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第88話 【BLACK EDGE 其の88 適応者の奪い合い】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第88話
【BLACK EDGE 其の88 適応者の奪い合い】
アルムからの命令を受けた三人。内容は王都に潜伏している敵組織ブルーバードの幹部を捕らえろというミッションだった。
グリモワールとブルーバードは敵対関係にある組織だ。両組織とも裏で暗躍する組織であり、目的を持って動いている。
力も均衡しているし、活動場所も近いということから、組織同士で争いが起きることも頻繁にある。
「ブルーバードか……そういえば、先日も揉めていたらしいな」
グリムは歩きながら言う。今はブルーバードの幹部を探す前に、支度をするために拠点に戻っているところだ。
「そうなのか。俺は聞いてないな」
グリムの言葉を聞いたシャドーが反応した。それに対してヒートが返す。
「あなたはブラッドを追っていたしね。……ついこの前のことよ」
そう言うとヒートが説明を始めた。
それはグリムとヒートがブラッドと戦闘になる前日のことらしい。
この王都ガルデニアよりも東にある地で龍の適応者をめぐる戦闘が起きたらしい。
グリモワールは幹部の一人が指揮を取り、対抗していたのはメテオラが率いる騎士団だった。
龍の適応者をめぐる戦闘は激しさを増していき、多くの犠牲者を出しながらもグリモワールは適応者を確保することに成功した。
適応者の名はレイラ。緑髪の少女であった。
だが、適応者を確保したグリモワールであったが、帰還中にブルーバードの奇襲にあってしまう。
それによりグリモワールは龍の適応者のレイラを奪われてしまった。
その話を聞いていたシャドーはビクッとした。それを見たグリムが聞く。
「どうした? シャドー」
「いや、そのな…………」
シャドーは横目で答えた。
「俺、その適応者にあったかもしれない」
それを聞いたグリムとヒートは驚く。
「な、本当か!?」
「ああ、ブルーバードと一緒にいたしな……。おそらくそうだ」
シャドーがその龍の適応者と思しき人物と出会ったのは、プロタゴニストの森である。
ブルーバードのクレインと共に森に現れて暴れていた。
その時は気づかなかったが、あの力は龍の力だからこそ出せるパワーだ。
しかし、レイラはクレインと共に消えてしまった。今はどこにいるかわからない。
「そっか。だけど、龍の適応者を狙ってる。つまりはいつかは対峙するってことよね」
ヒートはそう言う。
そう、敵対組織である以上、どこかでは戦うことになるのだ。
またクレインやレイラとは戦うことになるだろう。
「そうだな。だが、今は今回の任務に集中だ」
ブルーバードの幹部。それがクレインである可能性もあるが、それ以外の可能性もある。今回は今回の仕事をやるだけだ。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第88話
【BLACK EDGE 其の88 適応者の奪い合い】
アルムからの命令を受けた三人。内容は王都に潜伏している敵組織ブルーバードの幹部を捕らえろというミッションだった。
グリモワールとブルーバードは敵対関係にある組織だ。両組織とも裏で暗躍する組織であり、目的を持って動いている。
力も均衡しているし、活動場所も近いということから、組織同士で争いが起きることも頻繁にある。
「ブルーバードか……そういえば、先日も揉めていたらしいな」
グリムは歩きながら言う。今はブルーバードの幹部を探す前に、支度をするために拠点に戻っているところだ。
「そうなのか。俺は聞いてないな」
グリムの言葉を聞いたシャドーが反応した。それに対してヒートが返す。
「あなたはブラッドを追っていたしね。……ついこの前のことよ」
そう言うとヒートが説明を始めた。
それはグリムとヒートがブラッドと戦闘になる前日のことらしい。
この王都ガルデニアよりも東にある地で龍の適応者をめぐる戦闘が起きたらしい。
グリモワールは幹部の一人が指揮を取り、対抗していたのはメテオラが率いる騎士団だった。
龍の適応者をめぐる戦闘は激しさを増していき、多くの犠牲者を出しながらもグリモワールは適応者を確保することに成功した。
適応者の名はレイラ。緑髪の少女であった。
だが、適応者を確保したグリモワールであったが、帰還中にブルーバードの奇襲にあってしまう。
それによりグリモワールは龍の適応者のレイラを奪われてしまった。
その話を聞いていたシャドーはビクッとした。それを見たグリムが聞く。
「どうした? シャドー」
「いや、そのな…………」
シャドーは横目で答えた。
「俺、その適応者にあったかもしれない」
それを聞いたグリムとヒートは驚く。
「な、本当か!?」
「ああ、ブルーバードと一緒にいたしな……。おそらくそうだ」
シャドーがその龍の適応者と思しき人物と出会ったのは、プロタゴニストの森である。
ブルーバードのクレインと共に森に現れて暴れていた。
その時は気づかなかったが、あの力は龍の力だからこそ出せるパワーだ。
しかし、レイラはクレインと共に消えてしまった。今はどこにいるかわからない。
「そっか。だけど、龍の適応者を狙ってる。つまりはいつかは対峙するってことよね」
ヒートはそう言う。
そう、敵対組織である以上、どこかでは戦うことになるのだ。
またクレインやレイラとは戦うことになるだろう。
「そうだな。だが、今は今回の任務に集中だ」
ブルーバードの幹部。それがクレインである可能性もあるが、それ以外の可能性もある。今回は今回の仕事をやるだけだ。
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