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第二章:辺境伯は溺愛中
12婚約式
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翌朝部屋のドアをあけるとサミュエルがいたのでびっくりした。
「……っ」
「サム?いつからいたの?!」
「……今だ。今来たところだ」
嘘だ。おそらくかなり早くから僕がでてくるのを待っていたに違いない。
「あら、サミュエルさん?朝ごはんを一緒にいかが?」
「いえ。俺は……」
「次にいつ会えるかわからないのだし、義母になる私の願いも叶えて欲しいわ。軽くでいいから食べましょう」
「はい。わかりました」
やはり母さまは凄い。サミュエルを手なずけてるように思える。
「目が少し赤いな」
サミュエルが遠慮がちに僕の顔を覗き込む。
「昨日ちょっと泣いたから」
「そうか」
「うん」
「ほらほら、温かいのみものでもどう?」
母さまは僕の前にホットミルクを。サミュエルの前にはコーヒーをおいた。
サミュエルは緊張気味だったが母様は必要以上のことは何も言わなかった。僕はほっとしたような申し訳ないような気持ちでいっぱいだ。
「アル。俺は自分の言葉が足らないのは理解している。不安にさせたのならすまない。俺を気の済むまで殴ってくれ!」
サミュエルらしい。きっと昨夜は寝てないのだろう。
「殴るつもりなんてないよ。僕も悪かったよ。いきなり飛び出してしまって。それより公爵さまは怒ってなかった?」
「父上は豪快な方だからあれぐらいで怒ることはない。むしろ面白がっていた」
「そうなの?」
怒ってないならよかった。でも面白がられる事を僕はしたのか?
「俺のこと……き、嫌いになったか?」
「まさか。そんなことはないよ。ただ、僕の意見も聞いて欲しい」
「わかった。聞くから言ってくれ」
「うん。公爵様が言った通り、僕はまだ辺境地に行ったこともないし何をしたらいいのかさえわからない。だからまずはいろいろと勉強したいんだ」
「……アルらしいな」
「僕はサムに必要とされる人間になりたい」
「必要だ。俺にはアルが必要だ。傍に居てくれ」
「うん。傍に居る。だからいろいろと教えてね」
明日の卒業式典の準備で在校生達が走り回っている。僕たちは各教室に最後の挨拶にまわっていた。
「あのっ。アルベルト先輩!」
名前を呼ばれたほうを見るとジュリアンが泣きそうな顔をして立っていた。サミュエルが鬼のような形相で睨みつけている。怖いって。後輩泣かせてどうするのさ。
「何か用?」
しまった。僕も冷たい言い方をしてしまったかもしれない。
「ごめんなさい!父が勝手に先輩のおうちに婚約の申し出に行っちゃったんです。サミュエル先輩というお相手がいるのに。ご迷惑おかけして申し訳ありません!僕がアルベルト先輩に憧れてるって周りから聞いて勝手に暴走しちゃったみたいなんです!本当に申し訳ございませんでした!」
ジュリアンは深々と頭を下げた。
「そうだったのか。いいよもう。済んだことだし」
「……許していただけるのですか?」
「ああ。サムもいいよね?」
「…………」
「サミュエル先輩。申し訳ございませんでした」
「…………」
「はは。サムは無口なだけで、人の気持ちが分からない男ではないよ」
「…………もうアルに近づくなよ」
「いえ。今後は心身ともに鍛えなおしてこの先創立される辺境騎士団への入隊を希望しております!そのときはこの身を削ってでも必ずやお二人の役に立てる男になる所存でございます!」
「はぁ?……なんだとぉ?」
「ふふふ。期待しているよ」
さすがは侯爵家の嫡男といったところか。度胸があるところが良い。
「アルは後輩を甘やかしすぎだ」
「ジュリアンは太刀筋に癖があるが、見込みがある。成長と共に強くなるよ。サムの役に立てる人材になるはずだ」
サミュエルの部隊に強い騎士が増えてくれるほうがいい。有事の時に役に立ってくれるだろう。
「今は背も低いが成長期になると背も伸びるしカッコよくなると思うよ」
「カッコよくだと…………」
バキバキバキと鈍い音がした。
「わ~!サムっ。何してんだよ。式典のセットが壊れちゃうよ」
「……すまない。握りつぶしてしまった」
「サムって握力も強いんだね。貸して。このぐらいなら直ぐ直せるよ。細かい作業は僕得意なんだ」
「……ああ、悪いな」
このあと、僕の残りの家族の到着を待って公爵様にあいさつに出向かうことになった。
「昨日は誠に申し訳ございません!」
僕が頭を下げるとサミュエルの父であるレイノルド・ブラットリー公爵は昨日と打って変わって威厳のある態度で僕を見下ろした。
「そのことだがな。やはりいきなり婚姻をあげるのは無理があるようだがどうじゃ?」
「はっ!かしこまりました!」
いきなり僕の父が返事をした。ガチガチに固まってるみたいだ。父さまは子爵だ。下から数えた方が早い格下のランクだ。最上位の公爵さまにお言葉をいただいただけでも緊張しているのだろう。
「返事をするのは貴方ではなくてアルベルトとサミュエルさんよ」
母さまがぽんぽんと父さまの背中をなだめるように叩く。
「僕はサミュエルと共に居ることを望みます。式などはいつでも良いのです」
「俺は正式にアルベルトと婚姻します……婚姻を希望します」
「サミュエルの気持ちはわかっておる。だが段取りもある。今回は婚約式を執り行う事にしようではないか。挙式は半年後という事でいかがかな?」
「はい。わかりました」
僕が元気に答えるとサミュエルが苦虫をつぶしたような顔になった。
「…………」
「これ。返事をせぬか。このまま教会に連れ込むつもりだろうが、自分が領地を背負う領主となる事を忘れてはならぬ」
「……御意」
サミュエルは納得してないようで今にも僕の手を引いて飛び出しそうだ。
「……だめだよ。僕は公爵様の言うとおりにするよ。焦りは禁物だよ」
「しかし……」
「いいんだよ。半年の間に頑張って皆に認められてもらえるようになるから」
「俺はアルがいいんだ。無理はしないでくれ」
無事に卒業式を終え、僕の寄宿学校生活は終止符を打った。長いようで短い時間だった。ここで学んだことをバネにしていこう。感慨に浸る間もなくすぐさま別室にて僕とサミュエルは家族に囲まれて婚約式が行われた。
サミュエルは騎士団の制服で。僕は白いスーツ姿でお互いの姿に見惚れあいながら口づけを交わした。簡素な式だったが大切な人達に包まれて僕は幸せだ。
その後、公爵家の別宅に呼ばれサミュエルの辺境伯の降爵の儀が行われた。こちらは臣下の方々もいらっしゃってかなり緊迫したムードだった。これでサミュエルの義弟の次期当主の座が確実となるのか。僕は家督争いなどとは縁遠かったので難しいことはわからないがこれからサミュエルは辺境伯として生きていくことになるのだろう。
この国では辺境伯と侯爵は同等と見なされている。子爵の我が家から見ればやはり位の高い序列ではある。
そうかこれがあったから婚姻は控えたのだな。なにやら僕が関わりのないところでいろいろとあるようだ。覚悟はして行った方がいいのだろうな。
二日ほど家族と共に過ごした後、僕はサミュエルと辺境地グリーンヘルツへと向かう事になった。
よし、かかってこい!
「……っ」
「サム?いつからいたの?!」
「……今だ。今来たところだ」
嘘だ。おそらくかなり早くから僕がでてくるのを待っていたに違いない。
「あら、サミュエルさん?朝ごはんを一緒にいかが?」
「いえ。俺は……」
「次にいつ会えるかわからないのだし、義母になる私の願いも叶えて欲しいわ。軽くでいいから食べましょう」
「はい。わかりました」
やはり母さまは凄い。サミュエルを手なずけてるように思える。
「目が少し赤いな」
サミュエルが遠慮がちに僕の顔を覗き込む。
「昨日ちょっと泣いたから」
「そうか」
「うん」
「ほらほら、温かいのみものでもどう?」
母さまは僕の前にホットミルクを。サミュエルの前にはコーヒーをおいた。
サミュエルは緊張気味だったが母様は必要以上のことは何も言わなかった。僕はほっとしたような申し訳ないような気持ちでいっぱいだ。
「アル。俺は自分の言葉が足らないのは理解している。不安にさせたのならすまない。俺を気の済むまで殴ってくれ!」
サミュエルらしい。きっと昨夜は寝てないのだろう。
「殴るつもりなんてないよ。僕も悪かったよ。いきなり飛び出してしまって。それより公爵さまは怒ってなかった?」
「父上は豪快な方だからあれぐらいで怒ることはない。むしろ面白がっていた」
「そうなの?」
怒ってないならよかった。でも面白がられる事を僕はしたのか?
「俺のこと……き、嫌いになったか?」
「まさか。そんなことはないよ。ただ、僕の意見も聞いて欲しい」
「わかった。聞くから言ってくれ」
「うん。公爵様が言った通り、僕はまだ辺境地に行ったこともないし何をしたらいいのかさえわからない。だからまずはいろいろと勉強したいんだ」
「……アルらしいな」
「僕はサムに必要とされる人間になりたい」
「必要だ。俺にはアルが必要だ。傍に居てくれ」
「うん。傍に居る。だからいろいろと教えてね」
明日の卒業式典の準備で在校生達が走り回っている。僕たちは各教室に最後の挨拶にまわっていた。
「あのっ。アルベルト先輩!」
名前を呼ばれたほうを見るとジュリアンが泣きそうな顔をして立っていた。サミュエルが鬼のような形相で睨みつけている。怖いって。後輩泣かせてどうするのさ。
「何か用?」
しまった。僕も冷たい言い方をしてしまったかもしれない。
「ごめんなさい!父が勝手に先輩のおうちに婚約の申し出に行っちゃったんです。サミュエル先輩というお相手がいるのに。ご迷惑おかけして申し訳ありません!僕がアルベルト先輩に憧れてるって周りから聞いて勝手に暴走しちゃったみたいなんです!本当に申し訳ございませんでした!」
ジュリアンは深々と頭を下げた。
「そうだったのか。いいよもう。済んだことだし」
「……許していただけるのですか?」
「ああ。サムもいいよね?」
「…………」
「サミュエル先輩。申し訳ございませんでした」
「…………」
「はは。サムは無口なだけで、人の気持ちが分からない男ではないよ」
「…………もうアルに近づくなよ」
「いえ。今後は心身ともに鍛えなおしてこの先創立される辺境騎士団への入隊を希望しております!そのときはこの身を削ってでも必ずやお二人の役に立てる男になる所存でございます!」
「はぁ?……なんだとぉ?」
「ふふふ。期待しているよ」
さすがは侯爵家の嫡男といったところか。度胸があるところが良い。
「アルは後輩を甘やかしすぎだ」
「ジュリアンは太刀筋に癖があるが、見込みがある。成長と共に強くなるよ。サムの役に立てる人材になるはずだ」
サミュエルの部隊に強い騎士が増えてくれるほうがいい。有事の時に役に立ってくれるだろう。
「今は背も低いが成長期になると背も伸びるしカッコよくなると思うよ」
「カッコよくだと…………」
バキバキバキと鈍い音がした。
「わ~!サムっ。何してんだよ。式典のセットが壊れちゃうよ」
「……すまない。握りつぶしてしまった」
「サムって握力も強いんだね。貸して。このぐらいなら直ぐ直せるよ。細かい作業は僕得意なんだ」
「……ああ、悪いな」
このあと、僕の残りの家族の到着を待って公爵様にあいさつに出向かうことになった。
「昨日は誠に申し訳ございません!」
僕が頭を下げるとサミュエルの父であるレイノルド・ブラットリー公爵は昨日と打って変わって威厳のある態度で僕を見下ろした。
「そのことだがな。やはりいきなり婚姻をあげるのは無理があるようだがどうじゃ?」
「はっ!かしこまりました!」
いきなり僕の父が返事をした。ガチガチに固まってるみたいだ。父さまは子爵だ。下から数えた方が早い格下のランクだ。最上位の公爵さまにお言葉をいただいただけでも緊張しているのだろう。
「返事をするのは貴方ではなくてアルベルトとサミュエルさんよ」
母さまがぽんぽんと父さまの背中をなだめるように叩く。
「僕はサミュエルと共に居ることを望みます。式などはいつでも良いのです」
「俺は正式にアルベルトと婚姻します……婚姻を希望します」
「サミュエルの気持ちはわかっておる。だが段取りもある。今回は婚約式を執り行う事にしようではないか。挙式は半年後という事でいかがかな?」
「はい。わかりました」
僕が元気に答えるとサミュエルが苦虫をつぶしたような顔になった。
「…………」
「これ。返事をせぬか。このまま教会に連れ込むつもりだろうが、自分が領地を背負う領主となる事を忘れてはならぬ」
「……御意」
サミュエルは納得してないようで今にも僕の手を引いて飛び出しそうだ。
「……だめだよ。僕は公爵様の言うとおりにするよ。焦りは禁物だよ」
「しかし……」
「いいんだよ。半年の間に頑張って皆に認められてもらえるようになるから」
「俺はアルがいいんだ。無理はしないでくれ」
無事に卒業式を終え、僕の寄宿学校生活は終止符を打った。長いようで短い時間だった。ここで学んだことをバネにしていこう。感慨に浸る間もなくすぐさま別室にて僕とサミュエルは家族に囲まれて婚約式が行われた。
サミュエルは騎士団の制服で。僕は白いスーツ姿でお互いの姿に見惚れあいながら口づけを交わした。簡素な式だったが大切な人達に包まれて僕は幸せだ。
その後、公爵家の別宅に呼ばれサミュエルの辺境伯の降爵の儀が行われた。こちらは臣下の方々もいらっしゃってかなり緊迫したムードだった。これでサミュエルの義弟の次期当主の座が確実となるのか。僕は家督争いなどとは縁遠かったので難しいことはわからないがこれからサミュエルは辺境伯として生きていくことになるのだろう。
この国では辺境伯と侯爵は同等と見なされている。子爵の我が家から見ればやはり位の高い序列ではある。
そうかこれがあったから婚姻は控えたのだな。なにやら僕が関わりのないところでいろいろとあるようだ。覚悟はして行った方がいいのだろうな。
二日ほど家族と共に過ごした後、僕はサミュエルと辺境地グリーンヘルツへと向かう事になった。
よし、かかってこい!
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