27 / 134
カイとギゼのおよめさん?
しおりを挟む
ーー チサトside ーー
今度は二日酔いにはならなかった。
……そして……その代わり……自分の醜態を覚えている!!
いやぁぁぁぁぁぁ!!
『眠るんじゃなくて寝るの』と……えっちをすると宣言し、お客さんを追い出して恋人宣言して……いろんな……恥ずかしいおねだりをぉぉぉぉ!!
身体中痛いしお尻に違和感もあるぅぅぅぅ!!
「ぶっ……くっくっくっ……」
「デ……メルさ……起き……」
「無理に喋らなくて良い。それにフィールと呼んでくれるんだろう?
「フィー、ル……」
「百面相も可愛らしいが、ほら水を飲んで」
くすくす笑いながらコップに水を入れて渡してくれた。
「朝食作りを手伝おう」
「だ、大丈夫です! 朝の鍛錬をするんでしょう?」
「……する」
「ご飯ができたら呼びますから」
まだ太陽も顔を出したばかり。
デー……フィールが側にいるのは……恥ずかしいから少し落ち着くまでの時間が欲しい。おれはスープ用の千切りに集中して気持ちを落ち着けた。
「デー……フィール! 朝食ができましたよ」
「ありがとう。すぐに着替えてくる」
汗をかいたからざっと汗を流して着替えてくるデー……フィール。汗をかいて上気した美形って直視しづらいなぁ。
まだ呼び名に慣れないし。
そして甘々な顔のデ……フィールを前に、またしても百面相しながら朝食を食べた。
「ちしゃとしぇんしぇー、おはよーごじゃましゅ!」
「チサトせんせい、おはようございます」
「カイ、ギゼ、おはよう」
「しぇんしぇー、きょうげんき?」
「元気だよ」
「良かった。でもちゅーはもうしたんだね」
ってギゼ!!
あ、喋れるからか。顔から火が出そうってこんな感じか。あぅぅ……
そして気がついた。
今日は夕方になっても喋れる!
これはアレかな?
下の口からの方が効率が良いとか言うエロネタかな?それとも摂取量……? べろちゅーの比じゃないしなぁ。
「ちしゃとしぇんしぇ、ちゅーいらない?」
「ちゅーしなくて良くなっちゃった?」
「えっ!? ……いや……どうだろう?」
とりあえず様子を見たいのでべろちゅーはやめてほっぺちゅーをした。きゃいきゃい言いながら2人も返してくれる。可愛い。
でもこんなにちゅっちゅちゅっちゅして良いのか?
「親しい家族なら軽い口づけは良くしますし、この子達は家族を失ったり離れざるをえなかったりなので、私達が出来る限り愛情を注いであげたいのです。度を越さなければ良いんです」
イーヴァイン先生の言葉にじんとした。
いつも通りデ……フィールが迎えに来た。
そしていつもと違い、カイがついて来た。
「たいちょーしゃん! ちしゃとしぇんしぇになにしたの?」
「ん?」
「先生、ちゅーしなくてもしゃべれるの。カイもギゼも先生とちゅーするの楽しみだったのに!」
「えぇっ!?」
「カイ、おっきくなったら ちしゃとしぇんしぇを およめさんにするの!」
「先生はギゼのお嫁さん! カイには負けないもん!」
「カイもまけない!」
「待って! おれがお嫁さんなの? カイかギゼがお嫁さんじゃなく?」
「「せんせーは おとーさんぽくないから!」」
おぅ…… こんな小さい子達にまでお父さんぽくないって……
「カイ、と、ギゼ。すまないが私もチサトが大好きなんだ。本当は独り占めしたい。でもチサトは君たちも大好きだから引き離すこともできない。だから、正々堂々とチサトに好きになってもらえるようにお互い頑張らないか?」
「……むじゅかしい」
「よくわからない……」
「大好きなチサト先生に好きになってもらえるように頑張ろうって事ですよ」
「イーヴァイン先生……」
先生の仲介で一応納得したらしい2人はおやすみなさいと言ってお風呂に向かった。おれ達も挨拶をして家に帰った。
「チサト先生は人気者だね」
「あの2人はまだ小さいから、特に甘えたいんじゃないですか?」
「そうかも知れないね。でも、チサトとの口づけを楽しみにしているなんて言われたら、たとえ子供相手でも嫉妬してしまうよ」
「あの2人に? デ……フィールが?」
「私が本気でチサトを愛してるって事は覚えているかい?」
「……覚えています」
「私とチサトは10歳差で、カイは13歳差だがギゼは……?」
「9歳差ですね」
「私が愛想をつかされた時、彼らが成人していたら? チサトは彼らのどちらかと結婚するかも知れない。ありえない話ではないだろう」
「年齢だけならそうですけど……」
子供の「おおきくなったらけっこんする!」はファンタジーだよ?
家に入った途端、噛みつくようなキスをされた。
「チサトは恋愛は初めてだと言った。それは私も同じだ。この歳でおかしいと思うだろうが今まで他人に興味が持てず、愛だの恋だのに溺れる輩を馬鹿にしていたんだ。だが……いざとなれば舞い上がり、落ち込み、仕事に集中できず、オルトに呆れられている。こんな私ではチサトにも呆れられ見放されるんじゃないかと不安で仕方がないんだ」
「ぼくは……その……フィールは好きだけど、どれくらい好きなのか分からないけど……でも、フィールを一番大事にしたいと……思ってます」
そのまましばらく見つめあって、もう一度優しいキスをしてから夕食を食べた。
今度は二日酔いにはならなかった。
……そして……その代わり……自分の醜態を覚えている!!
いやぁぁぁぁぁぁ!!
『眠るんじゃなくて寝るの』と……えっちをすると宣言し、お客さんを追い出して恋人宣言して……いろんな……恥ずかしいおねだりをぉぉぉぉ!!
身体中痛いしお尻に違和感もあるぅぅぅぅ!!
「ぶっ……くっくっくっ……」
「デ……メルさ……起き……」
「無理に喋らなくて良い。それにフィールと呼んでくれるんだろう?
「フィー、ル……」
「百面相も可愛らしいが、ほら水を飲んで」
くすくす笑いながらコップに水を入れて渡してくれた。
「朝食作りを手伝おう」
「だ、大丈夫です! 朝の鍛錬をするんでしょう?」
「……する」
「ご飯ができたら呼びますから」
まだ太陽も顔を出したばかり。
デー……フィールが側にいるのは……恥ずかしいから少し落ち着くまでの時間が欲しい。おれはスープ用の千切りに集中して気持ちを落ち着けた。
「デー……フィール! 朝食ができましたよ」
「ありがとう。すぐに着替えてくる」
汗をかいたからざっと汗を流して着替えてくるデー……フィール。汗をかいて上気した美形って直視しづらいなぁ。
まだ呼び名に慣れないし。
そして甘々な顔のデ……フィールを前に、またしても百面相しながら朝食を食べた。
「ちしゃとしぇんしぇー、おはよーごじゃましゅ!」
「チサトせんせい、おはようございます」
「カイ、ギゼ、おはよう」
「しぇんしぇー、きょうげんき?」
「元気だよ」
「良かった。でもちゅーはもうしたんだね」
ってギゼ!!
あ、喋れるからか。顔から火が出そうってこんな感じか。あぅぅ……
そして気がついた。
今日は夕方になっても喋れる!
これはアレかな?
下の口からの方が効率が良いとか言うエロネタかな?それとも摂取量……? べろちゅーの比じゃないしなぁ。
「ちしゃとしぇんしぇ、ちゅーいらない?」
「ちゅーしなくて良くなっちゃった?」
「えっ!? ……いや……どうだろう?」
とりあえず様子を見たいのでべろちゅーはやめてほっぺちゅーをした。きゃいきゃい言いながら2人も返してくれる。可愛い。
でもこんなにちゅっちゅちゅっちゅして良いのか?
「親しい家族なら軽い口づけは良くしますし、この子達は家族を失ったり離れざるをえなかったりなので、私達が出来る限り愛情を注いであげたいのです。度を越さなければ良いんです」
イーヴァイン先生の言葉にじんとした。
いつも通りデ……フィールが迎えに来た。
そしていつもと違い、カイがついて来た。
「たいちょーしゃん! ちしゃとしぇんしぇになにしたの?」
「ん?」
「先生、ちゅーしなくてもしゃべれるの。カイもギゼも先生とちゅーするの楽しみだったのに!」
「えぇっ!?」
「カイ、おっきくなったら ちしゃとしぇんしぇを およめさんにするの!」
「先生はギゼのお嫁さん! カイには負けないもん!」
「カイもまけない!」
「待って! おれがお嫁さんなの? カイかギゼがお嫁さんじゃなく?」
「「せんせーは おとーさんぽくないから!」」
おぅ…… こんな小さい子達にまでお父さんぽくないって……
「カイ、と、ギゼ。すまないが私もチサトが大好きなんだ。本当は独り占めしたい。でもチサトは君たちも大好きだから引き離すこともできない。だから、正々堂々とチサトに好きになってもらえるようにお互い頑張らないか?」
「……むじゅかしい」
「よくわからない……」
「大好きなチサト先生に好きになってもらえるように頑張ろうって事ですよ」
「イーヴァイン先生……」
先生の仲介で一応納得したらしい2人はおやすみなさいと言ってお風呂に向かった。おれ達も挨拶をして家に帰った。
「チサト先生は人気者だね」
「あの2人はまだ小さいから、特に甘えたいんじゃないですか?」
「そうかも知れないね。でも、チサトとの口づけを楽しみにしているなんて言われたら、たとえ子供相手でも嫉妬してしまうよ」
「あの2人に? デ……フィールが?」
「私が本気でチサトを愛してるって事は覚えているかい?」
「……覚えています」
「私とチサトは10歳差で、カイは13歳差だがギゼは……?」
「9歳差ですね」
「私が愛想をつかされた時、彼らが成人していたら? チサトは彼らのどちらかと結婚するかも知れない。ありえない話ではないだろう」
「年齢だけならそうですけど……」
子供の「おおきくなったらけっこんする!」はファンタジーだよ?
家に入った途端、噛みつくようなキスをされた。
「チサトは恋愛は初めてだと言った。それは私も同じだ。この歳でおかしいと思うだろうが今まで他人に興味が持てず、愛だの恋だのに溺れる輩を馬鹿にしていたんだ。だが……いざとなれば舞い上がり、落ち込み、仕事に集中できず、オルトに呆れられている。こんな私ではチサトにも呆れられ見放されるんじゃないかと不安で仕方がないんだ」
「ぼくは……その……フィールは好きだけど、どれくらい好きなのか分からないけど……でも、フィールを一番大事にしたいと……思ってます」
そのまましばらく見つめあって、もう一度優しいキスをしてから夕食を食べた。
38
お気に入りに追加
834
あなたにおすすめの小説
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
勇者の股間触ったらエライことになった
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
勇者さんが町にやってきた。
町の人は道の両脇で壁を作って、通り過ぎる勇者さんに手を振っていた。
オレは何となく勇者さんの股間を触ってみたんだけど、なんかヤバイことになっちゃったみたい。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
非力な守護騎士は幻想料理で聖獣様をお支えします
muku
BL
聖なる山に住む聖獣のもとへ守護騎士として送られた、伯爵令息イリス。
非力で成人しているのに子供にしか見えないイリスは、前世の記憶と山の幻想的な食材を使い、食事を拒む聖獣セフィドリーフに料理を作ることに。
両親に疎まれて居場所がないながらも、健気に生きるイリスにセフィドリーフは心動かされ始めていた。
そして人間嫌いのセフィドリーフには隠された過去があることに、イリスは気づいていく。
非力な青年×人間嫌いの人外の、料理と癒しの物語。
※全年齢向け作品です。
雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される
Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木)
読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!!
黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。
死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。
闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。
そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。
BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)…
連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。
拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。
Noah
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる