魔王と配下の英雄譚

るちぇ。

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第1章 偽りの騎士

質問より、リリスについて

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 お疲れ様です。
 まず初めに、ここまで読んでくださりありがとうございました!
 また、リリスについて興味を持ってくださったことも嬉しく思います。
 そこで、「5年前の大災厄はリリスの自作自演ではないか?」という質問に真面目にお答えさせて頂きます。

 さて、リリスについては、ややネタバレっぽくなるかもしれませんが、自作自演ではありません。根拠もあります。
 1章で描いたところから述べさせて頂くと、ゼルエルとルシファーは超が付くほどユウを大好きです。何よりも優先して行動しています。御心に背くことなど許さないでしょう。ルシファーからウロボロスへ「生きろ」と話した場面からも、その思いの強さは伝わると信じています。
 そんな2人はといえば、リリスのことを明確に糾弾したり、警戒したりする描写はありませんでした。確かにゼルエルは常駐していて、ルシファーは外へ出ています。まるでリリスへ備えて行動しているように見えたかと思います。ただ、真実は違います。その目的に触れるとネタバレが加速するので控えます。代わりに、ユウの性格から述べさせて頂きます。
 物語の序盤、ユウは村人を殺す騎士たちへ尋常ではない程の怒りをぶつけました。大災厄を配下が引き起こそうものなら、さぞ大変なことになるでしょう。三大配下のリリスが、それを知らないはずがありません。マトモな頭をしていればまずあり得ません。
 仮に暴走気味にアクションを起こしたとします。そうなるとリリスの心情はふたつ。後悔しているか、悪気が一切無いか。
 前者なら姿を見せない理由になりますし、聖リリス帝国のトップに立って復興させていても頷けるかもしれません。ただ、その場合は命をかけてでも果たすべき償いです。なぜ紅竜同盟がユウへぶつかるのを認めるのでしょう。しかも嬉しそうに送り出すのでしょう。償いの最中に取る言動としては不自然です。
 では後者だとすれば、そんな頭のおかしい配下を、ユウが放置してもいいかな、なんて思うでしょうか。仮にそこまで思い描けなくても、ゼルエルやルシファーが黙っているでしょうか。全く憤りすら見せないことがあるでしょうか。考えにくいと思います。
 長くなってしまい申し訳ありませんが、まとめさせて頂きますと、リリスは性格によらず、ユウの嫌がる大災厄を引き起こしていない、と考えるのが自然だと思います。

 書いてみると熱が入り過ぎて引くレベルにも思えますが、第1章はこんな感じでかなり遠回しな描写もたくさん入っています。何とか伏線回収を頑張っていきますので、今後ともよろしくお願い致します。
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