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屈辱の儀式
8 屈辱の時 アリオン
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ゆらゆらと立ち上がる…自分の男根に目を背けた時、右足を掴んでいたアリオンが放し、ファルコンが取って代わる。
ファオンが視線を戻す。
そこには…。
アリオン。
黒い髪。
綺麗な横顔。
整いきって、男らしい美しさをたたえた顔。
でもいつでも、子供達の集会で、彼は英雄。
媚びず。
甘えず。
余分な喋りもない。
けれど彼が横に来る。
…頼もしく感じる。
青い瞳は凍てつく夜のよう。
けれど水底に揺らめく、サファイアにも似ている。
アリオンが腿を掴む。
ファオンはその手の感触を知っていた。
初めて、抱かれた相手。
最初の時、それが何かすら知らなかった。
でも夢中でアリオンにしがみつき、アリオンは情熱的に抱き返してくれた。
彼との事が父に知られた時。
父の顔はぞっとする程、怖かった。
「レグリオンの家系に、男の姿をした女は要らない」
アリオンにされる事。
それは恥ずべき事。
知らなかった。幼すぎて。
ただ、皆が憧れるアリオンと誰よりも親密に。
そして抱きしめ、見つめてくれることが、ただ嬉しかっただけ。
それ以来、彼とは会ってない。
レグリオンの男として、《勇敢なる者》を目指す修行の旅に出て。
あの時のそれは今でも少し、思い出せる。
熱い…熱い…甘い、時だった。
誰の物にもならないアリオンが、自分だけを見つめてくれる特別な時間……。
不思議だった。
アリオンが蕾をつ突く。
そして…分け入って入って来る。
もうそれだけで、八年もの昔、封印した記憶が蘇る。
立ち上がりきらない男根が、そそり立って快感を予見する。
だからファオンは顔を、背けた。
誰にも知られたくない反応。
あの時、アリオンか父かを選ばされた。
そして《勇敢なる者》の地位を得る選択をした。
けれど忘れたはずのアリオンに、再び刺し貫かれてる。
辛かった。
修行の日々はなんだったのかと。
それ以来必死でアリオンを、あの熱く未熟な…甘い感覚を忘れようと、必死で戦ってきたのに。
熱いアリオンのものに挿入されると、もう途端疼く。
甘いときめきが、四肢を支配する。
「…っあ!」
隠しようがなく、7人の勇者らに晒される…。
涙がファオンの頬を伝い続ける。
焦がれ…忘れようとした、禁断の相手に再び奥深く迄刺し貫かれて。
あの時とは違う。
アリオンは青年として立派に成長し、最早細身ではない。
背も高く、肩も広く、胸も厚く、腹は引き締まりきって…。
「あ…あっ!」
突き入れられると記憶の中の、もっと小さかったものが大きく変貌を遂げたと知る。
けれど突き入れる動作は同じ。
内壁を擦られる度、びり。びりと刺激が走り、甘い疼きが男根に満ちる。
「ああ…あ…っ!」
隠しようもなく晒される。
アリオンに突かれて、嬉しいと。
「あっ…!あ…っ!ああっ!」
どこがいいか…どんな風にされると嬉しいか…。
アリオンは記憶を辿るように刺し貫く。
四肢が悦びで痙攣する。
いつも腕に掻き抱き…そうしてくれた。
アリオンの息使いをいつも耳元で。
抱く、腕も密着する体も熱く、アリオンを全身で、感じていた。
たった6つだった…あの頃…。
ファオンは封印が解かれ蘇る記憶に身を浸した。
体は喜んでいた。
けれど心は…。
隠しようもなく晒されて、恥辱に落ちた。
アリオンの責めに悦ぶ。
それはすなわち、《勇敢なる者》とは永遠に、かけ離れた者に堕ち、身を汚される者としての宿命を、受け入れた事…………。
厳しい父の顔。
長兄。一番年の近い兄キリアンの顔が次々と浮かぶ。
もう遠い…!
手を伸ばしても、届かない…。
“見捨てないで下さい!”
そう叫び、飛び起きた。
あの時は、夢だった。
けれど今は、現実。
なのにアリオンが刺し貫くと、体が歓喜で満ちる。
こんな…運命が待っていると知っていたら…。
アリオン、だけのものでいたのに。
彼、だけの…………。
「あ…っ!」
悲哀に満ちた…けれど満足げな喘ぎを発し、ファオンは肩で息をする。
蕾はアリオンの放つもので濡れ、自身の股間も自身の放つもので、濡れていた………。
ファオンが視線を戻す。
そこには…。
アリオン。
黒い髪。
綺麗な横顔。
整いきって、男らしい美しさをたたえた顔。
でもいつでも、子供達の集会で、彼は英雄。
媚びず。
甘えず。
余分な喋りもない。
けれど彼が横に来る。
…頼もしく感じる。
青い瞳は凍てつく夜のよう。
けれど水底に揺らめく、サファイアにも似ている。
アリオンが腿を掴む。
ファオンはその手の感触を知っていた。
初めて、抱かれた相手。
最初の時、それが何かすら知らなかった。
でも夢中でアリオンにしがみつき、アリオンは情熱的に抱き返してくれた。
彼との事が父に知られた時。
父の顔はぞっとする程、怖かった。
「レグリオンの家系に、男の姿をした女は要らない」
アリオンにされる事。
それは恥ずべき事。
知らなかった。幼すぎて。
ただ、皆が憧れるアリオンと誰よりも親密に。
そして抱きしめ、見つめてくれることが、ただ嬉しかっただけ。
それ以来、彼とは会ってない。
レグリオンの男として、《勇敢なる者》を目指す修行の旅に出て。
あの時のそれは今でも少し、思い出せる。
熱い…熱い…甘い、時だった。
誰の物にもならないアリオンが、自分だけを見つめてくれる特別な時間……。
不思議だった。
アリオンが蕾をつ突く。
そして…分け入って入って来る。
もうそれだけで、八年もの昔、封印した記憶が蘇る。
立ち上がりきらない男根が、そそり立って快感を予見する。
だからファオンは顔を、背けた。
誰にも知られたくない反応。
あの時、アリオンか父かを選ばされた。
そして《勇敢なる者》の地位を得る選択をした。
けれど忘れたはずのアリオンに、再び刺し貫かれてる。
辛かった。
修行の日々はなんだったのかと。
それ以来必死でアリオンを、あの熱く未熟な…甘い感覚を忘れようと、必死で戦ってきたのに。
熱いアリオンのものに挿入されると、もう途端疼く。
甘いときめきが、四肢を支配する。
「…っあ!」
隠しようがなく、7人の勇者らに晒される…。
涙がファオンの頬を伝い続ける。
焦がれ…忘れようとした、禁断の相手に再び奥深く迄刺し貫かれて。
あの時とは違う。
アリオンは青年として立派に成長し、最早細身ではない。
背も高く、肩も広く、胸も厚く、腹は引き締まりきって…。
「あ…あっ!」
突き入れられると記憶の中の、もっと小さかったものが大きく変貌を遂げたと知る。
けれど突き入れる動作は同じ。
内壁を擦られる度、びり。びりと刺激が走り、甘い疼きが男根に満ちる。
「ああ…あ…っ!」
隠しようもなく晒される。
アリオンに突かれて、嬉しいと。
「あっ…!あ…っ!ああっ!」
どこがいいか…どんな風にされると嬉しいか…。
アリオンは記憶を辿るように刺し貫く。
四肢が悦びで痙攣する。
いつも腕に掻き抱き…そうしてくれた。
アリオンの息使いをいつも耳元で。
抱く、腕も密着する体も熱く、アリオンを全身で、感じていた。
たった6つだった…あの頃…。
ファオンは封印が解かれ蘇る記憶に身を浸した。
体は喜んでいた。
けれど心は…。
隠しようもなく晒されて、恥辱に落ちた。
アリオンの責めに悦ぶ。
それはすなわち、《勇敢なる者》とは永遠に、かけ離れた者に堕ち、身を汚される者としての宿命を、受け入れた事…………。
厳しい父の顔。
長兄。一番年の近い兄キリアンの顔が次々と浮かぶ。
もう遠い…!
手を伸ばしても、届かない…。
“見捨てないで下さい!”
そう叫び、飛び起きた。
あの時は、夢だった。
けれど今は、現実。
なのにアリオンが刺し貫くと、体が歓喜で満ちる。
こんな…運命が待っていると知っていたら…。
アリオン、だけのものでいたのに。
彼、だけの…………。
「あ…っ!」
悲哀に満ちた…けれど満足げな喘ぎを発し、ファオンは肩で息をする。
蕾はアリオンの放つもので濡れ、自身の股間も自身の放つもので、濡れていた………。
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