アグナータの命運

あーす。

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レグウルナスとなったファオン

163  キースとシーリーンと

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 ファオンは自分のテントに朝、テスが入って来るのを、ボンヤリと見つめた。

手を引かれ、《皆を繋ぐ者》アグナータの湯に導かれる。

湯に浸かってぼんやり、シュティッセンの姿を思い浮かべると、シュティッセンが《皆を繋ぐ者》アグナータの時、自分が《勇敢なる者》レグウルナスだったら…。

と溜息を吐く。

気づくとテスが、上がれ。と目で見つめてるから、湯から上がる。

《皆を繋ぐ者》アグナータの衣服を着けた、途端…ファオンは現実を思い出した。

「(え…え…っ?
ええと今日僕…って…)」

ぼーっとしてると、テスが押す。

ファオンは、どのテントに行けば良いのかを迷い…。

結果、キースがテントの入り口を開けてくれてるのを見て、そちらに歩き出す。

ファオンはつい、入り口のキースを見上げる。
キースはファオンを見つめたものの…言葉は出ない。

ファオンはけれどキースの視線に晒された途端、自分の衣服を意識し、顔を赤らめた。

敏感な部分、丸出しの衣服。
脱がなくても出来てしまう、その恥ずかしい格好。

しかし、顔を赤らめるファオンを見て、キースはにこにこ笑う。

「…どうして笑ってるの?」

聞くと、キースは

「ファオンはそうでなけりゃな!」

と背を押す。

中にはシーリーンがいて、不満そうだった。

「シーリーンは俺と組むのを嫌がる」

キースの説明に、ファオンは暫し沈黙。

「…二人?」

「不満か?じゃ、アリオンかレオでも呼んで来るか」

ファオンは慌てて首を横に振った。

「違う!大丈夫!!!二人でいい!」

キースはテントの入り口をめくろうとして、振り向く。

「そうか。やっぱり前と後ろに挟まれて、思いっきり嬲られたいだろう?」

ファオンは一気に頬を赤くする。

「キスはどっちと先にしたい?」

「…昨日…」

「?」
「?」

キースもシーリーンも、ファオンが何を言い出すのか。と見つめた。

「…シュティッセンとの時も、そんな話題だったの?」

シーリーンの、眉が寄る。

「…覗いてたのか?」

ファオンは顔を下げる。

「…だって僕…慣れた《皆を繋ぐ者》アグナータってどうやるのか、知らないし…」

しかしキースがもう、後ろに立つと、ファオンのお尻やら胸に手を這わせ始める。

ファオンは真っ赤に成って振り向く。

「いやっ!」

しかしキースは耳元に顔を寄せて囁く。

「いい癖に…。
シーリーン、キスしていいぞ」

シーリーンは立ち上がると、キースを睨む。

「…あんたに言われなくても、する。
が、せめてファオンの疑問に答えてやれ」

「…どうされたいか。くらいは聞く。
どれくらいなら出来そうか。とか」

もう…キースの指が双丘の間を探り始め、ファオンは赤く成って身を捩った。

「あ…あんっ!」

「もう…欲しいのか?
お前凄く淫乱になったな…」
「キースのバカ!
どうしてそんなに恥ずかしくさせたいの?!」

シーリーンはファオンの前に立つ。

「…ファーレーンだったら。
と頭の中で、お前と兄貴の姿をすり替えてるんだ」

キースの指が蕾の中に押し込まれ、ファオンは身もがく。
「やっ…!」

けどその時、シーリーンが唇を塞ぐ。
まったりと唇を押しつけられ、顔を傾けられて再び唇を重ねられると…ファオンは途端に甘ったるい気分になって、シーリーンのキスにうっとりする。

シーリーンの手が男根に触れると、ファオンが期待で喉を鳴らす。

けれどもう…キースはファオンの蕾の中の奥深くに指を挿入し、かき混ぜ始める。

「んんっ…んっ…!」

キースは後ろからファオンの耳たぶに唇を這わせながら囁く。
「…どうする?
俺、もう挿入(い)れられるぜ…」

シーリーンが唇を離し、囁き返す。
「ファオン逝かないよう押さえとくから、あんた先にさっさと逝って俺に譲れ」

キースは吐息混じりにファオンの腰に腕を回すと、一気に引き寄せ、蕾に先端を触れさせたかと思うと、一気に挿入する。

「ああっ!」

シーリーンは頬に、キースと反対側の耳元に唇を這わせながら、首筋に降りて乳首に唇を触れさせ、ファオンの男根の根元を握り込む。

キースはもう、ファオンの片足を膝の上に乗せて抱え上げ、開かせて背後下から押し上げる。

「やんっ!あっ…駄目っ…んんっ…シーリーン…嫌…それじゃ逝けない…っ!」

シーリーンは乳首を軽く噛む。

「あんっ!」

「いいな…。
ファオンは乳首弄られると奥凄く締め付けて来る…。
もう少し、頼む…」

キースが言うと、シーリーンがまた、ファオンの乳首に噛みついた。
ファオンがびくん!と身を大きく揺らして仰け反り、喘ぐ。

「やっ!あんっ!」

「…いいか…?」

シーリーンが聞くと、キースは頷く。

「凄く良い…」

キースが再び激しく突き上げる。

激しいのに…なぜかキースに突かれると、甘い気分に成って、ファオンは思わず腰を抱く、キースの腕にしがみついた。

「あんっ…!ああっ!」

ファオンが白っぽい金の髪を揺らし、仰け反ると…。
シーリーンはその艶っぽいファオンの姿に見惚れる。

「…お前…めちゃめちゃ色っぽくて可愛い…」

「やんっ!ああっ!
駄目…シーリーン…根元放して…っ!」

「…キースは直ぐ逝くから…その後、俺と一緒に逝こうぜ…」

「だっ…僕っ!ああああっ!」

快感に上り詰めた時、シーリーンはさっきよりぎゅっ!ときつく、根元を握り…ファオンは逝きそびれて、泣く。

「いじ…悪………んっ…」

けれどシーリーンに唇を塞がれた途端…繊細な優しさの混じる甘い口づけに、ファオンはとろけ…シーリーンの首に両腕回す。

シーリーンが今度は前から…キースが放って濡れた蕾に、先端を押しつけた。

「んっ…」

ぐっ!と一気に挿入され…唇を放すシーリーンの下でファオンは俯いて…真っ赤な唇を震わせた。

キースが背後から、両指で二つの乳首を握る。

「ああっ!」

途端、シーリーンは美麗な顔の、眉を寄せる。
「…ああ…凄く、締まる…」

「だろ?
二人の醍醐味だよな…」

「…快感的には確かにイイが…。
色っぽくてたまらないファオンを視覚的にも、ゆっくり見られるが…。
気分的には、二人っきりで独占したい」

「…これでもか?」

キースがきつく、ファオンの両乳首をねじり上げる。

「ああああっ!」

シーリーンが、挿入したまま俯く。

「…良すぎて、言葉も出ないか?」

キースに聞かれ、シーリーンは頷く。

シーリーンはもう我慢出来ず…首にしがみつくファオンの両足抱え上げ、下から一気に突き刺す。

「あああっ!」

ファオンの身体に電流が駆け抜けたような…凄まじい快感が走り抜け、声を上げて身を反らす。

が、反らした胸の両方の乳首を、キースは背後から再びきつく、爪で潰す。

「やっ!」

「…もう逝きそうなくらいに…」

「イイ?」

キースに聞かれ、シーリーンは頷く。

ファオンは両足抱えられて宙に浮いたまま、シーリーンに下から思い切り突き刺されて泣く。

「あんっ!こん…なっ!」

キースの指が、また乳首にきつい刺激を与え、ファオンはシーリーンの首にしがみついたまま、背を反らした。

「ああっ…!あ………っ!」

ファオンはキースの時止められていたから、それで一気に上り詰めて解き放ってしまった。

ぐったり…とシーリーンの胸に頭を埋める。
が、シーリーンも、キースがファオンの乳首を摘まみ上げたりするので中で思い切り締め付けられ、解き放ってしまい…俯くファオンの、頬に顔を寄せる。

ファオンが気づいて顔を上げる。

するとシーリーンが、しっとり…と、ファオンの唇を塞いだ。

「…俺、ファオンだと全然まだイケる」
背後からそう言うキースの声に、シーリーンがキスから顔を上げて、キースを睨む。

「…ファーレーンとしてる。と妄想出来るからだろう。
いい加減、代理のファオンでなく、本人を口説け!」

「………出来たらとっくに、そうしてる」

シーリーンはそれを聞いて、がっくり。と首を垂れた。
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