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アールドット国王の別邸
ヤッハ族の豪傑を仕留める偵察隊
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一方、洞では。
味方を次々殺られても、問題の二人は怯む様子無く、青い瞳の男はまた一人、偵察隊の男を斬りつけ怪我を負わせ、今や二人の偵察隊の猛者らが交互に剣を振り入んで、仕留めようと必死。
熊のような男は四方を囲まれ、背を斬られ胸を斬られ、腿を斬られながらも血を撒き散らし、剣を振り切って猛攻してる。
“糞!!!
突け!!!
刺し貫け!!!”
少し離れた男が叫んでる。
他のヤッハ族は続々斬り捨てて行く、偵察隊らだったが。
強敵二人は今だ沈められない。
一方、ギュンターはとうとう彼自身も意識が飛びかけるほど気持ち良く、イく瞬間強く擦り上げ、エルデリオンの手に握り込んだ一物を解放した。
「…ぁあっ!!!」
エルデリオンは鋭く叫び、その後ぐったり…と、ギュンターの胸に顔を埋めてしなだれかかってる…。
ギュンターはエルデリオンを抱き寄せたまま、切れた息を整え、飛びかけた意識を取り戻して囁く。
「…大丈夫?」
エルデリオンは覗き込むギュンターの美貌を見つめ、掠れた声で囁いた。
「キス…して…」
ギュンターは無言で頷くと、エルデリオンの少し開き、真っ赤に染まった唇に、柔らかく口づけた。
「…ん…っ…」
その、蕩けそうなエルデリオンの表情をラステルは見
“マジで、これをデルデが知ったら。
決闘、申し込むかも…”
と青ざめた。
“ぐあっ!!!”
脳裏の映像では、とうとう偵察隊が熊のように胸板も腹も分厚い男の、胸と背を前後から決死で刺し貫き、やっと仕留めて動きを止めさせ、止まったまま凄まじい形相の熊男を、汗を拭いながら見つめる。
とうとう残る一人。
青い瞳の、やたら強い男に次々と剣を振り込む。
体格の良く浅黒い肌の、偵察隊の男らの勇姿に、ラステルもエウロペも視線が惹き付けられた。
バルバロッサ王がサライに促す。
映像のサライは、ヤッハ族の男に怒鳴ってた。
“降参して投降するか?!
さすれば、命は盗らない!!!”
が、男は四方八方敵に囲まれても、剣を振るのを止めない。
背後、掠る剣に背を切りつけられても、直ぐ振り向いて激しい剣を浴びせ、もっと深い傷を相手に負わせてる。
肩を深く斬られ、偵察隊の男は肩に手を当て、眉を思い切り寄せた。
その隙に、青い瞳の男は一気に横を駆け抜け、洞を後にする。
“逃がすな!!!”
“突け!!!”
“切り倒せ!!!”
一斉に、叫び追う男達。
ずばっ!!!
背を、かなり深く斬られ仰け反る青い瞳の男。
皆、殺ったか!!!
と見つめる中、一瞬仰け反った男は直ぐ体勢を持ち直し、駆け出す。
“死んでないぞ!!!”
“追え!!!
止めを刺せ!!!”
が、洞を出た先の茂みのどこかに身を隠したのか。
視界を塞ぐ木の枝を掻き分けた途端、姿を消す。
“探せ!!!”
“近くに潜んでるぞ!!!”
茂みを掻き分け、探し回り一斉に散る偵察隊に、バルバロッサ王はとうとう叫んだ。
“深追いするな!!!
追うなら二人一組で探せ!!!”
案の定、偵察隊の一人が茂みを掻き分けた途端胸を斬られ、仰け反る。
が、斬られた男は叫ぶ。
“傷は浅い!!!
仕留めてくれ!!!”
二人一組の、背後の男が直ぐ駆けつけ、剣を振る。
近くに居た二人組も飛んで来る。
“仕留めろ!!!”
“殺れ!!!”
血が飛び散り、次々に偵察隊の男が駆けつけ取り囲み、次々剣を振り入れ…。
彼らが剣を引き、後ろに避けた時。
青い瞳の男は草むらの上に、傷だらけで横たわっていた。
一人が、息絶えたかと近寄り、屈んで伺う。
が、ヤッハ族の男は横たわったまま、腕を持ち上げ剣を振る。
“…まだ、生きてる…”
“止めを刺せ!!!”
が、バルバロッサは尋ねた。
“虫の息か?”
“多分…。
が、まだ剣が振れる”
“では、引きずって来い。
会ってみたい。
一人当たりの面積は減るが…領地は全員に与える”
途端、偵察隊の男らは、全員ガッツポーズで飛び上がり、転がってる血まみれの男の毛皮の襟首を、掴んで引きずり始めた。
エルデリオンは暫く、激しいのに甘やかで蕩けそうな快感をもたらすギュンターの腕の中で、甘いキスに浸っていたけど。
ふ…と我に返って頬を染めた。
ギュンターは気づき、ため息吐くと呻く。
「俺に抱かれると、大抵の相手はあんたみたいになるから…。
特別変じゃ無いから、安心しろ」
そう言われても。
ギュンターの腕に抱かれてると、安心なのに、気持ちがザワザワし…いや、ときめいて?
離れがたく感じ、甘い気分に思わず頬を赤くし、俯いて掠れた声で囁いた。
「…みん…な…?
私みたいに…なる…のか?」
強敵を捕らえて安心し、エルデリオンに視線を振って様子を伺ってたラステルは、青ざめた。
「…恋する男には、凶悪な恋敵ですね…」
オーガスタスは頷く。
「…だから、男なんて恋愛の範疇に全く無い、ヤツの惚れてる凄腕剣士を。
情事だけで蕩けさせ、繋ぎ止めていられ…。
相手もきっぱり振れないから、アイツ、ずーーーっと引きずってる。
情事が上手すぎるのも、逆に考え物だな…」
エウロペも同意して思いっきり、頷いた。
「そこまで床上手じゃなかったら。
振られて別の相手と、幸福になれる可能性だって、ありますからね…」
オーガスタスも頷き、ラステルも加えた三人は、暗いため息を吐き出した。
エルデリオンは、裸なのも少し恥ずかしかったけど。
いつも召使いに、体を拭かれたり着替えさせられたりしていたので、そこまでの羞恥心は無かったものの。
裸のままギュンターの腕に抱かれてると、また欲しくなるので、もぞ…と身を捩る。
ギュンターは腕の力を緩め、立ち上がると、エルデリオンに手を差し伸べた。
「着るのを手伝う」
エルデリオンは脱ぎ捨てられた衣服を手渡され、身に付けながら…。
なぜか落胆してる自分に、やっぱり戸惑ったけど。
目前で、肩のずれた衣服を直したりしてくれてるギュンターを意識した途端。
脳裏に交互に、バルバロッサとギュンターに挿入される快感を思い出し、やっぱりがっかりしてる自分を恥じて
“デルデの事…裏切ってる?”
と、自問した。
けれど突然皆の脳裏に。
バルバロッサとギュンター。
更にデルデとエウロペにまで、順繰りに。
もしくは二人組で交互に。
裸で抱かれるエルデリオンの映像が浮かび上がり、焦りまくったエルデリオンに
「いっ…いっ、今の!!!
見えた?!」
と叫ばれ、見えたオーガスタスはすっとぼけ、首を横に振るのを見て。
やっぱり見えてたラステルもエウロペもが、オーガスタスに習い、揃って首を横に振った。
バルバロッサ王だけは、くすくす笑い
「二人にされるの、そんな気に入ったのか?
機会があれば、またしてやる。
今度は、裸でな」
と請負い、エルデリオンの頬を真っ赤に染めさせた。
味方を次々殺られても、問題の二人は怯む様子無く、青い瞳の男はまた一人、偵察隊の男を斬りつけ怪我を負わせ、今や二人の偵察隊の猛者らが交互に剣を振り入んで、仕留めようと必死。
熊のような男は四方を囲まれ、背を斬られ胸を斬られ、腿を斬られながらも血を撒き散らし、剣を振り切って猛攻してる。
“糞!!!
突け!!!
刺し貫け!!!”
少し離れた男が叫んでる。
他のヤッハ族は続々斬り捨てて行く、偵察隊らだったが。
強敵二人は今だ沈められない。
一方、ギュンターはとうとう彼自身も意識が飛びかけるほど気持ち良く、イく瞬間強く擦り上げ、エルデリオンの手に握り込んだ一物を解放した。
「…ぁあっ!!!」
エルデリオンは鋭く叫び、その後ぐったり…と、ギュンターの胸に顔を埋めてしなだれかかってる…。
ギュンターはエルデリオンを抱き寄せたまま、切れた息を整え、飛びかけた意識を取り戻して囁く。
「…大丈夫?」
エルデリオンは覗き込むギュンターの美貌を見つめ、掠れた声で囁いた。
「キス…して…」
ギュンターは無言で頷くと、エルデリオンの少し開き、真っ赤に染まった唇に、柔らかく口づけた。
「…ん…っ…」
その、蕩けそうなエルデリオンの表情をラステルは見
“マジで、これをデルデが知ったら。
決闘、申し込むかも…”
と青ざめた。
“ぐあっ!!!”
脳裏の映像では、とうとう偵察隊が熊のように胸板も腹も分厚い男の、胸と背を前後から決死で刺し貫き、やっと仕留めて動きを止めさせ、止まったまま凄まじい形相の熊男を、汗を拭いながら見つめる。
とうとう残る一人。
青い瞳の、やたら強い男に次々と剣を振り込む。
体格の良く浅黒い肌の、偵察隊の男らの勇姿に、ラステルもエウロペも視線が惹き付けられた。
バルバロッサ王がサライに促す。
映像のサライは、ヤッハ族の男に怒鳴ってた。
“降参して投降するか?!
さすれば、命は盗らない!!!”
が、男は四方八方敵に囲まれても、剣を振るのを止めない。
背後、掠る剣に背を切りつけられても、直ぐ振り向いて激しい剣を浴びせ、もっと深い傷を相手に負わせてる。
肩を深く斬られ、偵察隊の男は肩に手を当て、眉を思い切り寄せた。
その隙に、青い瞳の男は一気に横を駆け抜け、洞を後にする。
“逃がすな!!!”
“突け!!!”
“切り倒せ!!!”
一斉に、叫び追う男達。
ずばっ!!!
背を、かなり深く斬られ仰け反る青い瞳の男。
皆、殺ったか!!!
と見つめる中、一瞬仰け反った男は直ぐ体勢を持ち直し、駆け出す。
“死んでないぞ!!!”
“追え!!!
止めを刺せ!!!”
が、洞を出た先の茂みのどこかに身を隠したのか。
視界を塞ぐ木の枝を掻き分けた途端、姿を消す。
“探せ!!!”
“近くに潜んでるぞ!!!”
茂みを掻き分け、探し回り一斉に散る偵察隊に、バルバロッサ王はとうとう叫んだ。
“深追いするな!!!
追うなら二人一組で探せ!!!”
案の定、偵察隊の一人が茂みを掻き分けた途端胸を斬られ、仰け反る。
が、斬られた男は叫ぶ。
“傷は浅い!!!
仕留めてくれ!!!”
二人一組の、背後の男が直ぐ駆けつけ、剣を振る。
近くに居た二人組も飛んで来る。
“仕留めろ!!!”
“殺れ!!!”
血が飛び散り、次々に偵察隊の男が駆けつけ取り囲み、次々剣を振り入れ…。
彼らが剣を引き、後ろに避けた時。
青い瞳の男は草むらの上に、傷だらけで横たわっていた。
一人が、息絶えたかと近寄り、屈んで伺う。
が、ヤッハ族の男は横たわったまま、腕を持ち上げ剣を振る。
“…まだ、生きてる…”
“止めを刺せ!!!”
が、バルバロッサは尋ねた。
“虫の息か?”
“多分…。
が、まだ剣が振れる”
“では、引きずって来い。
会ってみたい。
一人当たりの面積は減るが…領地は全員に与える”
途端、偵察隊の男らは、全員ガッツポーズで飛び上がり、転がってる血まみれの男の毛皮の襟首を、掴んで引きずり始めた。
エルデリオンは暫く、激しいのに甘やかで蕩けそうな快感をもたらすギュンターの腕の中で、甘いキスに浸っていたけど。
ふ…と我に返って頬を染めた。
ギュンターは気づき、ため息吐くと呻く。
「俺に抱かれると、大抵の相手はあんたみたいになるから…。
特別変じゃ無いから、安心しろ」
そう言われても。
ギュンターの腕に抱かれてると、安心なのに、気持ちがザワザワし…いや、ときめいて?
離れがたく感じ、甘い気分に思わず頬を赤くし、俯いて掠れた声で囁いた。
「…みん…な…?
私みたいに…なる…のか?」
強敵を捕らえて安心し、エルデリオンに視線を振って様子を伺ってたラステルは、青ざめた。
「…恋する男には、凶悪な恋敵ですね…」
オーガスタスは頷く。
「…だから、男なんて恋愛の範疇に全く無い、ヤツの惚れてる凄腕剣士を。
情事だけで蕩けさせ、繋ぎ止めていられ…。
相手もきっぱり振れないから、アイツ、ずーーーっと引きずってる。
情事が上手すぎるのも、逆に考え物だな…」
エウロペも同意して思いっきり、頷いた。
「そこまで床上手じゃなかったら。
振られて別の相手と、幸福になれる可能性だって、ありますからね…」
オーガスタスも頷き、ラステルも加えた三人は、暗いため息を吐き出した。
エルデリオンは、裸なのも少し恥ずかしかったけど。
いつも召使いに、体を拭かれたり着替えさせられたりしていたので、そこまでの羞恥心は無かったものの。
裸のままギュンターの腕に抱かれてると、また欲しくなるので、もぞ…と身を捩る。
ギュンターは腕の力を緩め、立ち上がると、エルデリオンに手を差し伸べた。
「着るのを手伝う」
エルデリオンは脱ぎ捨てられた衣服を手渡され、身に付けながら…。
なぜか落胆してる自分に、やっぱり戸惑ったけど。
目前で、肩のずれた衣服を直したりしてくれてるギュンターを意識した途端。
脳裏に交互に、バルバロッサとギュンターに挿入される快感を思い出し、やっぱりがっかりしてる自分を恥じて
“デルデの事…裏切ってる?”
と、自問した。
けれど突然皆の脳裏に。
バルバロッサとギュンター。
更にデルデとエウロペにまで、順繰りに。
もしくは二人組で交互に。
裸で抱かれるエルデリオンの映像が浮かび上がり、焦りまくったエルデリオンに
「いっ…いっ、今の!!!
見えた?!」
と叫ばれ、見えたオーガスタスはすっとぼけ、首を横に振るのを見て。
やっぱり見えてたラステルもエウロペもが、オーガスタスに習い、揃って首を横に振った。
バルバロッサ王だけは、くすくす笑い
「二人にされるの、そんな気に入ったのか?
機会があれば、またしてやる。
今度は、裸でな」
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