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#108 終戦編 選択と決断
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『終戦編 選択と決断』
――建物カルデア
ダッダッダッ
ケイパン「急げ!さっきの爆発音…2人共無事なのか!?」
ポイズン「死ぬってことは無いだろうが…無傷のはずもない…!!」
キノコ「ん…見て!」
ジョーカー「!」
ケイパン「ジョーカー!!」
ポイズン「どうしてここに…1人か!?」
ジョーカー「ポイズン…キノコ…ケイパン…なんでここに」
ケイパン「助太刀に来たんだ!アンディと四神は!?」
ジョーカー「四神は…ここには居ねぇ」
ポイズン「どういう事だ…?」
キノコ「アンデッドさんは…アンデッドさんは無事なの…?」
ジョーカー「アンディは…!!」
ポイズン「…?」
――
ケイパン「そんな…不死身の能力が…!!」
ジョーカー「ごめん…アタシのせいで…!!」
キノコ「そんな!ジョーカーのせいじゃないよ!!」
ポイズン「アンディが自分で選んだんだ。ジョーカーが自分を責めるのは違うって俺でも分かるよ」
ジョーカー「…ッ」
ケイパン「遅れた俺達にだって責任はある…」
キノコ「とりあえずその…アンデッドさんの所には今行かない方がいいんだよね」
ジョーカー「あぁ…巻き込む心配があるって言ってた」
ポイズン「アンディは必ず復活する。それが俺達が四神に攻め込むチャンスだ」
ケイパン「だな」
ジョーカー「ん」
キノコ「何か…私達にも出来ること」
ザッザッザッ
「居たっす!!」
ポイズン「!?」
雲雀「ジョーカーさんっす!!」
紗近「ポイズンまで!お前さんこんな所で何を…」
ポイズン「紗近さん!雲雀!」
キノコ「ポイズンと戦った人達…?」
ポイズン「あぁ。でももう敵じゃない」
ケイパン「あんた達こんな所で何してるんだ?」
紗近「ん…あぁ実はな、儂らはお前さんを探しとったんだジョーカー」
ジョーカー「アタシ…?」
雲雀「あの時…涼亡さんに言われたっす」
ポイズン「!」
ーーー
涼亡「それならお願いがあるんだけど」
雲雀「?」
コソコソコソ
涼亡「君の干支白打の業をジョーカーに教えてあげて欲しい。彼女の強化に強力して欲しいんだ」
紗近「それを儂らが!?」
雲雀「やるっすか!?」
涼亡「うんっ!お願いね!」
ーーー
ジョーカー「干支…白打」
ポイズン「涼亡…まさか今の事態を予見してた…?」
キノコ「あ、相変わらず凄い先見の明…」
ケイパン「ジョーカーのこと強くしてくれる為に来たのか!?」
雲雀「はいっす!元より…もう四神には忠誠を誓うのをやめたっすから!!今は皆さんのお役に立ちたいっす!!」
紗近「受けてくれるか?ジョーカー」
ジョーカー「…」
ググッ
ジョーカー(アンディ…次はアタシが守るからな)
ジョーカー「あぁ!頼む!!」
雲雀「!」
紗近「お前さん達も…四神と戦うのか?」
キノコ「うん!そのつもり!」
ケイパン「紗近も一緒に戦ってくれるのか?」
ポイズン「やめろケイパン。そんな所までは頼めねぇ」
紗近「あぁ…正直儂ら程度じゃ足を引っ張ってしまう」
ポイズン「何言ってんだ充分さ!わざわざこんな所まで来てくれて有難いくらいだ!」
ケイパン「ご、ごめんな!全然そんなつもりで言ったんじゃ―」
紗近「いやいいんだ。それより四神と戦うのに…多少の肉弾戦組手の相手ならしてやれる」
キノコ「!」
紗近「むしろそんな事しか出来んが…」
ポイズン「紗近さん…」
ガシッ
ポイズン「よろしく頼む…!!」
紗近「…あぁ!!任せろ!!!」
キノコ「私達もお願いします!」
ケイパン「少しでも力がつくならなんだってやってやる!!!」
雲雀「紗近さん!自分はジョーカーさんと」
紗近「あぁ!しっかり頼むぞ雲雀!」
雲雀「はいっす!!!」
ーーーーーー
サタン「…駄目だよ。闇じゃ癒えない…」
アンデッド「…!!」
ルシファー「主様…」
ポカッ
アンデッド「!」
ルシファー「こらサタン!傷口が深いのに―」
サタン「なんで…!!」
グスッ
サタン「…なんで私達呼ばなかったんだよぉ…ばか…!!」
ルシファー「…」
アンデッド「…サタン」
ルシファー「…主様」
アンデッド「…?」
ルシファー「1つ…たった1つだけなら方法があります」
アンデッド「え―」
ガガッ
サタン「駄目だ!!ルシファー!!!絶対にやるなよ!!!」
ルシファー「…」
サタン「もしやったら…私はお前を許さないぞ…ッ!!」
アンデッド「サタン…」
サタン「別の…別の方法があるかもしれない!」
ルシファー「時間は有限です」
サタン「ッ!!」
ルシファー「…私と貴方の闇と技術でさえ傷口は塞がらない。もう残された方法は1つしかないと貴方も分かるでしょう」
サタン「でも…それを使ったら……この子は…ッ」
ポンッ
アンデッド「聞かせてくれ…ルシファー」
サタン「!」
ルシファー「…はい」
ポゥ
ルシファー「残された方法は…今やもう禁忌とも言われる術。施された者は一時的に超回復し身体は万全まで動けるようになります。ただ…」
ググッ
アンデッド「…」
ルシファー「超回復の代償…それは身体に埋め込まれる膨大な量の闇…私やサタンとは比にならない量です」
サタン「その闇を抑えられるのは…冥府だけなんだ」
ルシファー「端的に言います。貴方がこの術を受けた時…その身体は闇に耐えきれず冥府に落ちる…そして二度と現世に戻れません」
アンデッド「……!!」
ルシファー「これが…残された唯一の方法です」
アンデッド「分かった…俺―」
サタン「…だめ!!!」
アンデッド「!」
サタン「そんな簡単に決めるな!!もう二度と…こっちに戻って来れなくなるんだぞ……現世に残された仲間の皆は…!!」
ルシファー「サタン…」
サタン「無理して…そこまでして四神を倒さなくたっていい!!なんでキミだけこんな辛い選択をするんだよ…ッ!!」
アンデッド「…」
ポンッ
アンデッド「ありがとなサタン」
サタン「!」
アンデッド「どの道今のままだと…俺は限界なんだ。喋れてるのだって不思議なくらい死の際…自分でも分かる」
ルシファー「…!!」
アンデッド「俺が今しなきゃいけない事は全てが終わったあとの自分の心配じゃない。全てを終わらせることだ」
グッ
アンデッド「皆の気持ちを背負ってここに立ってる。俺1人の命じゃ無いことだって百も承知だ。だからこそ―今死にたくない」
サタン「…」
アンデッド「やり切るなら最後まで―俺はお前達と戦いたい」
サタン「…!!」
ルシファー「サタン…貴方が主様をどれだけ気に入っているかは私にだってわかります。だからこそ彼の気持ちを―」
サタン「…」
ググッ
サタン「っは…はは」
グシャグシャ
サタン「うがーーーー!!!!」
グシャグシャグシャグシャ
アンデッド「!」
サタン「……」
ビシッ
サタン「後で泣き言言ったって遅いんだからな!!!」
ルシファー「!」
アンデッド「サタン…」
クスッ
アンデッド「…あぁもちろんだ!」
サタン「やれ!早くやれルシファー!!早く!」
ルシファー「…はいはい」
サタン「ふん!私は忠告したんだ!忠告したもんね!忠告―」
アンデッド「サタン」
サタン「!」
アンデッド「ありがとな」
ニコッ
サタン「…ま、まぁ冥府には私も行けるし?キミだって寂しくさせないし?」
アンデッド「…っはは」
ルシファー「…こういう時に素直になるべきでしょうに」
スッ
ルシファー「では始めますよ」
アンデッド「あぁ」
ズッ
ズズズ
アンデッド「…!!」
サタン「…」
ググッ
サタン(大丈夫…大丈夫だよ)
ズズッ
ッドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
ーーーーーー
雲雀「紗近さん!!今の―」
紗近「あぁ間違いない…ジョーカーは!?」
雲雀「今の音を聞いて…飛び出てっちゃったっす…一応全容は教えられたっすけど」
ーーー
ジョーカー「あんがとな雲雀!後は実践で試してみるぜ!!」
ーーー
雲雀「って言って…」
紗近「ポイズン達も行ってしまった…」
雲雀「復活…したんすよね」
紗近「…あぁ」
ーーーーーー
ダッダッダッ
ジョーカー「アンディ!!」
アンデッド「…」
キノコ「アンデッド…さん?」
アンデッド「ジョーカー…それにキノコ達も」
ケイパン「良かった…無事だったんだな」
アンデッド「あぁ!」
ポイズン「不死身の能力…無くしたって聞いたぞ」
アンデッド「…まぁな」
ポンッ
アンデッド「でも大丈夫!不死身能力以上に頼れる奴らがいる!」
ニカッ
ジョーカー(傷が…消えてる。あんだけ深手だったのが何も無かったかのように…何かあったに間違いないけど…違う)
ザッザッザッ
ジョーカー「アンディ」
アンデッド「!」
ガシッ
ジョーカー「…次は絶対アタシが守るから」
アンデッド「あぁ。頼りにしてるぞ相棒」
ジョーカー「っしし!おう!!」
ニカッ
キノコ「私達も居るからね!」
ケイパン「変革者の意地!!見せてやる!!!」
ポイズン「魂つめすぎんなよ」
アンデッド「よし…じゃあ行くか」
ザッザッザッ
アンデッド「…全部終わらせる!!!」
全員「おう!!」
ーーーーーー
――亜空間
紅姫「…」
紅玉「姉さん?どうかしたのか?」
紅姫「ねぇ皆」
无名「?」
紅姫「私…やっぱり」
ググッ
紅玉「そうだな」
ギュッ
紅姫「!」
紅玉「やはり…変革者が心配だよな」
紅姫「紅玉…」
紅玉「行くなら私は止めないぞ」
无名「ちょっ…何言ってんのあんた!!四神の所に行かせるって…いくらなんでも危険すぎるでしょ!!」
紅玉「向こうにはケイパンがいる。彼らの近くで亜空間に入れば姉さんに危険は及ばない」
无名「だからって…!!」
紅姫「危険なのは分かってます…だけど私は変革者の一員だから!出来れば彼らの力になりたいんです!!」
ググッ
紅姫「出来ることは…ないかもしれないけど…!!」
瑠姫亜「紅姫さん…」
満桜「…大丈夫ですよ紅姫さん」
紅姫「!」
満桜「想う気持ちは何よりも強い刃です!!」
ニコッ
无名「満桜…」
スッ
叶栞「私の能力で違う場所に出口は開けるよ」
紅姫「!」
无名「ああもう…仕方ないんだから」
ポンッ
无名「いい!絶対死んじゃダメ!!危ないことも禁止!!!危ないと思ったらすぐにアイツらに助けてもらうのよ!!」
紅姫「无名さん…!!」
スッ
紅姫「皆…ありがとうございます」
ジーーーー
叶栞「開けたよ」
紅玉「姉さん!」
紅姫「!」
紅玉「…気をつけて」
ギュッ
紅姫「えぇ…ありがとう紅玉」
ダッダッダッ
ーーーーーー
――建物カルデアから少し離れた森奥
ズォオオオオオオオオオオ
紅姫「…嫌な気」
ググッ
紅姫「待ってて…皆…!!」
ダダッ
ーーーーーー
――平野の荒地
ズズズ
四神「――っくく」
ズズズズズズ
四神「もっとだ…もっと光を…闇を…!!」
ゴォォォォォォォ
四神「新たな…力を――!!!」
終戦編 選択と決断 ~完~
――建物カルデア
ダッダッダッ
ケイパン「急げ!さっきの爆発音…2人共無事なのか!?」
ポイズン「死ぬってことは無いだろうが…無傷のはずもない…!!」
キノコ「ん…見て!」
ジョーカー「!」
ケイパン「ジョーカー!!」
ポイズン「どうしてここに…1人か!?」
ジョーカー「ポイズン…キノコ…ケイパン…なんでここに」
ケイパン「助太刀に来たんだ!アンディと四神は!?」
ジョーカー「四神は…ここには居ねぇ」
ポイズン「どういう事だ…?」
キノコ「アンデッドさんは…アンデッドさんは無事なの…?」
ジョーカー「アンディは…!!」
ポイズン「…?」
――
ケイパン「そんな…不死身の能力が…!!」
ジョーカー「ごめん…アタシのせいで…!!」
キノコ「そんな!ジョーカーのせいじゃないよ!!」
ポイズン「アンディが自分で選んだんだ。ジョーカーが自分を責めるのは違うって俺でも分かるよ」
ジョーカー「…ッ」
ケイパン「遅れた俺達にだって責任はある…」
キノコ「とりあえずその…アンデッドさんの所には今行かない方がいいんだよね」
ジョーカー「あぁ…巻き込む心配があるって言ってた」
ポイズン「アンディは必ず復活する。それが俺達が四神に攻め込むチャンスだ」
ケイパン「だな」
ジョーカー「ん」
キノコ「何か…私達にも出来ること」
ザッザッザッ
「居たっす!!」
ポイズン「!?」
雲雀「ジョーカーさんっす!!」
紗近「ポイズンまで!お前さんこんな所で何を…」
ポイズン「紗近さん!雲雀!」
キノコ「ポイズンと戦った人達…?」
ポイズン「あぁ。でももう敵じゃない」
ケイパン「あんた達こんな所で何してるんだ?」
紗近「ん…あぁ実はな、儂らはお前さんを探しとったんだジョーカー」
ジョーカー「アタシ…?」
雲雀「あの時…涼亡さんに言われたっす」
ポイズン「!」
ーーー
涼亡「それならお願いがあるんだけど」
雲雀「?」
コソコソコソ
涼亡「君の干支白打の業をジョーカーに教えてあげて欲しい。彼女の強化に強力して欲しいんだ」
紗近「それを儂らが!?」
雲雀「やるっすか!?」
涼亡「うんっ!お願いね!」
ーーー
ジョーカー「干支…白打」
ポイズン「涼亡…まさか今の事態を予見してた…?」
キノコ「あ、相変わらず凄い先見の明…」
ケイパン「ジョーカーのこと強くしてくれる為に来たのか!?」
雲雀「はいっす!元より…もう四神には忠誠を誓うのをやめたっすから!!今は皆さんのお役に立ちたいっす!!」
紗近「受けてくれるか?ジョーカー」
ジョーカー「…」
ググッ
ジョーカー(アンディ…次はアタシが守るからな)
ジョーカー「あぁ!頼む!!」
雲雀「!」
紗近「お前さん達も…四神と戦うのか?」
キノコ「うん!そのつもり!」
ケイパン「紗近も一緒に戦ってくれるのか?」
ポイズン「やめろケイパン。そんな所までは頼めねぇ」
紗近「あぁ…正直儂ら程度じゃ足を引っ張ってしまう」
ポイズン「何言ってんだ充分さ!わざわざこんな所まで来てくれて有難いくらいだ!」
ケイパン「ご、ごめんな!全然そんなつもりで言ったんじゃ―」
紗近「いやいいんだ。それより四神と戦うのに…多少の肉弾戦組手の相手ならしてやれる」
キノコ「!」
紗近「むしろそんな事しか出来んが…」
ポイズン「紗近さん…」
ガシッ
ポイズン「よろしく頼む…!!」
紗近「…あぁ!!任せろ!!!」
キノコ「私達もお願いします!」
ケイパン「少しでも力がつくならなんだってやってやる!!!」
雲雀「紗近さん!自分はジョーカーさんと」
紗近「あぁ!しっかり頼むぞ雲雀!」
雲雀「はいっす!!!」
ーーーーーー
サタン「…駄目だよ。闇じゃ癒えない…」
アンデッド「…!!」
ルシファー「主様…」
ポカッ
アンデッド「!」
ルシファー「こらサタン!傷口が深いのに―」
サタン「なんで…!!」
グスッ
サタン「…なんで私達呼ばなかったんだよぉ…ばか…!!」
ルシファー「…」
アンデッド「…サタン」
ルシファー「…主様」
アンデッド「…?」
ルシファー「1つ…たった1つだけなら方法があります」
アンデッド「え―」
ガガッ
サタン「駄目だ!!ルシファー!!!絶対にやるなよ!!!」
ルシファー「…」
サタン「もしやったら…私はお前を許さないぞ…ッ!!」
アンデッド「サタン…」
サタン「別の…別の方法があるかもしれない!」
ルシファー「時間は有限です」
サタン「ッ!!」
ルシファー「…私と貴方の闇と技術でさえ傷口は塞がらない。もう残された方法は1つしかないと貴方も分かるでしょう」
サタン「でも…それを使ったら……この子は…ッ」
ポンッ
アンデッド「聞かせてくれ…ルシファー」
サタン「!」
ルシファー「…はい」
ポゥ
ルシファー「残された方法は…今やもう禁忌とも言われる術。施された者は一時的に超回復し身体は万全まで動けるようになります。ただ…」
ググッ
アンデッド「…」
ルシファー「超回復の代償…それは身体に埋め込まれる膨大な量の闇…私やサタンとは比にならない量です」
サタン「その闇を抑えられるのは…冥府だけなんだ」
ルシファー「端的に言います。貴方がこの術を受けた時…その身体は闇に耐えきれず冥府に落ちる…そして二度と現世に戻れません」
アンデッド「……!!」
ルシファー「これが…残された唯一の方法です」
アンデッド「分かった…俺―」
サタン「…だめ!!!」
アンデッド「!」
サタン「そんな簡単に決めるな!!もう二度と…こっちに戻って来れなくなるんだぞ……現世に残された仲間の皆は…!!」
ルシファー「サタン…」
サタン「無理して…そこまでして四神を倒さなくたっていい!!なんでキミだけこんな辛い選択をするんだよ…ッ!!」
アンデッド「…」
ポンッ
アンデッド「ありがとなサタン」
サタン「!」
アンデッド「どの道今のままだと…俺は限界なんだ。喋れてるのだって不思議なくらい死の際…自分でも分かる」
ルシファー「…!!」
アンデッド「俺が今しなきゃいけない事は全てが終わったあとの自分の心配じゃない。全てを終わらせることだ」
グッ
アンデッド「皆の気持ちを背負ってここに立ってる。俺1人の命じゃ無いことだって百も承知だ。だからこそ―今死にたくない」
サタン「…」
アンデッド「やり切るなら最後まで―俺はお前達と戦いたい」
サタン「…!!」
ルシファー「サタン…貴方が主様をどれだけ気に入っているかは私にだってわかります。だからこそ彼の気持ちを―」
サタン「…」
ググッ
サタン「っは…はは」
グシャグシャ
サタン「うがーーーー!!!!」
グシャグシャグシャグシャ
アンデッド「!」
サタン「……」
ビシッ
サタン「後で泣き言言ったって遅いんだからな!!!」
ルシファー「!」
アンデッド「サタン…」
クスッ
アンデッド「…あぁもちろんだ!」
サタン「やれ!早くやれルシファー!!早く!」
ルシファー「…はいはい」
サタン「ふん!私は忠告したんだ!忠告したもんね!忠告―」
アンデッド「サタン」
サタン「!」
アンデッド「ありがとな」
ニコッ
サタン「…ま、まぁ冥府には私も行けるし?キミだって寂しくさせないし?」
アンデッド「…っはは」
ルシファー「…こういう時に素直になるべきでしょうに」
スッ
ルシファー「では始めますよ」
アンデッド「あぁ」
ズッ
ズズズ
アンデッド「…!!」
サタン「…」
ググッ
サタン(大丈夫…大丈夫だよ)
ズズッ
ッドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
ーーーーーー
雲雀「紗近さん!!今の―」
紗近「あぁ間違いない…ジョーカーは!?」
雲雀「今の音を聞いて…飛び出てっちゃったっす…一応全容は教えられたっすけど」
ーーー
ジョーカー「あんがとな雲雀!後は実践で試してみるぜ!!」
ーーー
雲雀「って言って…」
紗近「ポイズン達も行ってしまった…」
雲雀「復活…したんすよね」
紗近「…あぁ」
ーーーーーー
ダッダッダッ
ジョーカー「アンディ!!」
アンデッド「…」
キノコ「アンデッド…さん?」
アンデッド「ジョーカー…それにキノコ達も」
ケイパン「良かった…無事だったんだな」
アンデッド「あぁ!」
ポイズン「不死身の能力…無くしたって聞いたぞ」
アンデッド「…まぁな」
ポンッ
アンデッド「でも大丈夫!不死身能力以上に頼れる奴らがいる!」
ニカッ
ジョーカー(傷が…消えてる。あんだけ深手だったのが何も無かったかのように…何かあったに間違いないけど…違う)
ザッザッザッ
ジョーカー「アンディ」
アンデッド「!」
ガシッ
ジョーカー「…次は絶対アタシが守るから」
アンデッド「あぁ。頼りにしてるぞ相棒」
ジョーカー「っしし!おう!!」
ニカッ
キノコ「私達も居るからね!」
ケイパン「変革者の意地!!見せてやる!!!」
ポイズン「魂つめすぎんなよ」
アンデッド「よし…じゃあ行くか」
ザッザッザッ
アンデッド「…全部終わらせる!!!」
全員「おう!!」
ーーーーーー
――亜空間
紅姫「…」
紅玉「姉さん?どうかしたのか?」
紅姫「ねぇ皆」
无名「?」
紅姫「私…やっぱり」
ググッ
紅玉「そうだな」
ギュッ
紅姫「!」
紅玉「やはり…変革者が心配だよな」
紅姫「紅玉…」
紅玉「行くなら私は止めないぞ」
无名「ちょっ…何言ってんのあんた!!四神の所に行かせるって…いくらなんでも危険すぎるでしょ!!」
紅玉「向こうにはケイパンがいる。彼らの近くで亜空間に入れば姉さんに危険は及ばない」
无名「だからって…!!」
紅姫「危険なのは分かってます…だけど私は変革者の一員だから!出来れば彼らの力になりたいんです!!」
ググッ
紅姫「出来ることは…ないかもしれないけど…!!」
瑠姫亜「紅姫さん…」
満桜「…大丈夫ですよ紅姫さん」
紅姫「!」
満桜「想う気持ちは何よりも強い刃です!!」
ニコッ
无名「満桜…」
スッ
叶栞「私の能力で違う場所に出口は開けるよ」
紅姫「!」
无名「ああもう…仕方ないんだから」
ポンッ
无名「いい!絶対死んじゃダメ!!危ないことも禁止!!!危ないと思ったらすぐにアイツらに助けてもらうのよ!!」
紅姫「无名さん…!!」
スッ
紅姫「皆…ありがとうございます」
ジーーーー
叶栞「開けたよ」
紅玉「姉さん!」
紅姫「!」
紅玉「…気をつけて」
ギュッ
紅姫「えぇ…ありがとう紅玉」
ダッダッダッ
ーーーーーー
――建物カルデアから少し離れた森奥
ズォオオオオオオオオオオ
紅姫「…嫌な気」
ググッ
紅姫「待ってて…皆…!!」
ダダッ
ーーーーーー
――平野の荒地
ズズズ
四神「――っくく」
ズズズズズズ
四神「もっとだ…もっと光を…闇を…!!」
ゴォォォォォォォ
四神「新たな…力を――!!!」
終戦編 選択と決断 ~完~
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