CORE

寝夢

文字の大きさ
上 下
6 / 14
魔法使い

ひとづきあい

しおりを挟む
「...い」

ん、、?

「おい」

ルイナさんの声

「おきろォロロロロロロ...」

ルイナ、、さん?
  眩しさでまだ目を開けられていない。
  もう朝か
  村の人達が挨拶する声や、窓を開けたりする音がする。
  村が朝を迎えている。

  暖かい太陽の光(?)

  あたたかい
  うん、確かにあたたかい

「おろろろろろろぉ」

  あたたかい

「ディー、うっぷ」

  あたた、、、

「かいなぁぁぁ、おいいぃぃ!!」

  今朝は、大量の吐瀉物の海の中で目覚め
た。

━━━━━━━━━━━━━━━

  シャワーを浴びながらいつも繰り返している疑問は、今日は違かった。

  俺のスキルは一体何なのか

  ウィンと言いう人物は一体どういった人なのか

  晴れてハンターになる事ができるのか

 昨晩、ルイナさんは一体どれだけのお酒をのんだのか、
 部屋に戻った俺は、空いた口がふさがらなかった。

 部屋の至る所に空き瓶が敷き詰められていた。足元にころがっている瓶のラベルを見てみると。
 アルコール度数85度

うっへ、飲みもんかこれ?

 げーげー、吐き散らかしているルイナさんをよそに支度を済ませ、ウィンの元へ急ぐ

 はやく、自分のスキルを確認したいんだ。

 家の近くでも度々、ゲートが発生する。
 そのゲートから次元獣(キラー)が侵入してくるのだが、その度にハンターがキラーを討伐してくれていた。その姿に心躍らない少年は、いないだろう。

 俺も、その勇ましい姿に魅了された少年の一人だった。

 自分にはスキルがないからと半分諦めかけていたが、ウィンのもとへ、彼の元へ行けば夢が一歩現実へ近づくんだ。

 昨晩、目星をつけていたツリーハウスの目の前まで来た、、、ここまでは良かったが。

「どうやって入るんだ、ここ」

 ハシゴも階段も何も無かった。
唖然としていると、後ろから声をかけられた。

「家になんか用か、そこのガキ」

 冷たく、鋭い目をした男がそこに立っていた。が、俺を一通り眺めると
 なーんだ、と、にこやかな表情になり、俺の脇の下に手をかけ、舌噛むなよと一言

 その途端、体は一気に持ち上がりツリーハウスと同じ高さにいた。瞬きをする暇もないくらい一瞬の出来事だった。

 その後は、お茶やら、クッキーやらで手厚くもてなされた。ウィンも俺の向かいに座り、お茶をすすっていた。
 ひとしきり、お菓子に手をつけたところで

「んで、“杖の宣言”のボウズ、おまえはどんな魔法を使うんだ。目に関する魔法を使うやつなんて、久しぶりに見たぞ。俺の知ってるやつでも6人しかいねぇ」

 やけに興奮している姿を見ると、相当なレアものらしい
 しかし、

「あの、俺は魔法使いではないのだけど...」

「魔法使いじゃぁないだと?確かに、初めは人間だと思ったが、お前には色んな要素がある、、、てっきり魔道士だと思ったが」

「俺は、スキルを見せに来ました。」

 ここに来るまでの経緯をウィンに話した。その間、ウィンは熱心に聞いてくれた。その眼差しは優しさそのものだった。

「目については、暗闇でも目が見えるってことか」

 ほんとにそれだけか?と疑われる。

「さっきも言ったが、おまえさんには、色んな要素を感じる。」

 おもむろに席をたち、棚にある本を俺に差し出してきた。随分と読んだのだろう、やけに廃れていた。
 魔法界にきて、読み物をしてないだろう、ほれ、そこのページ読んでみろ。言われるがままに、読みすすめたのだが、

ん?

...///

...//////

パタン

本を閉じ、ウィンさんに押し付けた。


「これ、エ〇本ですよね、、、」

 爆笑しながら、本棚に戻したウィンさんは、席に戻っても笑いまくっていた。

 「はっはっは、久々に笑ったぞ、すまなかったな、ふふっ」

 ありゃ、刺激強すぎるぜ
 しかし、まぁ、とウィンさんは、話を続けた。

「おまえさん、読めるじゃねーか、初めて見た魔法界の文字をな」

!?

 確かにそうだ!目のスキル、そういう事なのか!

「おまえさん、ハンターになりてぇんだろ?それと、あの本読みてぇなら貸してやんぞ、ただし、汚すなよ、ふふっ」

「まぁ、そうカッカするな
俺は、目に関する能力のスペシャリストだ。スキルコード:アイのウィン・ロード
よろしくな」

「キラーと戦いてぇんだろ?文字読めるだけじゃーちっとキツいが、大丈夫だ何度も言ってるが、おまえさんには色んな要素がある」

「戦闘スキルの要素もひしひしと感じるさ、まぁ、そう焦るなお前の言いたいことは分かってる、ウィン様の目には全部お見通しさ」

「まぁ、また明日こい、おりゃぁもう笑い疲れた。」

「あ、本、貸すか?」

    俺の考えていること全てがお見通しだ。スキルコード:アイ...か

 俺が口を挟むまもなく、全て先読みされて答えられてしまい、とりあえずは今日は、家へ帰った。
 帰るとまぁ、案の定ぐったりした様子のルイナさんが腹減ったなどとボソボソ呟いていた。

 はぁ~~~

 今夜は寝れそうにないな
徹夜で、部屋の掃除をしまくった。眠りについたのは、明け方。

 ばったりと眠りについた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません

abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。 後宮はいつでも女の戦いが絶えない。 安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。 「どうして、この人を愛していたのかしら?」 ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。 それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!? 「あの人に興味はありません。勝手になさい!」

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

悠久の機甲歩兵

竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。 ※現在毎日更新中

記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。

せいめ
恋愛
 メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。  頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。   ご都合主義です。誤字脱字お許しください。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

独自ダンジョン攻略

sasina
ファンタジー
 世界中に突如、ダンジョンと呼ばれる地下空間が現れた。  佐々木 光輝はダンジョンとは知らずに入ってしまった洞窟で、木の宝箱を見つける。  その宝箱には、スクロールが一つ入っていて、スキル【鑑定Ⅰ】を手に入れ、この洞窟がダンジョンだと知るが、誰にも教えず独自の考えで個人ダンジョンにして一人ダンジョン攻略に始める。   なろうにも掲載中

処理中です...