175 / 348
第173話 【BLACK EDGE 其の173 炎の剣】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第173話
【BLACK EDGE 其の173 炎の剣】
赤崎に投げ飛ばされたブラッドは壁にぶつかる。
「っ!!」
シャドーは短剣を手に赤崎へと攻撃しようと近づこうとする。しかし、赤崎が炎の剣を振ることでシャドーは近づけずに、ジャンプして後ろに退がる。
シャドーは赤崎に近づけずにいた。
シャドーには自分の影を動かす技がある。それは光に関係なしに自分の影の堆積内であれば、それを操作できる。
しかし、シャドーのその能力は長い間使えるわけではないし、それにその能力を使った時の身体への負担が大きい。そのためその技を使うのは本当のチャンスのみ。
「どうした。グリモワール…………術は使わないのか?」
能力を発動させたのはトラックを移動させた一度だけ、赤崎はシャドーの能力が分かっていないため警戒している。
だが、赤崎の炎の剣が光を発しているため、シャドーは能力を使って近づくこともできずにいた。
そんな中、ブラッドがゆっくりと立ち上がる。
「ぐっ…………」
ブラッドは赤崎に投げられて壁に当たった衝撃でフラフラだ。
立ち上がったブラッドを見た赤崎は嬉しそうに言う。
「…………ほう、生きていたか……。危ない危ない。今度はもっと手加減をしないとな……」
立ち上がったブラッドの近くにシャドーは退がる。
「あの剣が厄介だな……」
シャドーが赤崎の剣を見ながらブラッドに呟く。
「ああ、近づけない。お前の術でどうにかできないのか?」
ブラッドが聞くとシャドーは首を横に振る。
「無理だ。あの剣の光で影が博士の方に向いていない。影の中に入っても博士の近くに影ができない限り近づくことができない」
シャドーの話を聞いたブラッドは考える。
「…………そうか。影の作れば良いんだな」
ブラッドはそう言うと拳を握って構えた。
「あの剣を封じる。その間にシャドー、お前が接近しろ…………」
ブラッドはそう言ってシャドーよりも前に出た。
「どうするつもりだ……。あの剣を封じるなんてことできるのか!?」
「自信があるからやるんだよ。…………失敗すんなよ。チャンスは一回だ」
ブラッドはシャドーの方を振り向かずにそう言った。
それを聞いたシャドーは覚悟を決める。
何度か戦ってきたからこそ、そしてブラッドのことを認めているからこそ、敵であってもブラッドの言葉を信用することができた。
そしてブラッドが任せてくれたからこそ、シャドーもそれに答えようと思えた。
「それはこっちのセリフだ。失敗するじゃねーぞ」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第173話
【BLACK EDGE 其の173 炎の剣】
赤崎に投げ飛ばされたブラッドは壁にぶつかる。
「っ!!」
シャドーは短剣を手に赤崎へと攻撃しようと近づこうとする。しかし、赤崎が炎の剣を振ることでシャドーは近づけずに、ジャンプして後ろに退がる。
シャドーは赤崎に近づけずにいた。
シャドーには自分の影を動かす技がある。それは光に関係なしに自分の影の堆積内であれば、それを操作できる。
しかし、シャドーのその能力は長い間使えるわけではないし、それにその能力を使った時の身体への負担が大きい。そのためその技を使うのは本当のチャンスのみ。
「どうした。グリモワール…………術は使わないのか?」
能力を発動させたのはトラックを移動させた一度だけ、赤崎はシャドーの能力が分かっていないため警戒している。
だが、赤崎の炎の剣が光を発しているため、シャドーは能力を使って近づくこともできずにいた。
そんな中、ブラッドがゆっくりと立ち上がる。
「ぐっ…………」
ブラッドは赤崎に投げられて壁に当たった衝撃でフラフラだ。
立ち上がったブラッドを見た赤崎は嬉しそうに言う。
「…………ほう、生きていたか……。危ない危ない。今度はもっと手加減をしないとな……」
立ち上がったブラッドの近くにシャドーは退がる。
「あの剣が厄介だな……」
シャドーが赤崎の剣を見ながらブラッドに呟く。
「ああ、近づけない。お前の術でどうにかできないのか?」
ブラッドが聞くとシャドーは首を横に振る。
「無理だ。あの剣の光で影が博士の方に向いていない。影の中に入っても博士の近くに影ができない限り近づくことができない」
シャドーの話を聞いたブラッドは考える。
「…………そうか。影の作れば良いんだな」
ブラッドはそう言うと拳を握って構えた。
「あの剣を封じる。その間にシャドー、お前が接近しろ…………」
ブラッドはそう言ってシャドーよりも前に出た。
「どうするつもりだ……。あの剣を封じるなんてことできるのか!?」
「自信があるからやるんだよ。…………失敗すんなよ。チャンスは一回だ」
ブラッドはシャドーの方を振り向かずにそう言った。
それを聞いたシャドーは覚悟を決める。
何度か戦ってきたからこそ、そしてブラッドのことを認めているからこそ、敵であってもブラッドの言葉を信用することができた。
そしてブラッドが任せてくれたからこそ、シャドーもそれに答えようと思えた。
「それはこっちのセリフだ。失敗するじゃねーぞ」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
まじぼらっ! ~魔法奉仕同好会騒動記
ちありや
ファンタジー
芹沢(せりざわ)つばめは恋に恋する普通の女子高生。入学初日に出会った不思議な魔法熟… 少女に脅され… 強く勧誘されて「魔法奉仕(マジックボランティア)同好会」に入る事になる。
これはそんな彼女の恋と青春と冒険とサバイバルのタペストリーである。
1話あたり平均2000〜2500文字なので、サクサク読めますよ!
いわゆるラブコメではなく「ラブ&コメディ」です。いえむしろ「ラブギャグ」です! たまにシリアス展開もあります!
【注意】作中、『部』では無く『同好会』が登場しますが、分かりやすさ重視のために敢えて『部員』『部室』等と表記しています。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる