49 / 190
49 遠足
しおりを挟む
御前試合は、問題なく終わった。
本人たちの中では……。
学園での日常を取り戻し、楽しんでいるルリ達。
最近の話題は、1週間後にある「遠足」だ。
第2学園では、毎年春に、1年生全員で近くの湖まで遠足に出かける。
近くと言っても馬車で2日の距離。
60人の生徒が一斉に向かう事から、一大イベントとなっていた。
学園内では、遠足でのグループ編成が、生徒たちでの関心事項となっている。
移動の馬車や宿泊、自由時間の探索などを一緒に過ごす、6人~8人のグループを作らなければならず、期限までに作れなかった場合は強制的に組まされる事になる。
「ミリアーヌ様、グループは既にお決まりですか?
わたくしをぜひ加えていただき……、いえ、わたくし以外にミリアーヌ様とグループを組める人間なんておりませんわ!」
案の定、金髪ドリル嬢のグレイシーがやって来る。
言い回しは微妙だが、一緒のグループに入りたいという意志は伝わる。
「いいわよ。同室の4人に、グレイシーさんとベラさんを加えた6人。
これでグループを組みましょう!」
「ホントですか? 良かったですわ。さすがミリアーヌ様ですわ!」
嬉しそうなグレイシーではあるが、実は先に決めておいた事だ。
ルリ達は4人しかいない為、誰かしらを加える必要がある。いずれにせよグレイシーが絡んでくるのであれば、グループに受け入れようと……。
早々にグループを作れたことで、準備や役割分担は順調だ。
4人、いや6人は、万全の体制で「遠足」に臨むことが出来た。
(高校の修学旅行、行けなかったからな……。
飛行機乗り損なったのは痛いけど、馬車で湖ってのも悪くないわね!!)
ルリはまだ、この世界で行ってみたい場所がたくさんあった。
海があるマリーナル領、米の栽培がある農業国ザバス、魔道王国イルーム。
(異世界の湖かぁ! やっぱりネッシーみたいなのいるのかなぁ……!)
ルリが盛大なフラグ的な事を考えていると……。
「みんな知ってる? 遠足で行く『ガナカ湖』の言い伝え……。
恋人と行くと、破局するらしいわ!!」
「「「……」」」」
「えぇと、セイラ?
それで、何か……困る事がありますの……?」
「ぅぅ……」
自信満々に話し出したが、ミリアの指摘に声も出ないセイラ。
「でも言い伝えは本当らしいわよ!」
「知ってますわ。『蛇女』でしょ。
王都に暮らしてれば一度くらいは聞くわ」
食い下がるセイラであるが、ミリアは話を知っているようだった。
300年前、貴族と平民の娘が、恋に落ちて駆け落ちした。
追い詰められた二人は、湖で追っ手に掴まってしまう。
そして、貴族の男性は連れ戻され、女性は湖に身を投げた。
「恋人を取られた女性の怨念が、蛇の魔物になって今でも恋人を恨んでると……。
貴族の間じゃ有名な話じゃない……」
興が覚めたようなミリアであるが、セイラは引き下がらない。
「でも、その時に貴族が持ち込んだ財宝が、まだ見つからずに残ってるって聞いたわよ!」
「ホント!? 探しましょう!!」
メアリーが乗ってきた。さすが商人の娘だ。
「まぁ、駆け落ちした話すら眉唾な言い伝えですけどね。
宝探しは面白いわ。自由時間は財宝を探す事にしましょうか……」
「「「おー!」」」
やる気のなさそうなミリアではあるが、他の3人は財宝探しに興味津々なのであった。
そうこうしている内に、遠足出発の日がやってくる。
馬車15台の大所帯。
王都を出発し、東の平原を抜け、二日かけて湖へ向かう道のりだ。
馬車には予定通りのメンバーで乗った。
ミリア、セイラ、ルリ、メアリーの4人に、グレイシーとベラを加えた6人。
遠足中は、基本的にこの6人で行動する。
「ルリ、アレ出してくれる?」
セイラに言われて取り出したのは、毛皮をなめした敷物。
長時間の馬車に耐えられるようにと、フサフサに仕立ててある。
「なっ、これってダイアウルフの毛皮ではございませんこと?
超希少な素材をこんな……、馬車の敷物に……!?」
「これならお尻も痛くなりませんでしょ?
ルリがなぜこんな毛皮を丸ごと持っていたのかは謎ですが……」
A級素材を丸ごと消耗品にしてしまっている事に驚きを隠せないグレイシー。
そして、ジト目でルリを見つめるセイラ。
ルリは、笑ってごまかしている……。
「まぁいいですわ。先は長いですし、お茶にしましょう」
セイラは収納からテーブルとティーセットを取り出すと、優雅に紅茶を入れ始める。
もちろん、お菓子付きだ。
「ちょ、お待ちになって。なぜティーセットが……。
一瞬でわたくしの色々な常識が崩れそうですわ……」
「「「「すぐに慣れるわよ!」」」」
驚くグレイシーに、4人が声を揃える。
ちょっとの非常識で、驚いてはいられない。
楽しく過ごす為なら全く自重しない4人なのだから……。
「驚いている場合じゃないわよ! 一息ついたら勝負ですわ!
一番負けた人が罰ゲーム、いいわね!」
「「「おー!」」」
ミリアの合図で、ルリはすごろくを取り出す。
マス目は強化され、そう簡単にゴールできないような難易度にグレードアップしている。
グレイシー達は最初きょとんとしていたが、すぐにルールを理解し、参戦した。
激しい戦いが、馬車の中で繰り広げられるのであった。
「ふふ、ミリアの罰ゲームはこれね。
好きな人の名前を言う、もちろん男性限定! さぁどうぞ!!」
「ぅぅぅ……。いないわよ……。
自称婚約者のハーリー以外なら誰でもいいわ。どうしても受け入れないのよね……。
そんな事より、誰か好きな人がいる人はいるのかしら? 罰ゲームが成り立っていないわよ」
「「「「「……」」」」」
年頃の娘が6人。ガールズトークの定番、恋バナになるのではあるが……。
誰もネタを持っていない……。残念な6人であった……。
盛り上がる馬車旅は順調に進み、初日夜の宿場に到着する。
そこは、ルリがリンドスから来た時に寄った、宿場町ドリム。
露店を楽しみたいルリであったのだが、遅い時間に到着し、また早朝に出発というスケジュール。
食事と睡眠以外の時間は取れず、早々に宿場町から離れる事になってしまった……。
結局、丸2日寄り道せずに馬車で過ごす。
湖に着いたときには、生徒は全員、疲れ切った様子だった。
快適な馬車でゲームに打ち込んでいた6名を除いては……。
外に出て湖を見る。
「すごい! 夕日が反射しててきれいだよ!」
「ここに財宝があるのね!」
景色に感動するルリと、現金なメアリー。
それぞれの驚きを見せながらも、湖畔の宿泊場所に移動した。
時間も遅いため、今日は食事をしたら寝るだけだ。
グループごとにテントを張り、すぐに就寝となる。
「ゆっくり休んで、明日一日、楽しみましょう」
「「「「「おー!」」」」」
テントでの川の字での雑魚寝。
今がチャンスとばかりに、グレイシーがミリアに抱きついて眠ったことは、ご愛嬌である。
翌朝。
「今日は、グループごとの自由行動だ。夕方までに戻って来いよ。
この辺りで魔物は出ないはずだが、十分注意するように。
ただし、湖の奥の森はその限りではない。森には近づかないようにしろ!!
それでは、解散!!」
教官の合図で、生徒たちは四方へ散っていく。
ルリ達も、まずは湖周辺の散策に向かうことにした。
「うわ、男子、泳いでるわ……」
「寒くないのかしら……。おバカですわ……」
湖に着くと、男子が水着に着替えて泳ぎ始めていた。
まだ春である。普通に考えて泳げる気候ではないのであるが……。
ミリアとグレイシーが呆れていた。
「俺たちと遊ばないか!」
「泳いで島まで行こうぜ!」
「一緒に愛を語ろ……」
「「「「「「お断りです(わ)」」」」」」
誘ってくる男子グループを悉く拒否し、散策を始める6人であった。
本人たちの中では……。
学園での日常を取り戻し、楽しんでいるルリ達。
最近の話題は、1週間後にある「遠足」だ。
第2学園では、毎年春に、1年生全員で近くの湖まで遠足に出かける。
近くと言っても馬車で2日の距離。
60人の生徒が一斉に向かう事から、一大イベントとなっていた。
学園内では、遠足でのグループ編成が、生徒たちでの関心事項となっている。
移動の馬車や宿泊、自由時間の探索などを一緒に過ごす、6人~8人のグループを作らなければならず、期限までに作れなかった場合は強制的に組まされる事になる。
「ミリアーヌ様、グループは既にお決まりですか?
わたくしをぜひ加えていただき……、いえ、わたくし以外にミリアーヌ様とグループを組める人間なんておりませんわ!」
案の定、金髪ドリル嬢のグレイシーがやって来る。
言い回しは微妙だが、一緒のグループに入りたいという意志は伝わる。
「いいわよ。同室の4人に、グレイシーさんとベラさんを加えた6人。
これでグループを組みましょう!」
「ホントですか? 良かったですわ。さすがミリアーヌ様ですわ!」
嬉しそうなグレイシーではあるが、実は先に決めておいた事だ。
ルリ達は4人しかいない為、誰かしらを加える必要がある。いずれにせよグレイシーが絡んでくるのであれば、グループに受け入れようと……。
早々にグループを作れたことで、準備や役割分担は順調だ。
4人、いや6人は、万全の体制で「遠足」に臨むことが出来た。
(高校の修学旅行、行けなかったからな……。
飛行機乗り損なったのは痛いけど、馬車で湖ってのも悪くないわね!!)
ルリはまだ、この世界で行ってみたい場所がたくさんあった。
海があるマリーナル領、米の栽培がある農業国ザバス、魔道王国イルーム。
(異世界の湖かぁ! やっぱりネッシーみたいなのいるのかなぁ……!)
ルリが盛大なフラグ的な事を考えていると……。
「みんな知ってる? 遠足で行く『ガナカ湖』の言い伝え……。
恋人と行くと、破局するらしいわ!!」
「「「……」」」」
「えぇと、セイラ?
それで、何か……困る事がありますの……?」
「ぅぅ……」
自信満々に話し出したが、ミリアの指摘に声も出ないセイラ。
「でも言い伝えは本当らしいわよ!」
「知ってますわ。『蛇女』でしょ。
王都に暮らしてれば一度くらいは聞くわ」
食い下がるセイラであるが、ミリアは話を知っているようだった。
300年前、貴族と平民の娘が、恋に落ちて駆け落ちした。
追い詰められた二人は、湖で追っ手に掴まってしまう。
そして、貴族の男性は連れ戻され、女性は湖に身を投げた。
「恋人を取られた女性の怨念が、蛇の魔物になって今でも恋人を恨んでると……。
貴族の間じゃ有名な話じゃない……」
興が覚めたようなミリアであるが、セイラは引き下がらない。
「でも、その時に貴族が持ち込んだ財宝が、まだ見つからずに残ってるって聞いたわよ!」
「ホント!? 探しましょう!!」
メアリーが乗ってきた。さすが商人の娘だ。
「まぁ、駆け落ちした話すら眉唾な言い伝えですけどね。
宝探しは面白いわ。自由時間は財宝を探す事にしましょうか……」
「「「おー!」」」
やる気のなさそうなミリアではあるが、他の3人は財宝探しに興味津々なのであった。
そうこうしている内に、遠足出発の日がやってくる。
馬車15台の大所帯。
王都を出発し、東の平原を抜け、二日かけて湖へ向かう道のりだ。
馬車には予定通りのメンバーで乗った。
ミリア、セイラ、ルリ、メアリーの4人に、グレイシーとベラを加えた6人。
遠足中は、基本的にこの6人で行動する。
「ルリ、アレ出してくれる?」
セイラに言われて取り出したのは、毛皮をなめした敷物。
長時間の馬車に耐えられるようにと、フサフサに仕立ててある。
「なっ、これってダイアウルフの毛皮ではございませんこと?
超希少な素材をこんな……、馬車の敷物に……!?」
「これならお尻も痛くなりませんでしょ?
ルリがなぜこんな毛皮を丸ごと持っていたのかは謎ですが……」
A級素材を丸ごと消耗品にしてしまっている事に驚きを隠せないグレイシー。
そして、ジト目でルリを見つめるセイラ。
ルリは、笑ってごまかしている……。
「まぁいいですわ。先は長いですし、お茶にしましょう」
セイラは収納からテーブルとティーセットを取り出すと、優雅に紅茶を入れ始める。
もちろん、お菓子付きだ。
「ちょ、お待ちになって。なぜティーセットが……。
一瞬でわたくしの色々な常識が崩れそうですわ……」
「「「「すぐに慣れるわよ!」」」」
驚くグレイシーに、4人が声を揃える。
ちょっとの非常識で、驚いてはいられない。
楽しく過ごす為なら全く自重しない4人なのだから……。
「驚いている場合じゃないわよ! 一息ついたら勝負ですわ!
一番負けた人が罰ゲーム、いいわね!」
「「「おー!」」」
ミリアの合図で、ルリはすごろくを取り出す。
マス目は強化され、そう簡単にゴールできないような難易度にグレードアップしている。
グレイシー達は最初きょとんとしていたが、すぐにルールを理解し、参戦した。
激しい戦いが、馬車の中で繰り広げられるのであった。
「ふふ、ミリアの罰ゲームはこれね。
好きな人の名前を言う、もちろん男性限定! さぁどうぞ!!」
「ぅぅぅ……。いないわよ……。
自称婚約者のハーリー以外なら誰でもいいわ。どうしても受け入れないのよね……。
そんな事より、誰か好きな人がいる人はいるのかしら? 罰ゲームが成り立っていないわよ」
「「「「「……」」」」」
年頃の娘が6人。ガールズトークの定番、恋バナになるのではあるが……。
誰もネタを持っていない……。残念な6人であった……。
盛り上がる馬車旅は順調に進み、初日夜の宿場に到着する。
そこは、ルリがリンドスから来た時に寄った、宿場町ドリム。
露店を楽しみたいルリであったのだが、遅い時間に到着し、また早朝に出発というスケジュール。
食事と睡眠以外の時間は取れず、早々に宿場町から離れる事になってしまった……。
結局、丸2日寄り道せずに馬車で過ごす。
湖に着いたときには、生徒は全員、疲れ切った様子だった。
快適な馬車でゲームに打ち込んでいた6名を除いては……。
外に出て湖を見る。
「すごい! 夕日が反射しててきれいだよ!」
「ここに財宝があるのね!」
景色に感動するルリと、現金なメアリー。
それぞれの驚きを見せながらも、湖畔の宿泊場所に移動した。
時間も遅いため、今日は食事をしたら寝るだけだ。
グループごとにテントを張り、すぐに就寝となる。
「ゆっくり休んで、明日一日、楽しみましょう」
「「「「「おー!」」」」」
テントでの川の字での雑魚寝。
今がチャンスとばかりに、グレイシーがミリアに抱きついて眠ったことは、ご愛嬌である。
翌朝。
「今日は、グループごとの自由行動だ。夕方までに戻って来いよ。
この辺りで魔物は出ないはずだが、十分注意するように。
ただし、湖の奥の森はその限りではない。森には近づかないようにしろ!!
それでは、解散!!」
教官の合図で、生徒たちは四方へ散っていく。
ルリ達も、まずは湖周辺の散策に向かうことにした。
「うわ、男子、泳いでるわ……」
「寒くないのかしら……。おバカですわ……」
湖に着くと、男子が水着に着替えて泳ぎ始めていた。
まだ春である。普通に考えて泳げる気候ではないのであるが……。
ミリアとグレイシーが呆れていた。
「俺たちと遊ばないか!」
「泳いで島まで行こうぜ!」
「一緒に愛を語ろ……」
「「「「「「お断りです(わ)」」」」」」
誘ってくる男子グループを悉く拒否し、散策を始める6人であった。
0
お気に入りに追加
3,908
あなたにおすすめの小説
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
パーティーを追放された装備製作者、実は世界最強 〜ソロになったので、自分で作った最強装備で無双する〜
Tamaki Yoshigae
ファンタジー
ロイルはSランク冒険者パーティーの一員で、付与術師としてメンバーの武器の調整を担当していた。
だがある日、彼は「お前の付与などなくても俺たちは最強だ」と言われ、パーティーをクビになる。
仕方なく彼は、辺境で人生を再スタートすることにした。
素人が扱っても規格外の威力が出る武器を作れる彼は、今まで戦闘経験ゼロながらも瞬く間に成り上がる。
一方、自分たちの実力を過信するあまりチートな付与術師を失ったパーティーは、かつての猛威を振るえなくなっていた。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
剣と弓の世界で俺だけ魔法を使える~最強ゆえに余裕がある追放生活~
初雪空
ファンタジー
ランストック伯爵家にいた、ジン。
彼はいつまでも弱く、レベル1のまま。
ある日、兄ギュンターとの決闘に負けたことで追放。
「お前のような弱者は不要だ!」
「はーい!」
ジンは、意外に素直。
貧弱なモヤシと思われていたジンは、この世界で唯一の魔法使い。
それも、直接戦闘ができるほどの……。
ただのジンになった彼は、世界を支配できるほどの力を持ったまま、旅に出た。
問題があるとすれば……。
世界で初めての存在ゆえ、誰も理解できず。
「ファイアーボール!」と言う必要もない。
ただ物質を強化して、逆に消し、あるいは瞬間移動。
そして、ジンも自分を理解させる気がない。
「理解させたら、ランストック伯爵家で飼い殺しだ……」
狙って追放された彼は、今日も自由に過ごす。
この物語はフィクションであり、実在する人物、団体等とは一切関係ないことをご承知おきください。
また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※ カクヨム、小説家になろう、ハーメルンにも連載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる