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第二章:辺境伯は溺愛中

29お仕置***

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 背後注意。R回です。


「あの。お仕置って痛い事もする?」
「……いや。痛がらせるつもりはない。だが少しは怖さも教えたい」
「怖さって?」
 サミュエルに抱き寄せられ深く口づけられる。舌を絡められ甘噛みされ歯列をなぞられてぼぅっとなったところで布を目に当てがられ目隠しをされた。
「……人は……視覚を塞がれると感覚が研ぎ澄まされるらしい」
「さっサム……何これ……?」
 僕は慌てて目隠し布をとろうとすると今度はその手をサミュエルに掴まれた。
「しっ……お仕置だからな。この手も一つにまとめてしまおう」
「え?……え?あの……」
 着ているシャツの前ボタンを全部外すと腕の部分だけ袖を通したままシャツをくるりと捩じって腕ごと頭の上でまとめられてしまった。シャツから腕が抜けない。そのままベットに固定されてしまった。
「この時点で腕は痛くはないか?」
 少し腕の部分に余裕をもたせてくれたようだ。……と言う事は多少は動くって事?
「痛くはないけど上半身裸なのが恥ずかしいよ」
「大丈夫だ。もっと恥ずかしい格好になるから」
「ひぇ?」
 ズボンに手をかけられ引き下ろされるのがわかる。視界を奪われているせいか次に何をされるのかわからなくてちょっと怖い。
「くくっ」
「え?何?なんで笑ってるの?」
「いや。反応してくれてるのが嬉しくてな」
「反応って?」
 何が反応してるのかは次の瞬間わかった。サミュエルが僕の中心をかぽっと咥えたからだ。
「ぁ!や……うそ……はんっ」
 視界が塞がれてるせいかサミュエルの舌の動きがいつもよりも鮮明に感じる。奥まで咥えられ上下に動かせられ、ちゅぱっと吸い上げられるとダイレクトに腰にくる。
「やぁっんんんっ!」
「……イイ声だ」
 そのまま膝裏を掴まれ胸に押し付けられる。え?僕今どうなってるの?膝が胸にってことは?そのまま膝を固定された。
「アルはこんな場所もピンクなのだな」
「ばっ!ばぁかぁっ!」
 どこ見てるのさ!きっとこの格好は股ぱっかんのはず?めっちゃ恥ずかしい。さっきのもっと恥ずかしい格好ってこれなの?僕が動揺してるとぬめっと濡れた感触が後蕾周辺で感じる。
「ひゃんっ!やめっ!どこ舐めてるのさ!」
 見えない分、生暖かい舌の感触がより直に感じる。後蕾から雄の間をべろりべろりと舐められゾクゾクする。びくびくと自分の雄が震えてるのがわかる。なんてとこ舐めるのさ!今度僕もし返してやる!

 ふいに舐められるのが止まる。
「サム?どこにいるの?」
 見えない分不安になる。傍に居てくれてるはずなのに気配がしない。そう、これはヴァイスが潜入してた時と同じだ。戦闘力が高く優れた感覚の持ち主は自分の気配を限りなく消してしまうことが出来る。改めてサミュエルも凄く強いんだと理解した。
「さ、サム?ねえどこ?」
 身動きが取れない。視界も遮られ腕も動かせない。僕をこのままにしてどっかに行っちゃったの?どうして?
「サムっサムっ!……怖いっ」
「…………泣くな」
 サミュエルの声にホッとする。僕は泣いてたの?チュッとほほにキスをされるとサミュエルがいるほうに擦り寄る。
「……だめだな俺は。アルの泣き声に弱い。本当はもっと怖がらせようと思ったが」
 ぎゅうっと抱きしめられると暖かさに安心する。やっぱり僕はサミュエルが好きだ。僕のサミュエル。
「アル。アルベルト」
 僕を呼ぶこの声が好きだ。優しい低音ボイス。首筋から鎖骨、胸へと降りてきて乳首を吸われる。
「んっ……吸ってもおっぱいは出ないよ」
「……愛でたい」
 舌先でツンツンと刺激を与えられると痛痒いようなくすぐったいような感覚が走る。
「んぁっ!」
 サミュエルの太くてゴツゴツした指が後蕾を刺激しだす。ヌルッとしたモノが塗り付けられてるから香油だろう。
「はぁん……」
 サミュエルの指が僕の中を進入してくる。濡れた音が耳を犯す。一本……二本と指の数が増えていく。
「ぁ……ん……っ……んん」

 もどかしい。もっと直にサミュエルに触れたい。
「サム。抱きつきたい」
「……わかった」
 腕の縛りをほどいてくれる。肩が少し痛くなっていた。
「ちょっと肩が痛くなってる」
「……わかった」
「え?」
 サミュエルは僕を抱き起こすと向かい合った座位の姿勢にする。僕が目隠しを外そうとすると制止された。
「……まだだ。お仕置は済んでないからな」
「サム?」
「……アルは俺が欲しいか?」
 そう言って僕の手をとって自分の雄を掴ませた。
「熱い。熱くて脈打ってる」
「……ああ。俺はアルの中に挿入したくて仕方がない」
 悔しいけど僕のものよりも大きくて硬い。手を添わすとサミュエルが息を詰めたのを感じる。気をよくした僕は上下に擦りあげた。
「うっ……こら。イタズラはよせ。自分で俺のを導いてくれ」
「自分で?ど、どうするの?」
 何も見えない状態で感覚だけでサミュエルの雄を導くってこと?僕に出来るのか?
「……アルが腰を降ろしてくれ」
「僕が?やってみる」
 そうだった。これはお仕置なんだ。僕は一旦膝立ちになり、サミュエルの雄を握り後蕾にあてがうと慎重に腰を降ろした。
「は……ぅ……」
 香油でつるりと滑って位置がずれてしまい上手くあてられない。
「ぁ……ぅう……」
 サミュエルはまた気配を消してしまった。でも今度は僕が雄を握っているから目の前にいるのは間違いない。恐らく僕の一挙一動をじっくり眺めているのだろう。
「ぁん!……ぅ」
 ようやく先っぽがほんの少しだけ僕の中に挿ってきた。だけどカリの部分が大きくてなかなか進まない。段々と脂汗が出てきた。鼓動もばくばくしてきて進むことも引く事も出来なくなってきた。
「…………アル」
 焦れたようなサミュエルの声がする。
「ん……サムぅ……」
 つい情けない声がでてしまった。
「…………わかった」
 サミュエルの大きな手が僕の臀部を掴むとズン!と下から突き上げてきた。
「ひっ!ぁああ!」
 
 何度も強い突き上げを受け僕はサミュエルの首にしがみついた。
「ぁん!ぁっ!んっ!ぁん!ん!サム!サム!」
 そのまま押し倒され速度が速まっていく。
「もぉっ!あん!はげしっ!っ!……んんっ!」
「…………アル」
 腰を大きくグラインドされのけ反ると目隠しの布がずれてきた。
「サム……顔が……みたい」
「……わかった」
 サミュエルの手が僕の目元を撫でる。布を取り除くと青い瞳が僕を見つめていた。ギラギラとした欲情たっぷりの表情で。ぞくぞくとした快感が走る。視覚からも犯される感覚で満たされる。
「サム好きだ。青くて空みたいに綺麗な瞳……」

「この身体の奥の奥まで俺で満たしたい」
 体を少し横に倒されるとグイって突き入れられた。
「ひぅ!」
 これは入ってはいけない場所だ。そうわかっているのに。抗えない。サミュエルの必死さが伝わるから。
 奥を突かれる度に苦しいのにそれだけじゃない。なんとも言えない快感に襲われる。荒々しい動きに合わせるように僕の腰も動いてしまう。激しい刺激に息も絶え絶えになる。
「アル……アルベルト」
 僕の名を呼ぶ表情が艶っぽくて、飛び散る汗まで見惚れてしまう。サミュエル、君は僕にとって唯一なんだ。
「サム!ぁん!っ!ぁああっ!」
 早まっていくスピードと快感でもう喘ぐしか出来なくなってしまう。
「ぁん!僕も!っんん!サム!サム!ぁっ!ぁっ!もぉ……ぁああ!」
「ぐっ!……ぅ……っ!」
 とてつもない快感と心地よい脱力感に襲われる。

「アル。愛している」
「うん。僕も愛している」
 サミュエルが抱きしめてくれる。僕はその逞しい胸に擦り寄った。
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