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陵辱
抵抗する術なく囚われる身と心
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どこにも逃げ場無く、諦めて身を預けてくれるのを。
エルデリオンは待っているようだった。
両手で、今度はゆっくりレジィリアンスの頬を覆い、小さな顔を挟み込む。
頭を振る事もかなわず、レジィリアンスは捕らえられたうさぎのように、大きな青い瞳を潤ませた。
うっとりとした表情のエルデリオンの、色白で端正な顔が被さってくる。
今度、唇は唐突に強く押しつけられ、顔を傾けたエルデリオンは幾度も揉むように、唇で唇を愛撫する。
レジィリアンスはその熱さと性急さに、泣きそうになって逃げ場を探した。
が。
…自分は『花嫁』と言う名の捕虜。
「……んっ…!」
悲しげな、吐息が漏れる。
エルデリオンの熱い舌が再び、今度は深く口の中にねじり入れられ、レジィリアンスはのし掛かる熱いエルデリオンの体の下で、その身を激しくくねらせた。
エルデリオンの熱い舌は、口の中を犯すように嬲る。
レジィリアンスはこれ以上とても耐えきれず、頬を挟むエルデリオンの手首を、必死に握り掴む。
ありったけの力で、エルデリオンの手首を引き剥がそうと試みた。
…が、まるで無駄。
エルデリオンの手は、びくともしない。
その時初めて、レジィリアンスは恐怖を感じた。
力ずくで何かされたら、まるで逃れる術はないのだと…。
ようやく、解ったから。
いつも…。
いつもこんな時、エウロペが助けてくれた。
でも今は…。
レジィリアンスの心に、絶望がよぎる。
大国の王子の望む行為を、エウロペに止める術は無い。
エウロペに助けを叫べば、彼は必ず来てくれる。
自分が必死で彼の名を叫び、来てくれなかった事など、今まで一度だって無かった…!
…でももし、それをしたら…。
エウロペは…エルデリオンに処分され、自分の元から引き離される…!
レジィリアンスは必死で、エルデリオンの暴挙に耐えようとした。
けれどこんな直接的な触れあいが、初めての彼にとって、エルデリオンの行為は耐えがたかった。
舌が口腔内を勝手に…貪るように蠢き、幾度も自分の舌に、絡みつこうとする。
レジィリアンスは首を振ってエルデリオンの唇を外すことも叶わず、口の中で蠢き回る舌に、耐えるしか無かった。
…舌が引いて行き、やっと塞がれた唇が解放された時。
レジィリアンスはエルデリオンの腕の中で、ぼうっ…と正体を無くしていた。
ほっとする気持ちすら、湧き上がらず。
この先エルデリオンが望めば、いつでもこんな口づけをされるという絶望に、体中の力が抜ける。
けれどエルデリオンの唇は、今度は頬を伝い、顎に触れ…。
やがて首筋に触れ、その下へと降りていった。
レジィリアンスには、耐えるしかなかった。
それが、どんなに嫌だと感じても。
でもどうしたって、自分の感情を全部抑える事なんて、無理。
エルデリオンの唇が、まるで彼の物であるかのように暴虐武人に体に触れてくるのを感じ、つい身が震う。
“これが…花嫁のされる事…”
レジィリアンスはふいにこみ上げる涙を、なんとかこらえた。
エルデリオンは待っているようだった。
両手で、今度はゆっくりレジィリアンスの頬を覆い、小さな顔を挟み込む。
頭を振る事もかなわず、レジィリアンスは捕らえられたうさぎのように、大きな青い瞳を潤ませた。
うっとりとした表情のエルデリオンの、色白で端正な顔が被さってくる。
今度、唇は唐突に強く押しつけられ、顔を傾けたエルデリオンは幾度も揉むように、唇で唇を愛撫する。
レジィリアンスはその熱さと性急さに、泣きそうになって逃げ場を探した。
が。
…自分は『花嫁』と言う名の捕虜。
「……んっ…!」
悲しげな、吐息が漏れる。
エルデリオンの熱い舌が再び、今度は深く口の中にねじり入れられ、レジィリアンスはのし掛かる熱いエルデリオンの体の下で、その身を激しくくねらせた。
エルデリオンの熱い舌は、口の中を犯すように嬲る。
レジィリアンスはこれ以上とても耐えきれず、頬を挟むエルデリオンの手首を、必死に握り掴む。
ありったけの力で、エルデリオンの手首を引き剥がそうと試みた。
…が、まるで無駄。
エルデリオンの手は、びくともしない。
その時初めて、レジィリアンスは恐怖を感じた。
力ずくで何かされたら、まるで逃れる術はないのだと…。
ようやく、解ったから。
いつも…。
いつもこんな時、エウロペが助けてくれた。
でも今は…。
レジィリアンスの心に、絶望がよぎる。
大国の王子の望む行為を、エウロペに止める術は無い。
エウロペに助けを叫べば、彼は必ず来てくれる。
自分が必死で彼の名を叫び、来てくれなかった事など、今まで一度だって無かった…!
…でももし、それをしたら…。
エウロペは…エルデリオンに処分され、自分の元から引き離される…!
レジィリアンスは必死で、エルデリオンの暴挙に耐えようとした。
けれどこんな直接的な触れあいが、初めての彼にとって、エルデリオンの行為は耐えがたかった。
舌が口腔内を勝手に…貪るように蠢き、幾度も自分の舌に、絡みつこうとする。
レジィリアンスは首を振ってエルデリオンの唇を外すことも叶わず、口の中で蠢き回る舌に、耐えるしか無かった。
…舌が引いて行き、やっと塞がれた唇が解放された時。
レジィリアンスはエルデリオンの腕の中で、ぼうっ…と正体を無くしていた。
ほっとする気持ちすら、湧き上がらず。
この先エルデリオンが望めば、いつでもこんな口づけをされるという絶望に、体中の力が抜ける。
けれどエルデリオンの唇は、今度は頬を伝い、顎に触れ…。
やがて首筋に触れ、その下へと降りていった。
レジィリアンスには、耐えるしかなかった。
それが、どんなに嫌だと感じても。
でもどうしたって、自分の感情を全部抑える事なんて、無理。
エルデリオンの唇が、まるで彼の物であるかのように暴虐武人に体に触れてくるのを感じ、つい身が震う。
“これが…花嫁のされる事…”
レジィリアンスはふいにこみ上げる涙を、なんとかこらえた。
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