183 / 350
第181話 【BLACK EDGE 其の181 美しい芸術】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第181話
【BLACK EDGE 其の181 美しい芸術】
ブラッドは空中で身体を捻り、ビームを避けると赤崎の顔面を地面に叩きつけるように殴りつけた。
赤崎の身体はブラッドの攻撃を受け止めることができず、地面に叩きつけられる。だが、プロテクターにはヒビ一つ入らない。
赤崎は地面に叩きつけられるが、今度は剣を右手だけで持つと左手をブラッドの方に向けた。
そして左手の付け根の部分から、小さな穴が三つほど空いた部品が飛び出す。
その穴から高密度に凝縮された水が発射された。
「ウォータービュレット」
その水のビームはブラッドの肩を貫く。そしてブラッドの背後にあった壁を切断した。
だが、ブラッドは怯むことなく殴りつけると、身体を回転させて地面から跳ね返ってバウンドしていた赤崎を後ろ蹴りする。
赤崎は吹っ飛んだ後、瓦礫の山を貫通して壁に激突する。
まだダメージはないが想定以上のダメージを食らっている。
「ダメージ覚悟の突撃…………いや、そんな考えももうない……ただ暴れているだけか」
ブラッドは瓦礫の山を破壊しながら壁にぶつかった赤崎の方へと突撃してくる。
このままじっくりと破壊してもいいが、この装備も無敵というわけではない。
「もう終わりにしよう」
赤崎は壁に背中をつけたまま、剣を捨てると両手を前に突き出した。そしてその両腕を重ね合わせると、ブラッドに向けた。
「…………ブリリアントデトネーション」
ブラッドが目の前まで接近した時、赤崎はその装置を起動させた。プロテクターにある電力をほぼ使い果たし、それで放つことができる大技。
ブラッドと赤崎の全身を眩い光が包む。世界の色が一瞬失われるような感覚。そのあと、地下通路全体に響き渡る爆音と共に、周囲に大爆発を起こした。
近くで倒れていたシャドーの身体は爆風で吹き飛び、壁に寄りかかる体制になる。そして爆発を目の当たりにする。
大爆発が起きたあと、二人は煙に包まれる。シャドーが見たとは一人が立っている姿だった。
「…………龍の適応者は素晴らしいな。これをまともに食らってもまだ意識がある。殺してしまったら、逃げ出した適応者を追いかけなくてはならなかったからな。君も自身が犠牲になるなら、その方がいいのだろう」
立っていたのは赤崎だ。そして赤崎は倒れているブラッドを見下ろしていた。
ブラッドを包んでいた黒いオーラは薄くなっている。もうブラッドには立ち上がる力は残っていないだろう。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第181話
【BLACK EDGE 其の181 美しい芸術】
ブラッドは空中で身体を捻り、ビームを避けると赤崎の顔面を地面に叩きつけるように殴りつけた。
赤崎の身体はブラッドの攻撃を受け止めることができず、地面に叩きつけられる。だが、プロテクターにはヒビ一つ入らない。
赤崎は地面に叩きつけられるが、今度は剣を右手だけで持つと左手をブラッドの方に向けた。
そして左手の付け根の部分から、小さな穴が三つほど空いた部品が飛び出す。
その穴から高密度に凝縮された水が発射された。
「ウォータービュレット」
その水のビームはブラッドの肩を貫く。そしてブラッドの背後にあった壁を切断した。
だが、ブラッドは怯むことなく殴りつけると、身体を回転させて地面から跳ね返ってバウンドしていた赤崎を後ろ蹴りする。
赤崎は吹っ飛んだ後、瓦礫の山を貫通して壁に激突する。
まだダメージはないが想定以上のダメージを食らっている。
「ダメージ覚悟の突撃…………いや、そんな考えももうない……ただ暴れているだけか」
ブラッドは瓦礫の山を破壊しながら壁にぶつかった赤崎の方へと突撃してくる。
このままじっくりと破壊してもいいが、この装備も無敵というわけではない。
「もう終わりにしよう」
赤崎は壁に背中をつけたまま、剣を捨てると両手を前に突き出した。そしてその両腕を重ね合わせると、ブラッドに向けた。
「…………ブリリアントデトネーション」
ブラッドが目の前まで接近した時、赤崎はその装置を起動させた。プロテクターにある電力をほぼ使い果たし、それで放つことができる大技。
ブラッドと赤崎の全身を眩い光が包む。世界の色が一瞬失われるような感覚。そのあと、地下通路全体に響き渡る爆音と共に、周囲に大爆発を起こした。
近くで倒れていたシャドーの身体は爆風で吹き飛び、壁に寄りかかる体制になる。そして爆発を目の当たりにする。
大爆発が起きたあと、二人は煙に包まれる。シャドーが見たとは一人が立っている姿だった。
「…………龍の適応者は素晴らしいな。これをまともに食らってもまだ意識がある。殺してしまったら、逃げ出した適応者を追いかけなくてはならなかったからな。君も自身が犠牲になるなら、その方がいいのだろう」
立っていたのは赤崎だ。そして赤崎は倒れているブラッドを見下ろしていた。
ブラッドを包んでいた黒いオーラは薄くなっている。もうブラッドには立ち上がる力は残っていないだろう。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
放置された公爵令嬢が幸せになるまで
こうじ
ファンタジー
アイネス・カンラダは物心ついた時から家族に放置されていた。両親の顔も知らないし兄や妹がいる事は知っているが顔も話した事もない。ずっと離れで暮らし自分の事は自分でやっている。そんな日々を過ごしていた彼女が幸せになる話。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
[完結]思い出せませんので
シマ
恋愛
「早急にサインして返却する事」
父親から届いた手紙には婚約解消の書類と共に、その一言だけが書かれていた。
同じ学園で学び一年後には卒業早々、入籍し式を挙げるはずだったのに。急になぜ?訳が分からない。
直接会って訳を聞かねば
注)女性が怪我してます。苦手な方は回避でお願いします。
男性視点
四話完結済み。毎日、一話更新
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる