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8 失墜するゼフィスとロスフォール大公

心から任務であるサスベスとの情事を楽しむディンダーデン

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 サスベスは馬乗りになったディンダーデンが、さっ!と上着を脱ぎ捨てるのを見た。
広い肩幅。
見事に引き締まった裸体…。

頬が熱い。
ディンダーデンが、倒れ込んで来る。

直に彼の裸の体に抱かれると、彼の虜になりそうで、少し怖かった…。

ディンダーデンは組み敷いたサスベスの、反応が変わるのに気づく。
「(毎度だけど、脱いで抱きしめると大抵の相手は恥ずかしそうに頬染めて、俯いてる…。
俺そんなに、普段着痩せしてるのか?)」

倒れ込んで口づけようとし、ふと思う。
「(…俺でこんなだから…オーガスタス辺りならどうなるんだ?
…さてはあいつ、大抵の女が惚れるギュンターと並んでも、いつも余裕なのは…。
脱いで抱けば大抵の女は自分に惚れる。
と分かった上での、余裕なんだな?
…侮れないヤツ…)」

年下のくせに、大物の風格を持ち体格もいいオーガスタスを思い浮かべると、胸がムカつき、ディンダーデンは自制する。

「(…ダメだ。
こんな時に思い出す男じゃない。
兄貴とオーガスタスは鬼門だ。
殴ってすっきり、出来ない相手だから鬱憤たまりまくってる)」

けれど倒れ込むサスベスはすっかり、おねだりするようなとろん…とした瞳で…。
ディンダーデンは内心、あれやこれやと忙しく、普段出来ない体位を思い描いた。

上を見る。
天蓋付きの寝台の、天幕を張る枠が丁度、真上に渡ってる。

「(よしよし)」
ディンダーデンは倒れ込んでまったり数度、口づけ…。
相手を蕩かしたところで、舌を刺し入れ相手を痺れさせ…そして身を起こすと、腿を担ぎ上げて直ぐ、先端でサスベスの蕾を探る。

すっ…と挿入を果たす。
サスベスはもう、受け入れる態勢でいたから…簡単に奥まで刺し貫けた。

「ああっ…んっ!!!」
激しい声を上げるから、イイ場所を思い切り、抉ったんだと分かる。
「足を俺の首の後ろで交差させろ…。
出来るか?」

尋ねるとサスベスは涙目で頷き…。
担ぎ上げられなかった右足を持ち上げて、ディンダーデンの肩の上に乗せた。
そしてディンダーデンの、首の後ろで足首を交差させる。

ディンダーデンは担いでた腿を掴む手が空いて、横たわるサスベスの胸に這わせた。

サスベスが、いやいやするように、首を横に振る。

様子でどうやら、アイリスがかなーり強引に、サスベスの乳首を開発し…。
サスベスとしては、そこが感じる事が、辛い表情を見せた。

「(…嗜虐をそそる表情だ…。
アイリスのヤツ、きっとうんと色々刺激して楽しんだな…)」

ディンダーデンは指先でつん。と尖った真っ赤な乳首を弾く。
もうそれだけで、サスベスは唇を噛んで、身を戦慄かせた。

「(…いい反応だ…)
ここが…そんなに感じるのか?」

言って、意地悪く指先で敏感な先端を弄んでやると、サスベスの身がくねりまくる。
「やっ…あっ!
う…んっ…」

女みたいな表情を晒し、瞳に涙まで、浮かべてる。
もっと意地悪く、摘まんだり潰したり…抓り上げたりすると、もうサスベスはその都度感じまくって首を横に振り、きつく抓った時、背を反り返して乱れた。

「やっあ…んっ!」

「(…アイリスのヤツ…相当時間かけて、いじりまくったんだな?)」
唇で吸ってやりたかったが、挿入したままでは背の高いディンダーデンでは、うんと背を丸めないと、無理。

それで小刻みに腰を動かし、微かな刺激を後腔に与えつつ、指でこねくりまわす事にした。

「!やっ…あっ…!
ああっ!!!
あんっ!!!」

「(大して突いてないのに、この反応か…)」
だがサスベスの高まりに煽られ、ついディンダーデンは腰を思いっきり、突き入れる。

「あああっ!!!」
激しい声を上げ、サスベスは射精する。

「(早いな。
…ああそんだけ、感じまくってるってコトか)」

ぐったりするサスベスを見下ろしつつ、ディンダーデンは軽く腰を突き入れて…サスベスをまた、強引に勃たせる。

「んっ…んん…っ」

直ぐ、サスベスの股間は勃ち上がる。
ディンダーデンはにやり。と笑い、また激しく突き上げながら、乳首が真っ赤になるまで、抓り上げた。

「やぁんっ!!!」

また…。
サスベスは解き放ってる。

「………………………」
ディンダーデンはまた、腰を揺する。
簡単に、サスベスはまた勃ち上がり…。

ついディンダーデンは面白くて、乳首を意地悪く弄びながら、挿入を楽しんだ。
軽く突いた後、激しく抉り出す。

簡単に、サスベスは解き放つ。

「(…オモチャにしたい面白さだ。
しかも…)」
イった後でも抜いたりせず、軽くイイ場所を擦ってやると、サスベスは無理矢理勃たせられ、涙目で仰け反る。

「(…虐められてる顔が、例えようもなく可愛い…)」

けど。
天蓋の横の梁が思い浮かぶと、自重した。

挿入したままサスベスの背に腕を入れ込んで、抱き起こす。
「俺の首に腕巻き付けろ。
出来るか?」

サスベスは従順に、頷く。
そしてディンダーデンの首に抱きついた。

ディンダーデンはサスベスの背を抱き寄せたまま、立ち上がる。

「ぅ…あんっ!」

抱き上げられた重みで、ディンダーデンの上に体が沈み、激しく突かれた状況になって、サスベスは身を激しく戦慄かせ、涙を頬に滴らせた。

そして必死に、もうこれ以上深く自分を抉るまい。
と、ディンダーデンの首に回した腕に力を込め、腰を浮かそうとした。

「(…流石銀髪の影の一族の頭領…。
この間のスカーレットはもう、抱き上げたダケでイって…。
続きが出来なかったもんな…)」

寝台の上に立ち上がると、ディンダーデンは背が高かったから。
サスベスが腕を上げれば、天蓋の梁に掴まれる位置に来る。

「片腕外せ…。
上に掴まれるか?」

サスベスは楔を奥深く差し込まれて、じんじんしてたけど…間近のディンダーデンの美麗な顔と青の瞳の流し目に見惚れながら、頷く。

そっ…と片腕上げて、梁に掴まる。
一気に外すと、体の重みでもっと奥深く刺し貫かれるから、そっと…。
もう片腕も外し、梁に掴まる。

両手に力を込め、身を持ち上げると、じんじんしていた場所から浮かせられ、サスベスはほっ…。
と吐息を吐いた。

が、ディンダーデンは下から軽く、突き上げる。
「!!!っ…あっ!!!」

サスベスは奥深くまで抉られて、激しく仰け反り、頬に涙を伝わせた。

両手で必死に、梁に掴まり、少しでも身を、浮かせて刺激を軽減しようと試みる。

が、サスベスが、少し身を持ち上げるとディンダーデンは下から、追いかけるように腰を突き上げ…。

サスベスは身を跳ね上げて仰け反り、腕の力が抜けて、もっと奥深く迄ディンダーデンを飲み込み…。

射精する、ものの…直ぐ、ディンダーデンに数度軽く擦られ、強引に勃たせられ…。

「んっ…ん…っ」

涙をぽろぽろこぼしながら、梁に掴まる腕がぶるぶる震わせて、それでも必死に梁にしがみつく。

「(…まだ、掴まっていられるか…。
鍛えてるな)」

ディンダーデンは労るように、サスベスの頬に首筋に唇を柔らかく這わせ…耳元で囁く。
「俺が突き上げる時に…体を下に、下げられるか?」

問うと、サスベスは目を、見開く。
「…そん…な…コトした…ら…」

ディンダーデンは、にっこり笑った。
「もっと刺激的だ」

ディンダーデンが笑うから。
サスベスは唇を噛んで異論をひっこめ、諦めたように首を縦に振る。
「…いい子だ」

ディンダーデンが、サスベスの腰を掴み、自身の腰を下げる。
サスベスは梁に掴まる腕をぶるぶる振るわせ、身を少し上に、持ち上げる。

「…いくぞ」
ディンダーデンのぞくりと艶を帯びた声がサスベスの耳元に響き、下から一気に腰を突き上げたと同時。
サスベスは腕の力を抜いた。

「………!!!!!!!!!」

「(…刺激が強すぎて、声も出ないか…。
だが俺も…。
ヨ過ぎて一瞬、意識飛んだな)」

背を抱き寄せたサスベスは、明らかにぐったりとして、意識朦朧に見えた。
目は潤みきって、壮絶な色香を纏ってる。

「…もう一度、イけるか?」
サスベスは問われて…動揺したけど、微かに頷く。

ディンダーデンはまた、サスベスの腰を掴み、自身の腰を下げた。
サスベスは腕に力を込めて、身を持ち上げる。

「…イくぞ?」
サスベスはこくん。と頷き、ディンダーデンが下から思い切り、腰を突き上げた時。
腕の力を抜き去った。

「っ…あああ…ああっ!!!」

重みで一気に貫かれ、激しく背を反り返らせ…両手を掴んでいた梁から外し、ディンダーデンの首に巻き付け…。

そして、ディンダーデンの胸に頭をもたせかけて、気絶した。

ディンダーデンも暫く息切れがしたし、気が遠くなって…。
やっと少し落ち着いて、胸にしなだれかかるサスベスを見、つい笑いが漏れる。

「(やたら、可愛いな…)」

抱き寄せて寝台に下ろし、横にいざって腕の中に気絶したサスベスを抱き包み、額に軽く、口づける。

なかなか出来ないプレイだったし、“やってみたい”と言った少年は軽業師で。
途中、梁に掴まりそのまま、梁の上に逃げられ。

「絶対!!!無理だ!!!
こんな激しくされたら、気が狂う!!!」
と怒鳴られ…。

ディンダーデンは、仕方無く言ったのだ。
「もうしないから、降りて来い」

ディンダーデンは満足げに、横で気絶するサスベスの体を抱き寄せ、しばしの休息に浸った。
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