森と花の国の王子

あーす。

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記憶を無くしたレジィリアンス

コルテラフォール侯爵の休暇 1

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 コルテラフォール侯爵は自宅に戻る途中、ふと思いつく。

ベルの紐を引くと、御者が座席の後ろ窓を開け、顔を出す。
「行き先変更ですか?」
侯爵は、にっこり笑うと頷く。
「サッシャ邸へ頼む」

御者は頷くと、片手で手綱を握り、片手で小窓を閉め、一気に道を曲がった。

ガクン!と大きく揺れたのに。
レジィはピクリとも動かない。

「…不良品じゃないだろうな?
ずっと目覚めなかったら…金は払わないぞ」

馬車は暫く走り続け、早朝にサッシャ邸敷地へと、乗り入れる。

この地は、周囲に身分高い貴族のコテージが立ち並ぶ、避暑地。
小さな美しい湖が中心にあり、どのコテージも湖に面していて、それぞれ桟橋とボートを持っていた。

湖の中には幾つもの小さな島があり、屋根付きの離宮が置かれ、それぞれが自分の離宮を所持している。

コルテラフォール侯爵はレジィを抱き上げると、邸内を抜け、桟橋に向かいボートに乗り込む。
オールを漕ぎ始め、幾つかの島の離宮の横を過ぎて、ある一つの離宮に辿り着く。

その離宮は湖の端にあり、岸に近い方は浅く、歩いてコテージに辿り付けた。
コルテラフォール侯爵はレジィを抱くと、ボートを降りた後、離宮の後ろに回り、足を濡らしながらも浅瀬を歩いて、あるコテージへと辿り着く。

湖側の陽の入る、明るい室内の寝台へとレジィを寝かせ、屈んで寝息を覗う。
やがて召使いが出てくると、コルテラフォール侯爵は頷いて告げた。

「彼、寝たままで面倒かもだけど。
体を洗っていつもの装いを頼む」

ひょろりと細長く背の高い召使いは、頷く。

コルテラフォール侯爵は、サンテラスの寝椅子に腰掛けると
「少し休むから。
出来たらしらせてくれる?」
そう告げて、横になった。

召使いは寝台のレジィを見つめ、衣服を脱がす。
抱き上げて、浴室へと運ぶと、体を洗い始めた。


レジィリアンスが目を覚ました時。
そこは陽光溢れる室内で、高窓から陽が差し込み、ぼんやりと周囲を見回す。
どこも見覚えが無くて、両手を寝台に付き、身を起こして見回す。

けれど自分の衣服を見、途端頬を染めた。

透けた黄色の布。
乳首に金のリング。
首輪のような布から、金鎖が肩に垂れ、二の腕の輪に繋がってる。

胸に布は垂れてるけれど。
真ん中が割れていて…動く度、上半身が露わに。
それで無くとも、透けた布。
布がかかっていても、透けて丸見え。

布団をめくると、腰も同様。
しかも股間の…男の印の根元には、太い金のリングが嵌め込まれ、金鎖が腰の、ベルトのような布に繋がっていた。

その、腰布も。
前がぱっくり割れ、両サイドにも切れ目。

“どうしてこんな…恥ずかしい格好、してるんだろう?”

思い返そうとして…彼は自分の名前も。
どこに住んでいて、どこに居たのかすら。

思い出せなくて、首を振った。

頭に霞みがかかったように、名前も。
両親すら、思い出せない。

微か思い浮かぶのは、鋭く強く輝く、明るい緑の瞳。

“…誰…だろう?”

けれど顔を思い出そうとすると、頭痛がする。

「ああ、目が覚めた!
目覚めなければ不良品だから。
返品を考えてたので、助かったよ」

「…へん…ぴん?」

「君がずっと、起きなければね!」

そう、寝台の横に座る男は、黒に近い栗毛で緑の瞳の、とても美男で。
目が大きくて、人なつっこい感じがし、けれど上品に見えた。

記憶に唯一浮かぶ、緑の瞳の人物かな?と思って、じっ…と見る。
けれど目前の男は、明るくくっきりした緑じゃなく…少し暗い、青味がかった緑。

「…僕…貴方を知ってる?」
「知るのは、これから。
…ちょっと待って…。
君、もしかして…自分の名前って、言える?」

問われて、レジィは首を横に振る。

コルテラフォール侯爵は額に手をやる。
「…やれやれ。
きっと追われて、変な薬を同時に飲ませたな…。
多分、暫くしたら思い出せると思う」

レジィは、こくん。
と頷く。

「…僕…どうしてこんな、恥ずかしい服を着てるの?」

コルテラフォール侯爵は、微笑んだ。
「だって君は僕の性奴隷だから。
これからもっと恥ずかしい事をするので、慣らしだよ」

レジィは彼の言ってる事が、さっぱり分からなかった。
でも、自分の名前すら思い出せない、自分だから。
分からなくて、当然なのかも…。
とは、思った。

「おいで…。
君は何にも知らないのかな?」

手首を掴まれ、引き寄せられて…。
胸に顔を倒され、リングで挟み込まれた乳首の先端を、舌でざらりと舐められ、首を振る。
「ぃやっ!」
「…どうして?」

今度は、口に含まれ、吸われる。

「ぃやんっ!」

「感度は、いいな…。
僕は君の事、よく知らないからね。
一通り、調べないと」

男にのし掛かられ、レジィは吐息を吐く。
「しらべ…なに…を?」

男はレジィの腰を掴むと、横に倒す。
そして…双丘に手をやると、中心を開き分け、その奥の蕾に指を突っ込んだ。

「やっ!
止めて…!」

レジィはあんまり恥ずかしくって、男の下で身もがいたけど。
男はのしかかって、体ごと抱き止めるから、暴れられなかった。

「これからここを、たくさん使うから。
どんな具合か、確かめないといけないんだ」

レジィはそんな恥ずかしい場所に指を出し入れされ、口に手を持って行き、恥じらって尋ねる。
「使…う…?」
「そう。
ここは…」

「!!!
ぁんっ!!!」

指が奥に差し込まれると、ビリ…!と、激しい感覚が体を駆け抜け、男の印の先端に走り抜けて、先端が濡れて来る。

「ああ…いい具合だ」

指で、ねちゃ…ねちゃ…と指で掻き回され、穴の広がり具合を確かめられ、レジィは震えながら我慢する。

「うーん…。
かなり乱暴に広げられたかな?
でもそんなに、使ってないよね?」

問われても。
記憶がほぼ無いレジィに、答えられる筈も無い。

「お口はどうかな?」

男は身を起こし、ズボンの腰をはだけ、レジィの腕を引いて、自分の股間にレジィの顔を押しつける。

男の一物に顔が押しつけられそうになって、瞬間レジィは何かぞっとする事を思い出しかけ。
反射で顔を起こそうとし、男に頭を押して戻され、必死に手を横に付いて顔を背け、思い切り叫んだ。

「ぃやあっ!!!」
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