BLACK EDGE

ピラフドリア

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 第113話  【BLACK EDGE 其の113 迂回】

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 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第113話
 【BLACK EDGE 其の113 迂回】





 ダレオから説明を受けたブラッドとフェアだが、どんな怪物が住んでいようとそこに向かうしかない。



 子供達の行方を知るために、ここまでやってきたのだ。怪物がいるからと諦めるわけにはいかない。



「それでも俺たちはいかないといけないんです」



 二人の顔を見るダレオ。その二人の真剣な表情を見て、ダレオも覚悟を決めた。



「分かった。教えよう」



 ダレオは地図を取り出すと、テーブルの真ん中に置いた。



 そして地図の右下を指差す。



「俺たちがいるのは今ここだ。ここからさらに北に向かった先、そこに幻想館がある」



 ダレオは現在地から左に指を動かして目的地を示す。



「だが、真っ直ぐ向かうルートはお勧めできない」



「なぜ?」



 するとダレオは腕を組んだ。



「そこは森なんだ…………」



「森?」



「ああ、あの森は年中吹雪が降っている。この辺りとは比較にならないほど危険なんだ」



 するとダレオはペンで真っ直ぐではなく迂回するルートを書く。



「行くのならこういうルートの方が良いだろう」



 ブラッドとフェアは顔を合わせる。



「フェア、どうする?」



「私は急ぎたい。でも、迂回した方が良いと思う」



 フェアの言葉を聞いたダレオは頷く。



「その通りだ。急ぐ旅ならなおさら迂回した方が良い。吹雪では視界も悪くなる。下手をすれば、一生抜け出す事はできないからな」



 こうして俺たちは迂回するルートで幻想館に向かうことになった。



 ダレオは地図に細かい情報を書き込むと、教えてくれる。



「もしもこのルートから外れて、例の森に入ってしまった時は、ここを目指すと良い」



 ダレオは避けたルートに印をつけた。



「ここには洞窟があり、雪から身を守ることができる。俺が昔、遭難した時もそこに避難した」



 一通りルートを教えてもらった後、ブラッド達は早速向かうために準備を始めた。



 すると、ダレオは寂しそうにロデーを撫で始めた。



「ロデー。こいつらを守ってやってくれ。あの時の俺のように…………」



 それを聞いたフェアは不思議に思いダレオに聞く。



「ダレオさん、ロデーのことを知ってるみたいですけど、どういった関係なんですか?」



 するとダレオは語り出した。



「ああ、こいつとは俺が雪山探検家の時の相棒でな。その時に何度も助けてもらったんだ」




 ロデーは嬉しそうにダレオに撫でられる。



「さっき教えた洞窟。俺がロデーに助けられた洞窟なんだ」












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