260 / 350
第258話 【BLACK EDGE 其の258 捕まえろ】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第258話
【BLACK EDGE 其の258 捕まえろ】
キースに連れられてブラッドとヒューグは王都のある建物にやってきた。
そこは王都にある武器屋の一つ。前にブラッド達もここで武器を購入したことがあった。
そんな普段からある武器屋へと辿り着いたのだが、
「おい、なんでここなんだ?」
ブラッドがキースに聞く。すると、キースは答えた。
「ここが一番怪しいんだ。ジガンデルはコスモスの反乱組織に所属していた。そしてその反乱組織の武器はどこで手に入れていたと思う?」
「他国か?」
「そう、その一つであった可能性があるのが、ここなんだ」
キースの話ではジガンデルの設立していたターマイトという組織に武器を密かに流し込んでいる組織があったという。その情報をたどり、その可能性があった組織と関連性があるのがこの武器屋ということだ。
「それでここにジガンデルが潜伏していると考えたのか」
ターマイトでの関係があった組織とまだ繋がりを持っているジガンデルは、逃亡を手助けしてもらっていたのだろう。
そして再びターマイトが復活した時に、助けてもらった組織との繋がりを続けるということだ。
それだけジガンデルが他の組織からも認められているということだ。そして必ず復活すると思われている。
ブラッド達が扉を開けて武器屋に入ると、普段と変わった様子はない。だが、店員に止められる中、奥の部屋へと入るとそこには緑髪の男がいた。
白いシャツを着て、前を開けて筋肉を見せびらかすように露出させている。顎には髭を生やしており、ブラッド達よりも少し歳上という感じだ。
「ん、…………誰だ、君たちは…………」
男はブラッド達を見ると寝ていたのか、目を半分くらい開けて聞いてきた。
この男がジガンデルで間違い無いだろう。手配書では髭はないが同じ顔の人物だ。
「俺たちは賞金稼ぎだ。最近王都で大物賞金首が潜伏してると聞いてな。そいつを捕まえにきた」
ヒューグがジガンデルに言うと、ジガンデルはやれやれと言いながら立ち上がる。
そして立ち上がる途中で倉庫の棚に置いてあった剣を手に取った。その剣は手配書にも写っており、ジガンデルの愛用している剣のようだ。
柄のところには布が巻かれており、その布がヒラヒラと風に煽られる。
「俺を捕まえにきたか……その台詞を聞くのは何度目か…………」
ジガンデルはめんどくさそうに剣を抜く。
「賞金稼ぎ、俺を捕まえるってことがどういうことだか、教えてやるよ」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第258話
【BLACK EDGE 其の258 捕まえろ】
キースに連れられてブラッドとヒューグは王都のある建物にやってきた。
そこは王都にある武器屋の一つ。前にブラッド達もここで武器を購入したことがあった。
そんな普段からある武器屋へと辿り着いたのだが、
「おい、なんでここなんだ?」
ブラッドがキースに聞く。すると、キースは答えた。
「ここが一番怪しいんだ。ジガンデルはコスモスの反乱組織に所属していた。そしてその反乱組織の武器はどこで手に入れていたと思う?」
「他国か?」
「そう、その一つであった可能性があるのが、ここなんだ」
キースの話ではジガンデルの設立していたターマイトという組織に武器を密かに流し込んでいる組織があったという。その情報をたどり、その可能性があった組織と関連性があるのがこの武器屋ということだ。
「それでここにジガンデルが潜伏していると考えたのか」
ターマイトでの関係があった組織とまだ繋がりを持っているジガンデルは、逃亡を手助けしてもらっていたのだろう。
そして再びターマイトが復活した時に、助けてもらった組織との繋がりを続けるということだ。
それだけジガンデルが他の組織からも認められているということだ。そして必ず復活すると思われている。
ブラッド達が扉を開けて武器屋に入ると、普段と変わった様子はない。だが、店員に止められる中、奥の部屋へと入るとそこには緑髪の男がいた。
白いシャツを着て、前を開けて筋肉を見せびらかすように露出させている。顎には髭を生やしており、ブラッド達よりも少し歳上という感じだ。
「ん、…………誰だ、君たちは…………」
男はブラッド達を見ると寝ていたのか、目を半分くらい開けて聞いてきた。
この男がジガンデルで間違い無いだろう。手配書では髭はないが同じ顔の人物だ。
「俺たちは賞金稼ぎだ。最近王都で大物賞金首が潜伏してると聞いてな。そいつを捕まえにきた」
ヒューグがジガンデルに言うと、ジガンデルはやれやれと言いながら立ち上がる。
そして立ち上がる途中で倉庫の棚に置いてあった剣を手に取った。その剣は手配書にも写っており、ジガンデルの愛用している剣のようだ。
柄のところには布が巻かれており、その布がヒラヒラと風に煽られる。
「俺を捕まえにきたか……その台詞を聞くのは何度目か…………」
ジガンデルはめんどくさそうに剣を抜く。
「賞金稼ぎ、俺を捕まえるってことがどういうことだか、教えてやるよ」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
放置された公爵令嬢が幸せになるまで
こうじ
ファンタジー
アイネス・カンラダは物心ついた時から家族に放置されていた。両親の顔も知らないし兄や妹がいる事は知っているが顔も話した事もない。ずっと離れで暮らし自分の事は自分でやっている。そんな日々を過ごしていた彼女が幸せになる話。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
[完結]思い出せませんので
シマ
恋愛
「早急にサインして返却する事」
父親から届いた手紙には婚約解消の書類と共に、その一言だけが書かれていた。
同じ学園で学び一年後には卒業早々、入籍し式を挙げるはずだったのに。急になぜ?訳が分からない。
直接会って訳を聞かねば
注)女性が怪我してます。苦手な方は回避でお願いします。
男性視点
四話完結済み。毎日、一話更新
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる