BLACK EDGE

ピラフドリア

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 第302話  【BLACK EDGE 其の302 楽園】

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 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第302話
 【BLACK EDGE 其の302 楽園】





 スカイに倒されたポーラは戦意を失い、舞台を降りていった。



 残りの選手も減ってきた。そんな中、スカイの前に緑髪の女性が立ち塞がった。
 頭には花の髪飾りをつけており、剣の先は五本に分かれている特殊な刃の形だ。



「あなたは…………」



「私の名はエデン・イートゥル」



 エデン・イートゥル。確か花の都の剣士だ。



 エデンは剣を構えると、



「あなたと一度戦ってみたかった」



 と言ってきた。それを聞いたスカイも剣を両手で握りしめる。



「それは光栄です」



 二人は二人のいる場所から中央を軸に反時計回りに歩いて、お互いに周りを取り合う。
 そしてタイミングを見計らって、スカイが最初に仕掛けた。



 スカイは剣を横にすると、大きく横に振る。それに対してエデンは高くジャンプすると、ジャンプしてスカイの剣を躱した。



 そして落下しながら剣を突き立てると、そのままスカイを狙う。スカイは両手で強く剣を握りしめて、落下してくるエデンに迎え撃つように剣を振った。



 二人の剣はぶつかり合う。そしてその落下してくるエデンの剣にスカイは剣を当て、それを振り切ると、エデンごと殴り飛ばした。



 落下中にスカイに剣で殴られたエデンは体制を崩しながら、スカイの横に落下する。
 転がり落ちたところにスカイはエデンに剣を向けた。



「私の勝ちですね」



 スカイが勝ち誇ったように言うと、スカイは首を振る。



「いや、まだだ!!」



 エデンはそう言うと、持っていた剣をスカイに向かって投げつけた。剣はスカイの顔めがけて飛んでくる。
 しかし、スカイはそれを顔を少し動かすだけで、簡単に躱してしまった。



 だが、エデンは降参する様子はない。逆に勝ち誇ったような表情をしていた。そして不敵に笑う。



「何がおかしいんですか」



「私が勝ったからだよ!!」



 エデンはそう言う。



 そして次の瞬間、エデンの投げた剣が回転しながら戻ってきた。
 それはまるでブーメランのように、剣は回転しながら投げた主人の元に戻ろうとしている。



 エデンはそれでスカイを倒せたと思った。しかし、



「っ!?」



 スカイは後ろから飛んできていた剣を、振り返りもせずに剣を軽く振って弾いた。



 剣の軌道は変わり、地面に落下して突き刺さる。



「そ、そんな、私の剣技が通用しないなんて……」



 エデンはショックを受けると、顔を地面に擦り付け始めた。



「確かに私はあなたの攻撃が分かっていました。でも、あなたの技もなかなかでしたよ」



「ほ、本当?」



「はい。私が保証します」






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