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第1章 偽りの騎士
第3話 復興します 4
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早い。ぶっちゃけ早すぎて、テレビを二倍速か三倍速にして見ているような気分になる。なにせ、1軒1分のペースだ。しかも、あれだけ高速なのに1軒ごとに微妙に装飾が違って芸が細かいオマケ付きだ。夜を迎える前に復興が終わってしまうのではないか、とすら思える。
「我が君、報告します。村人たちの家が全て建て終わりました」
「い、いつの間に!?」
一軒目が建ってからまだ5分なんだけど。計算上は5軒だろう。実際、目の前には5軒しか無いじゃないか、と思ったら、後ろの方でゴーレムたちがせっせと作業してくれていたらしい。きちんと数えたら全部で50軒にもなっていた。
「す……凄い、な」
俺が呆気に取られてどうするんだと突っ込みたくなったが、これは仕方ないだろう。我ながらもの凄い配下たちを育てたものだ。でもそのお陰でアデルたちは野宿せずに済みそうである。良かった、良かったと思いながら村人たちに報告しようとした時だった。
「それで、私の出番はいつなのでしょうか?」
腕をひしと掴まれて、ウロボロスがそんなことを聞いてきた。先ほどと違い、少しばかり不安そうな顔付きだ。恐らくアザレアたちが余りにも活躍しているから、自分の役目はあるのかと心配になったのだろう。大丈夫だ、問題ない。もう何も残っていないだろうさ。なんて馬鹿正直に言ったらどんな悲惨なことが起こるか、全く想像も付かない。
俺は試されている。俺を取り巻く全てのものを守るために、なんて言ったら少しばかり大げさかもしれないが、実際、この家々を破壊でもされたらたまったものではない。だからここは山場である。
「ウロボロスは知っているか? 秘密兵器って言葉を」
「秘密兵器……ですか?」
「そうだ。秘密は秘密にしているからいいのであって、大っぴらにしたらカッコよさが半減するんだよ。実際、お前の奥義は滅多なことがなければ使わなかっただろう?」
「なるほど……私が浅はかでした。その時になるまで、この力、しっかりと溜め込んでおきます」
うん、俺を盲目的に愛してくれている設定のお陰もあってか、説得はスムーズにいった。これでよし。いやぁ、我ながら口が上手いなぁ。
後は家以外に必要なものを聞いて、それらを作っていく感じになるだろうな。なんて考えながら指示を出していくと、村の再建的な作業はメキメキと進んでいく。今日は何もかもが驚きの連続だったのだが、次の日の朝、そんなのは些細なことだったのだと知ることになる。
「我が君、報告します。村人たちの家が全て建て終わりました」
「い、いつの間に!?」
一軒目が建ってからまだ5分なんだけど。計算上は5軒だろう。実際、目の前には5軒しか無いじゃないか、と思ったら、後ろの方でゴーレムたちがせっせと作業してくれていたらしい。きちんと数えたら全部で50軒にもなっていた。
「す……凄い、な」
俺が呆気に取られてどうするんだと突っ込みたくなったが、これは仕方ないだろう。我ながらもの凄い配下たちを育てたものだ。でもそのお陰でアデルたちは野宿せずに済みそうである。良かった、良かったと思いながら村人たちに報告しようとした時だった。
「それで、私の出番はいつなのでしょうか?」
腕をひしと掴まれて、ウロボロスがそんなことを聞いてきた。先ほどと違い、少しばかり不安そうな顔付きだ。恐らくアザレアたちが余りにも活躍しているから、自分の役目はあるのかと心配になったのだろう。大丈夫だ、問題ない。もう何も残っていないだろうさ。なんて馬鹿正直に言ったらどんな悲惨なことが起こるか、全く想像も付かない。
俺は試されている。俺を取り巻く全てのものを守るために、なんて言ったら少しばかり大げさかもしれないが、実際、この家々を破壊でもされたらたまったものではない。だからここは山場である。
「ウロボロスは知っているか? 秘密兵器って言葉を」
「秘密兵器……ですか?」
「そうだ。秘密は秘密にしているからいいのであって、大っぴらにしたらカッコよさが半減するんだよ。実際、お前の奥義は滅多なことがなければ使わなかっただろう?」
「なるほど……私が浅はかでした。その時になるまで、この力、しっかりと溜め込んでおきます」
うん、俺を盲目的に愛してくれている設定のお陰もあってか、説得はスムーズにいった。これでよし。いやぁ、我ながら口が上手いなぁ。
後は家以外に必要なものを聞いて、それらを作っていく感じになるだろうな。なんて考えながら指示を出していくと、村の再建的な作業はメキメキと進んでいく。今日は何もかもが驚きの連続だったのだが、次の日の朝、そんなのは些細なことだったのだと知ることになる。
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