ。コバルト本人が入るって言ったんだよ。それにコバルト隊はしばらく副団長のアランが面倒みることになったんだよ」
エドガーが困った顔をするとけじめが必要なんだよと小声で言った。
「それに予定では今回は偵察だけだったんだ」
そうだ。はじめは偵察に行くと聞いていた。だがあの森の現状をみて思わず手を出してしまった。それもアキトから手伝うと言い出しだしたのだ。
「周囲をいきなり浄化しちまったから焦った魔物が攻撃してきたんだ」
そういえば、沼地を綺麗にしたくて直接浄化しようとした事を思い出した。
「正式な許可なく俺の伴侶のアキトを連れて行っただけでも懲罰もんだったんだ」
「僕がエドの伴侶なだけで?なんで……あ。……団長の伴侶だから?」
竜騎士団の団長は王族でないとなれない。その伴侶は……。
「そうだ。アキト。お前はもう王族なんだよ」
僕王族だった!じゃあ竜騎士隊員が勝手な判断で連れ歩く事が出来ない人間ってこと?
「僕……まだ自覚が足らないんだな」
「アキト。貴方のせいではありません。自分を責めないで。」
クロードがアキトを抱きしめ、優しく背中をさすってくれた。
「ちぇっ。なんだよ。またクロばっか!俺もアキト抱きしめたいのに」
「エドが日ごろから王族らしくないのが悪いんです!」
「なんだよ。今更お貴族様みたいにエラそうになんて出来ねえんだよ」
「お貴族よりも上の王族でしょ?気品がないんですよ」
「しょうがねえじゃんか。俺は帝王学とかより武道重視だったからな。歴史やしきたりも習っちゃいねえんだよ!」
「それはエドが勉強嫌いだったからではないのですか?」
「ちがーう!いや勉強は嫌いだったがラドゥ兄貴がしなくていいって言ってくれたんだよ」
「え?……第二皇太子がですか?」
「そうだよ。まあ俺は三番目だし、冒険者になればって魔物退治を進めてくれたのもラドゥ兄貴だ」
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「なにがひっかかるんだ?」
「第三皇太子に王族になって欲しくなかったように聞こえますね」
「なんだそれ?王位継承権のことか?元から興味はないからいいんだよ」
「まあそうでしょうね……でも継承権を放棄しても王の血筋には変わりない」
「クロ。何が言いたいんだよ?」
「……いえ。」
「団長!朝練始まりますよ!」
部屋の前で何人か竜騎士が呼びに来てるようだった。
「とにかく!アキトは今日は部屋にいろ」
「僕っ、コバルトに面会に行きたいっ」
「駄目だ!今日は部屋にいろ。……頼むから部屋で大人しくいてくれよ」
「……わかった」
「エドガーに何度も同じこと言わせちゃったな」
「ええ。でもエドガーのいう事も理解してあげないと」
「コバルト凹んでるだろうな。僕は大丈夫だよって笑顔で言ってあげたいだけなんだ」
僕がソファーでしょげてるとバレットがお茶を入れてくれた。
「今日はラベンダーティーにしました」
バレットが選んでくれたフレーバーだ。ほんのり甘い穏やかな香りに心が癒される。
「ラベンダーには心を穏やかにする作用がありますからね」
「そのとおり!よく知ってるね!コバルトにこそちょうどいいお茶なのにな」
「気持ちはよくわかりますが、アキトは隊員である前にエドガーとわたしの伴侶なのです」
「クロ?」
「わたしもアキトの事が心配なのです。今日は傍にいてくれませんか?でないと嫉妬に狂いそうです」
「クロードったらコバルトのことで妬いてくれてたの?」
「もちろん!私がすっごいやきもち焼なのをご存じないのですか?」
クロードはわざと片眉をあげてアキトを睨む。
「ふふふ。今知ったよ」
「では慰めのキスをしてくれますか?」
「うん。いいよ」
僕はクロードの首に腕を回しチュッと軽く口づけをした。
「ふふ。エドにまた抜け駆けだって言われるでしょうね」
クロードは優しい。僕の気持ちをあっという間に穏やかにしてくれる。
「僕、クロに甘えてばかりだね」
「いいんですよ。わたしはアキトをデロデロに甘やかす所存ですので」
「あはは!何だよソレ!」
ついに僕は大声でわらった。
昼にはバレットが食堂からランチを運んでくれた。
そのあとはソファでクロードの膝の上に乗ったまま本を読んだりしていた。
「アキト。ダレンの事なのですが……」
「うん?ばあちゃんと伴侶だったってこと?じゃあ僕にとっては義理のじーちゃん?いや義理のとーさん?あれ?」
「難しく考えなくてもよろしいのでは?」
マリーは僕の育ての親だ。しかし見た目から僕はずっとばあちゃんと呼んで育ってた。僕に魔力を渡しすぎて老化が進んだ事を知らなかったからだ。そのマリーの伴侶がダレンだというのだ。
「僕、ダレンさんに謝らないといけないのかな?」
「それは本人に聞いてみたらいかがですか?」
クロードの視線の先を追うと、ちょうどバレットが扉をあけたところだった。そこにはダレンがいた。
「どうも。お邪魔でしたかな?」
ダレンが軽くお辞儀をした。クロが少し緊張した面持ちになった。
「いいえ。どうぞ。診療所はいいのですか?」
「ハッハッハ。こんな老いぼれ一人いなくても大丈夫ですよ」
そんなはずないだろう。ダレンの治癒魔力は相当なものだ。
「それよりアキトは私の事を聞かれたのですね?」
「はい。その。すみませんでした!ダレンさんがばあ……マリーの伴侶と知らなくって」
「わたしに謝るのは見当違いですよ。マリーは自分の望む様に生きた。それを認めて喜んでやれるのが伴侶だと思っております。マリーが命を懸けて護った子を今度は私が導く」
ダレンはバレットに壁際の絵画と棚を少しずらすように言う。
バレットは一瞬ためらったがアキトが頷いたためそのままいう事を聞き動かした。
「貴方がココに来たという事は近くに部屋が来ているという事ですか?」
「そうです。クロードさん、さあ!出番ですよ」
ダレンに言われるとクロードがアキトから離れ、黒猫の姿になる。
「え?何?どうしたの?クロ?」
絵画が飾ってあった白い壁にいきなりと扉が現れるとゆっくりと開かれた。
そこは転生前にみた馴染みの部屋だった。
「これは、ばあちゃんの仕事部屋だ!」
「にゃあぁあんっ」
クロがひと声鳴くとぴょんとその部屋に飛び込んだ。
「クロ!大丈夫なの?僕もそっちへ行くよ!……あれ?」
アキトがクロの後を追って行こうとするが見えないバリアがあるようで部屋に入れなかった。
「アキト。この世界の掟では一つの時代に一人しか飛べない。」
そうか。ばあちゃんの部屋は元の世界だ。この世界から見れば異世界となる。今回はエドガーが僕を見つけるために僕の元居た世界に移転して僕を見つけ戻ってきた。つまりもう人は移転できないんだ!
でも、クロは猫だから移転できた?のか?
部屋からマリーの魔力が感じる。思えばこの世界に移転する前のクロはおかしかった。仕事部屋の魔法陣に誘導するように僕を連れて行ったのだ。まさかあの時クロは操られてたのか?
『さすがだね。もうそこまで理解したのかい?』
クロがしゃべってる?でもその声は。
「え?ばあちゃん?ばあちゃんなの?」
『アキト大きくなっただろうね。お前がクロードと結ばれるのは、わかってたよ。卵のときにお前がクロ―ドを選んだんだ』
「えええ?僕ってそんな昔からクロに一目ぼれしてたの?」
魔女と勇者の卵を抱え異世界に飛ぼうとした時、クロードと僕の魔力の相性を一目で察知したのだそうだ。そのためそのままクロードを猫に変え、有無を言わさず引き連れて行ったらしい。
『わたしとクロードは眷属の魔法で契約をかわしている。その契約に少しオプションを組み込んだのさ』
「オプション?」
ばあちゃんらしい。ハチャメチャだ。
『そうさ!まず時が来ればお前をこの世界に移転させる。次に異世界に馴染んだ頃にお前と対話する。どうだい?素敵なオプションだろう!』
「マリー。お前はほんとに相変わらずじゃの。はっはっは」
ダレンが嬉しそうに笑う。その目は愛しそうだ。
『さあて、今この場面を見てアキトはきっとばあちゃんはハチャメチャだとか思ってるんだろう?わかってるよ。わたしには先読みができるからね。未来が見えるんだよ。だからこそこの先の破滅をとめたいんだ』
「この先の破滅?」
『なんでお前の母であるマリアが黒竜と魔女のハーフが知ってるかい?それは神龍(シェンロン)が手を回したんだよ。二人が恋に落ちる様にきっかけを作った。何故かわかるか?神龍(シェンロン)は実体を持たない。だから贄が必要となる。でもひ弱な贄に降臨はできない。魔力も必要だ。そのため丈夫な体を持つ竜と魔力量の多い魔女の両方の力をもつ者が必要だったのだ』
「それって?この世界を救ったのってマリアを生贄にしたってこと?」
『神龍(シェンロン)はマリアの身体に乗り移ったんだ。そして今度災いが起きればアキトの身体に乗り移る気なのだ!』
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