272 / 286
夢の中の調教
272 縛られた悪魔(アントラン)
しおりを挟む
ファオンは何となく騒がしく感じて、ふと目を開ける。
横に…シーリーンはいなかった。
つい、数時間前シーリーンの腕に抱かれたことを思い返し、頬を染める。
「(…やっぱり…シーリーンの腕の中って…あったかくて優しくて…頼もしくて、最高)」
しかし。
キースはファーレーンに腕と足を巻きつけたままアントランの上からどけられ、ファーレーンは横に転がり、上にのしかかろうとするキースから、逃れようと足をバタつかせて身もがいてる。
レオとレドナンドは伸びてるアントランを見下ろし、二人共黙したままロープを探しに行き、二人同時に戻ると、互いの顔を見つめた後、同時に屈んでアントランの手足を、縛り始めた。
シーリーンはふ…と扉に気を引かれる。
つい…応接室の扉を開けてみた。
がちゃっ!
「………………………」
扉の前にいたアリオンとセルティスに同時に振り向かれ、シーリーンは目を見開く。
「悪魔は?」(セルティス)
「悪夢は?」(アリオン)
二人は顔を見合わせる。
セルティスが先に口開く。
「…そのものだろう?」
「…だが、されたらまさしく悪夢だ」
「…された事なんて考えたくも無い」
「…まあ…確かに」
シーリーンはまだ、目を見開く。
「…あんたらも、逃げてたのか?」
セルティスとアリオンは、同時に首を縦に振る。
「…アントランなら、お縄になった」
シーリーンは大きな安堵の溜息吐く、二人の背後で、満面の笑顔のシェナンを見た。
「…レドナンドの他に、シェナンまで来てたのか?」
シーリーンがそう尋ねると、シェナンはにこにこ笑って言った。
「ロレンツが。
キリアン助けに来たのに。
無理矢理抱かされて、泣いててもうここ、降りたい。
って言ってるから。
ファオン連れてきてくれたらついでに一緒に降りるけど」
シーリーンは、ばっ!と髪振って、廊下の先の、レオとレドナンドを見る。
二人は気絶するアントランを縛り終えて立ち上がり、横の転がってるキースとファーレーンが今だ争ってる様子を見て、顔下げて沈黙。
シーリーンは、こそっ…。
と部屋を出て廊下に進み、階段を登って行く。
アリオンはセルティスが、拉致監禁側だった。
と突然気づいて、セルティスに振り向く。
セルティスはアリオンの視線に気づくと、囁く。
「…ファオンを拉致した結果、悪魔が沸いたから。
ファオンは…不吉かも」
アリオンはじっ。とセルティスを見る。
「…だから、連れて降りても何も言わない?」
「俺は何も見てない」
シェナンがにこにこ笑って、セルティスの肩を叩く。
「それでこそ、一緒に逃げた仲間!」
セルティスはシェナンに手を握り込まれて気づくと握手していて、にこにこ笑うシェナンから、握手したまま顔を背けた。
夢見てるレオが呻く。
「今後の事考えたら、確かにファオンがいないと《皆を繋ぐ者》不在で困るだろうけど…。
アントランが出る事考えたら、無難な決断だな」
セルティスが呻く。
「ファオンに代わる、凄い美形の綺麗系可愛い子ちゃんが、全然いないってのが問題だと思う」
シーリーンも頷く。
「…ファオンはあれで素直だから。
してやると恥ずかしがるけど喜ぶし」
アリオンも俯く。
「…最中、健気にしがみつかれると…心も体も全部、持って行かれる」
キース、だけが顔上げて言った。
「あ、それ。
俺、ファーレーンだとそうなる」
セルティスとシーリーンがキースを軽く睨み、レオとアリオンは顔を背けた。
横に…シーリーンはいなかった。
つい、数時間前シーリーンの腕に抱かれたことを思い返し、頬を染める。
「(…やっぱり…シーリーンの腕の中って…あったかくて優しくて…頼もしくて、最高)」
しかし。
キースはファーレーンに腕と足を巻きつけたままアントランの上からどけられ、ファーレーンは横に転がり、上にのしかかろうとするキースから、逃れようと足をバタつかせて身もがいてる。
レオとレドナンドは伸びてるアントランを見下ろし、二人共黙したままロープを探しに行き、二人同時に戻ると、互いの顔を見つめた後、同時に屈んでアントランの手足を、縛り始めた。
シーリーンはふ…と扉に気を引かれる。
つい…応接室の扉を開けてみた。
がちゃっ!
「………………………」
扉の前にいたアリオンとセルティスに同時に振り向かれ、シーリーンは目を見開く。
「悪魔は?」(セルティス)
「悪夢は?」(アリオン)
二人は顔を見合わせる。
セルティスが先に口開く。
「…そのものだろう?」
「…だが、されたらまさしく悪夢だ」
「…された事なんて考えたくも無い」
「…まあ…確かに」
シーリーンはまだ、目を見開く。
「…あんたらも、逃げてたのか?」
セルティスとアリオンは、同時に首を縦に振る。
「…アントランなら、お縄になった」
シーリーンは大きな安堵の溜息吐く、二人の背後で、満面の笑顔のシェナンを見た。
「…レドナンドの他に、シェナンまで来てたのか?」
シーリーンがそう尋ねると、シェナンはにこにこ笑って言った。
「ロレンツが。
キリアン助けに来たのに。
無理矢理抱かされて、泣いててもうここ、降りたい。
って言ってるから。
ファオン連れてきてくれたらついでに一緒に降りるけど」
シーリーンは、ばっ!と髪振って、廊下の先の、レオとレドナンドを見る。
二人は気絶するアントランを縛り終えて立ち上がり、横の転がってるキースとファーレーンが今だ争ってる様子を見て、顔下げて沈黙。
シーリーンは、こそっ…。
と部屋を出て廊下に進み、階段を登って行く。
アリオンはセルティスが、拉致監禁側だった。
と突然気づいて、セルティスに振り向く。
セルティスはアリオンの視線に気づくと、囁く。
「…ファオンを拉致した結果、悪魔が沸いたから。
ファオンは…不吉かも」
アリオンはじっ。とセルティスを見る。
「…だから、連れて降りても何も言わない?」
「俺は何も見てない」
シェナンがにこにこ笑って、セルティスの肩を叩く。
「それでこそ、一緒に逃げた仲間!」
セルティスはシェナンに手を握り込まれて気づくと握手していて、にこにこ笑うシェナンから、握手したまま顔を背けた。
夢見てるレオが呻く。
「今後の事考えたら、確かにファオンがいないと《皆を繋ぐ者》不在で困るだろうけど…。
アントランが出る事考えたら、無難な決断だな」
セルティスが呻く。
「ファオンに代わる、凄い美形の綺麗系可愛い子ちゃんが、全然いないってのが問題だと思う」
シーリーンも頷く。
「…ファオンはあれで素直だから。
してやると恥ずかしがるけど喜ぶし」
アリオンも俯く。
「…最中、健気にしがみつかれると…心も体も全部、持って行かれる」
キース、だけが顔上げて言った。
「あ、それ。
俺、ファーレーンだとそうなる」
セルティスとシーリーンがキースを軽く睨み、レオとアリオンは顔を背けた。
0
お気に入りに追加
227
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる