ノンケの俺が開発されるまで

ノンケの俺が開発されるまで

６ まずはお試し＊＊

   　～ ＊つきです。背後注意～


　最初から安住のペースに引き込まれ翻弄された。決して無理やりじゃなく、自然に舌が触れるように優しく甘噛みされた。安住の唇は弾力があって包み込まれるようで、同時に耳たぶを触られると腰の辺りがゾクゾクとする。
「気持ちよさそうで安心した」
　嬉しそうに言われ恥ずかしくて安住を直視できない。
「目をそらさないでくれ。難しく考えなくてもいいんだ。感じて欲しい。男なんだから性処理マスターベーションぐらいするだろう？それを二人でするんだって思ってくれたらいいんだ」
「ふ、二人でってどうやって」
「うんうん。そういう風に疑問に思ったことはどんどん聞いてくれ。二人でってね。例えばこんな風に」
　安住が腰をゴリっと押し付けてきた。硬いものが当たる。
「ほら。倉沢も硬くなってる」
「こ、これは生理現象で……」
「そうだよ。だから難しく考えなくていいんだ」
　安住の大きな手がズボンの布越しに触れてきた。
「っ！ぁ……」
　ぞくりした感触が走る。俺のムスコは正直すぎる。仕事が忙しくってしばらく自分でもヌいてなかったせいだろうか。
「汚れるから服脱いじゃおうか？」
「……ん」
　もうこの先コレを解放させる事しか考えれなくなり、俺はされるがまま服を脱がされていった。気づけば安住も裸だ。早いっ。いつ脱いだんだ？手際が良すぎるだろう？
「誓って倉沢が怖がることはしない。だから俺に任せて」
「わかった」
　安住が俺の腰を引き寄せた。ぺろりと下唇を舐められる。安住ってこんなにまつげが長かったんだな。なんて思いながら今度は俺から舌を絡めた。安住が目を見開いたがすぐに絡めとられ激しく吸われる。抱きしめられる力が強くなり尻を掴まれた。
「うっ……」
　そのまま腰を揺らされると俺と安住の間に挟まれたムスコが擦り会わされてぬちゃぬちゃとした濡れた音が響きだした。
「んぁっ……はぁ……ぁ」
　息が上がる。一人でする時とは全然違う快感が走った。下半身に熱がこもる。目の前の安住の高揚した顔が艶っぽい。コイツこんな顔するんだ。
「倉沢……好きだっ」
　ドキンっと鼓動が跳ね上がった。ずるいよ。こんな時にそんなこと言うなんて。安住の手がムスコ達を握りしめた。ずちゅずちゅという音が大きくなる。
「はっ……はっ……んぁっ……」
　たまらず俺もその上から手を重ねる。ふたつの亀頭を手のひらで撫でまわすように円を描くと安住の口からも喘ぎ声が漏れる。
「ぁっ……それ……やば……っ！」
「んぁ……もぉ……ぁっぁっ」
　互いの手のスピードが速くなる。
「い……一緒に……ぁっぁあ」
「ん……はっ……んぁあっ」
　
「めちゃくちゃよかった」
　安住がちゅっちゅと俺の顔面にキスの雨を降らす。
「ぁぁ……」
　俺は快感と脱力感でごちゃまぜになった頭でぼぅっとしていた。
「倉沢？　よくなかったのか？」
　安住が不安そうに俺の顔を覗き込んできた。
「いや。気持ちよかった。でも、お前が凄い慣れてるから……俺以外のやつともこんなことしてたのかなって」
「正直に言うと経験はあるんだ。女性と付き合ってもなんだか違うって思って。それで男を相手にしてみたんだ」
「そうなのか」
「……ねぇ。それって妬いてくれたの？」
「は？　いや。妬くとかじゃねぇし……」
　安住が嬉しそうに目を細める。
「だからっ。その、ちょっと聞きたかっただけだっ」
「ふふ……うん。そうなんだ。僕自身に興味持ってくれたんだな？」
　その通りだった。すでに安住はただの友人以上の存在らしい。
「なんか悔しい」
「へ？なんで？」
「お前の方がいろいろ知っててリードされるのが悔しい」
「ぷぷぷ。こんなところで競争心持つなんて」
「くそっ。今度は俺がお前をリードしたい」
「それはいろいろ僕から学んでからにしてね」
「ぐ……わかった」
「素直だね。悔しそうな上目遣いが可愛い。なぁ……」
「っ！お前またおっきくなってるじゃねえか？」
「だって倉沢が可愛くってつい」
「俺なんて可愛くねえって。お前のほうが艶っぽいんだぞ」
　やばい。さっきの感じてる安住の顔を思い出したら俺もまたムスコが硬くなってくる。その変化に安住が気づいた。
「倉沢。今度は四つん這いになってくれないか？」
「え？　今日はまだ……その」
「大丈夫だよ。挿れないから。両足を閉じてくれる？」
　安住が背後から抱え込む様にかぶさってきた。うなじの後ろを舐められゾクゾクとした。俺って首が弱かったのか？
「行くよ……感じて」
　俺の太腿の間を安住のモノが行き来し始めた。濡れた音が生々しく聞こえる。安住の長い竿が俺の裏筋をなぞるように動く。
「ぅぁっ……くぅ……んん」
　安住の動きが速まっていく。何これ？ヤバいくらい感じるんだけど？
「ひゃっ……ぁっぁあ」
　安住が腰の動きはそのままに抱きつくようにして俺の乳首を弄りだした。じんじんとした痛いような感覚に徐々にビクビクと身体が反応しだす。なんだこれ。俺の身体どうなっちゃうの？
「はぁ……健吾っ」
　突然喘ぎ交じりで名前を呼ばれ腹の奥がきゅうっとした。安住の声ってなんでこんなに艶っぽいんだ。
「んぁっ……あず……み」
「ん。僕も……先にイかせてあげるね」
　そういうとぐっと腰を抱えられパンッと叩きつけれた瞬間俺は果ててしまった。すぐ後に安住もイったようだ。

「ぁあ、どうしよう。もう離れられないかも」
　安住が頬ずりをしてくる。まるで犬が懐いてるようだ。
「……俺はもぅ動けない……」
「へ？　く、倉沢？　大丈夫か？」
　何もかもが初めての経験で。そのまま俺はフェードアウトした。