BLACK EDGE

ピラフドリア

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 第346話  【BLACK EDGE 其の346 格闘家】

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 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第346話
 【BLACK EDGE 其の346 格闘家】




 準々決勝第二回戦。アサギvsシオンの戦闘が始まった。



 ゴングと同時にシオンはアサギに向かって走り出した。そして拳を握りしめて、アサギのことを殴りつける。



 それに対してアサギは腕をぶらりと下げた状態のまま、何も動かずにその攻撃を受ける。



 アサギの腹にシオンの拳が当たる。アサギは殴り飛ばされて、舞台の端の方まで吹っ飛ぶが…………。



 シオンの強力なパンチを受けたというのに、アサギは何事もないかのように立っていた。



 シオンが驚いた表情でアサギを見る。そんなシオンにアサギは、



「お前は確かにパワーがある。だが、そんなお前に力勝負を挑む必要はない……」



 アサギは全身の力を抜く。それは脱力。



「槍を盾で止める必要はない。ただそれを受け流せば良い……」



 シオンはアサギが何をしたのか、理解できずにいる。






 そんな中、控え室で試合を見ていたリトゥーンが、アサギの技を見て反応する。




「…………あれは……」



「知ってるんですか?」



「知らない……」



「いや、知らないんですか!!」



 そんな会話をしているところに、サバトが現れた。



「……あれは脱力だ」



「脱力…………?」



 サバトの言葉を聞いたスカイは首を傾げる。リトゥーンは自分よりも解説できそうな奴が現れて、そのポジションが取られたと思ったのか、怒っている。



 サバトは説明を続ける。



「全身の力を抜き、自分に向かってくる力を受け止めるのではなく、外に逃す。それが師匠の使った技だ」



 アサギが言っていた通り、盾として受け止めるのではなく。攻撃を受け流すことでダメージを無くす。そういう技らしい。



 それを聞いたブラッドはアサギの技に驚く。



 そんなことが可能なのだろうか。可能だとしてもそんなにダメージを軽減出来るのもなのか。



 だが、シオンの技を受け切ったのだ。龍の力で強化されている拳だ。



 そんな拳を受け止めることができるとは……。



 そしてシオンの技が効かなかったとなると、ブラッドの技を効果があるのだろうか。



 どこまで防げるのかは分からない。だが、そんな技を見たのは初めてだった。






 シオンはアサギがダメージをないことを知ると、笑いだす。



 だが、大きく口を開けて笑った後、突然ピタリと笑いを止めた。そして真顔でアサギを睨む。



「俺の拳を受け止めただァァ? ふざけるなよォォォ!! その不思議な技も、お前の自信も、全て俺が踏み潰してやるァァァ!!」










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