BLACK EDGE

ピラフドリア

文字の大きさ
上 下
305 / 348

 第303話  【BLACK EDGE 其の303 鳥籠】

しおりを挟む
 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第303話
 【BLACK EDGE 其の303 鳥籠】




 鳥を肩に乗せた男ブライスは舞台の上で逃げ回っていた。



「待てやオラー!」



「今なんて言いやがった!!」



 ブライスは三人の選手に追われていた。



「いや、ちょ、待って!? なんでこうなるの!?」



 またしても肩に乗せている鳥が他の選手を挑発したことで、こうやって追われている。



 ブライスが必死に逃げ回っていると、



「そこ退きな。にいちゃん」



 そう言ってブライスの横から筒状の何かを背負った男が現れた。
 男はブライスとすれ違うと、ブライスを追っていた三人の選手に背負っていた筒を向けた。



「くらえヤァ! 俺の新作兵器を!!」



 男はそう言うと引き金を引く。すると、筒から大砲が飛び出して、三人の選手を吹き飛ばした。



「な、なんだ!?」



 その様子を後ろから見ていたブライスは驚く。そんなブライスの方を男は向くと、



「いや~、言い逃げっぷりだっから、手を貸してしまった!」



 と言いながらハンカチを取り出すとそれで額の汗を拭く。



「アンタは何者だ?」



「俺か? 俺はオズボルド・ハンバーガーってんだ。まぁ、オズとでも呼んでくれ。それで君は?」



 自己紹介をしたオズボルドにブライスは警戒しながらも



「俺はブライス・クーパーだ。それで、なぜ俺を助けたんだ?」



 自己紹介を返したブライスは、自分を助けたことを聞く。



 ここは闘技会場だ。ここでは助け合いではなく、蹴落とし合い。誰が強いかを競う大会だ。
 弱い者は踏み潰されて、強い者だけが残る。そんな大会で、追われていたブライスをなぜ助けたのか。それが疑問だった。



 すると、オズボルドは答える。



「理由は簡単!! 俺達はこの大会では最弱の選手だ。一人の力だけでは勝ち残ることはできない。だから、同じような仲間を探していた!!」



 オズボルドがそう言い始めると、二人の選手が近づいてくる。
 ブライスはその二人を警戒するが、オズボルドが大丈夫だと言い、紹介を始めた。



「こちらはアビアルさん、そしてこっちはクリィアさん、二人はこの予選で見つけた、俺達と同じ弱者であり、協力者だ」



 どうやらオズボルドはアビアルとクリィアの二人と共闘しており、それで予選の突破をしようとしているようだ。



「そんなことを説明して、俺にどうしろってんだ」



「君も俺たちと共闘しないか。そうすれば、この予選の最後まで生き残れることを約束しよう」



 オズボルドはそう言うとブライスに手を差し伸ばしてきた。



 しかし、ブライスはその手を払い除けた。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

性転のへきれき

廣瀬純一
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

箱庭から始まる俺の地獄(ヘル) ~今日から地獄生物の飼育員ってマジっすか!?~

白那 又太
ファンタジー
とあるアパートの一室に住む安楽 喜一郎は仕事に忙殺されるあまり、癒しを求めてペットを購入した。ところがそのペットの様子がどうもおかしい。 日々成長していくペットに少し違和感を感じながらも(比較的)平和な毎日を過ごしていた喜一郎。 ところがある日その平和は地獄からの使者、魔王デボラ様によって粉々に打ち砕かれるのであった。 目指すは地獄の楽園ってなんじゃそりゃ! 大したスキルも無い! チートも無い! あるのは理不尽と不条理だけ! 箱庭から始まる俺の地獄(ヘル)どうぞお楽しみください。 【本作は小説家になろう様、カクヨム様でも同時更新中です】

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

【画像あり】転生双子の異世界生活~株式会社SETA異世界派遣部・異世界ナーゴ編~

BIRD
ファンタジー
【転生者モチ編あらすじ】 異世界を再現したテーマパーク・プルミエタウンで働いていた兼業漫画家の俺。 原稿を仕上げた後、床で寝落ちた相方をベッドに引きずり上げて一緒に眠っていたら、本物の異世界に転移してしまった。 初めての異世界転移で容姿が変わり、日本での名前と姿は記憶から消えている。 転移先は前世で暮らした世界で、俺と相方の前世は双子だった。 前世の記憶は無いのに、時折感じる不安と哀しみ。 相方は眠っているだけなのに、何故か毎晩生存確認してしまう。 その原因は、相方の前世にあるような? 「ニンゲン」によって一度滅びた世界。 二足歩行の猫たちが文明を築いている時代。 それを見守る千年の寿命をもつ「世界樹の民」。 双子の勇者の転生者たちの物語です。 現世は親友、前世は双子の兄弟、2人の関係の変化と、異世界生活を書きました。 画像は作者が遊んでいるネトゲで作成したキャラや、石垣島の風景を使ったりしています。 AI生成した画像も合成に使うことがあります。 編集ソフトは全てフォトショップ使用です。 得られるスコア収益は「島猫たちのエピソード」と同じく、保護猫たちのために使わせて頂きます。 2024.4.19 モチ編スタート 5.14 モチ編完結。 5.15 イオ編スタート。 5.31 イオ編完結。 8.1 ファンタジー大賞エントリーに伴い、加筆開始 8.21 前世編開始 9.14 前世編完結 9.15 イオ視点のエピソード開始 9.20 イオ視点のエピソード完結 9.21 翔が書いた物語開始

処理中です...