PREDATOR

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#73 準備段階

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『準備段階』
――天界
ポイズン「それぞれ別れたけど…俺達はここでいいのか?」
カウ「うん合ってるはずだよ」
ブラッド「とは言っても…誰もいなくないか…?」
ホワイト「確かに…」
ザッザッザッ
ガブリエル「待たせたのだー!」
キノコ「あ、ガブリエルさん!」
ポイズン「ん?ちょっと待てキノコ!」
キノコ「んー?」
ポイズン「ケイパン……どこいった…?」
キノコ「あれっ!?」
ブラッド「ま、まさか迷ったのか…」
カウ「ガブリエルさんごめん…一旦特訓は」
ガブリエル「さ!特訓するのだ!」
ホワイト「いやあのね!?」
ガブリエル「ケイパンの事なら心配要らないのだ」
カウ「どこに行ったか知ってるんですか?」
ガブリエル「個別特訓なのだ!」
キノコ「ケイパンまで…?」
ポイズン「何がどうなってんだ…」
ガブリエル「もー!そんなことより特訓始めるのだ!!」
ホワイト「そ、そうね!特訓をしなきゃ!」
キノコ「はい!先生!」
ガブリエル「どうぞなのだ」
キノコ「ここではどんなことをするんですか?」
ガブリエル「うーん…皆は覚醒についてどこまで知ってるのだ?」
カウ「正直何も…聞いたことすら無かったよ」
ホワイト「私も何も情報がないわ」
ブラッド「能力が根本から変わる…とは言ってたよな?」
キノコ「ポイズンが裏切って勝手にしたことくらいなら」
ポイズン「故意じゃねぇ!」
ガブリエル「確かに覚醒は根本から変わってるのだ…覚醒は能力の進化で僅か1分間によるゾーン状態の超強化」
ドンッ
ガシッ
ガブリエル「つまり!!!」
ブラッド「うぉっ」
ガブリエル「主役は能力なのだ!」
カウ「主役は…能力…」
ガブリエル「覚醒の段階に入るためにはガブ達四大天使が付きっきりで相手する必要があるのだ!試練は4つ!」
ポイズン「…!!」
ガブリエル「ガブの試練は能力。ミカエルの試練は身体。ラファエルの試練は集中。そしてウリエルの試練が突破」
スッ
ガブリエル「ポイズン!ガブに技をなんでもいいから使うのだ」
ポイズン「!」
ホワイト「毒を…?」
ポイズン「どちらにせよ強すぎることは知ってる…遠慮はしねぇ!」
ドロォ
ポイズン『ベノムソード』!!!
ガブリエル「…あんぐ」
ガブッ
カウ「いっ――!?」
ジュルルルルルルルル
ポイズン「おいおいおいおい…嘘だろ…!!」
キノコ「ど、毒を…あれ毒だよ…!?」
ガブリエル「~~~!!」
ゴックン
ガブリエル「…っぷは!ぜーーーんぜん不味いのだ!」
ブラッド「飲み……込んだ…!!」
ガブリエル「さっき言ったのだ?ガブの試練は能力って」
ザッザッザッ
ガブリエル「ここの突破方法はガブが満足する能力を作ること!!さぁお前たち全力で来るのだ!!!」
バサッ
ガブリエル「最高神の信託…神の口!簡単には突破させないのだ?」
ニカッ
ポイズン「上等だ…行くぞ皆!!!」
全員「おぉ!!!」
ーーーーーー
クロノス「さて…それじゃあ始めようか!」
不仁「お願いします!」
瑠姫亜「まずは能力自体を完璧に使えるようにならないとですね」
吃葉「実際にまだ俺達が使い切れてない部分ってどこなんだ?」
イフリート「瑠姫亜は簡単に出せる熱量の問題ね」
瑠姫亜「なるほど…」
ジェミニ「叶栞ちゃんは再現率がまだ完全じゃないかな」
叶栞「再現率?」
ジェミニ「そう!能力の再現率!例えばイフさんの能力真似てみて?」
叶栞「うん」
スッ
叶栞『コピライト』
メラッ
イフリート「そのまま技を出してもらえる?」
叶栞「…」
ダンッ
叶栞『火拳ひけん』ッ!!!
ッジュゴォォォォォォォォォォォォォォン
吃葉「すっげぇ威力…これでも駄目なのか?」
ジェミニ「うーん惜しいところまでは来てるんだけど」
クロノス「瑠姫亜は何か思うことない?」
瑠姫亜「いえ…今の私と同じくらいの威力を―」
不仁「そうか!!」
吃葉「ん?」
不仁「今の俺達自体がまだ全然能力を使えてないから叶栞も俺達と同等までしかコピーが出来ないんだ!」
叶栞「あぁなるほど」
ジェミニ「正解!」
吃葉「本家を見たことがない…ってことか」
イフリート「1度見てもらう?」
クロノス「そうだね…シヴァいける?」
シヴァ「はい」
ザッザッザッ
吃葉「お」
シヴァ「離れてて下さいね」
スッ
シヴァ『衝撃インパクト
ググッ
グググググッ
瑠姫亜「!?」
ベコォォォォォォォォォォォンッ
ドサッ
不仁「く、空気が揺れた…」
吃葉「脳が揺れるぞ…!!」
叶栞(これが…神本来の力…)
シヴァ「大丈夫ですか?」
スッ
吃葉「あ、あぁ」
クロノス「僕達は個別で特訓するよりもまとまってた方が都合がいい」
イフリート「そうね。それぞれが自分の不出来をカバーしつつ周りの相手をしましょう」
不仁「お願いします!!」
ーーーーーー
満桜「无名ちゃんはまだ能力は決まってないんですか?」
无名「んー…そうねぇ」
ザッザッザッ
无名「逆にアンタ凄いわよ」
満桜「え?」
无名「口では言うけどトラウマってそう簡単に割り切れるものでもないから…尊敬するわ」
満桜「无名ちゃん…」
テレッ
无名「あら?照れてんの?」
満桜「ち、ちがっ…違う…くないです……」
カァァァァァァ
无名「ねぇ満桜」
満桜「はい?」
无名「アイツもここに来てるのかしら」
満桜「!」
无名「ロマンな話なんて欠片も似合わないけど…死んだやつが天使になるならもしかすればアイツも…天界にさ」
満桜「…そうですね」
ギュッ
満桜「きっと…ずっと見守ってくれてますよ」
无名「…」
ポロッ
无名「馬鹿ね私…居なくなってから後悔なんてほんとに馬鹿だわ」
満桜「无名ちゃん…」
スッ
无名「ねぇ…もう少しだけここ居ていいかしら」
満桜「…」
无名「日がよく当たるの」
トサッ
満桜「気が済むまでいましょう?ずっと傍に居ますから」
无名「……ほんとありがとね」
ーーーーーー
ラムネ「能力が無いんだっけ?」
藍菜「はい」
ラルク「じゃあ肉弾戦で俺らの相手をするってのか?」
ワスプ「はっ!笑わせんじゃねぇよ!」
ミカエル「…失礼だろ」
ギロッ
ラファエル「…笑える?」
ゴゴゴゴゴ
ラルク「…」
ワスプ「…」
シュン
藍菜「あ、いえ…事実だからいいんです」
スッ
藍菜「事実だからこそ…強くならないと行けないんです」
ラムネ「でもさ」
ザッザッザッ
ラムネ「私達…すっごい強いよ?それでもいいの?」
藍菜「承知の上ですから」
ミカエル「もちろん最初のうちは手を抜いてあげるんだぞ」
ラムネ「はーい!」
ラファエル「ではまた何かありましたらお呼びください」
藍菜「ありがとうございます」
ペコッ
ラムネ「それじゃあ最初に技考えよー!かっこいいやつ!!!」
ラルク「バカか」
ゴツンッ
ラムネ「いてっ」
ラルク「それよか先に戦闘の基礎だろうが」
藍菜「!」
ラルク「戦闘スタイルは決まってんのか」
藍菜「…いえ」
ラルク「なら選べ。蹴りと」
ワスプ「殴りと。どっちがいい?」
ラムネ「えー!私は!!!」
ワスプ「黙ってろ!」
ラルク「ぼさっとしてねぇで早く選べよ」
藍菜「……私は」
ーーーーーー
ケイパン「ここどこなんだ!?」
ザッザッザッ
ケイパン「うわ高い…えーと確か俺は皆と一緒に行動してたんだけど…急に目の前が明るくなって眩しすぎて目を瞑って…気づいたらここ」
パチクリ
ケイパン「ここどこだよ!?」
ザッザッザッ
ウリエル「私の試練の場所だよ」
ケイパン「あっえーと…ウリ…エルさん!」
ウリエル「正解!」
ケイパン「あ!ここで特訓するの?」
ウリエル「そうだよ」
ケイパン「他のみんなはどこ行ったんだ…?」
ウリエル「君だけね」
ケイパン「え?」
ウリエル「君だけここで私と個人特訓」
ケイパン「え…なんで!?」
ウリエル「あっはは!その明るい性格私凄い好きだな~」
ケイパン「り、理解が追いつかない…」
ウリエル「まぁこれは単なる提案なんだけどさ…嫌だったら拒否しても大丈夫だよ」
カチャカチャ
ウリエル「君さ…咲良が憎いだろう?」
ケイパン「!!」
ウリエル「あぁごめん!いきなり確信つく気は無かったんだけど…まぁオーディン様の話を聞いてる時も様子で分かっちゃってさ」
ケイパン「…」
ウリエル「仕方ないよね…大切な仲間を消されたんだから」
ケイパン「ウリエルさんの言う通り…俺は皆の仇を討ちたい」
ウリエル「…うん」
ケイパン「俺に力があるなら…鬼組の仇を…!!」
ググッ
ポンッ
ウリエル「ほらほら…力込めすぎだぞ」
ケイパン「!」
ウリエル「憎しみや憎悪は人を簡単に強くするけど曲がった方向だよ。それに君は笑ってたり明るい方が強さを自分のものに出来るさ!」
ケイパン「ウリエルさん…」
ウリエル「どう?君さえ良ければ私に時間をくれないか?四大天使長の弟子になる提案を飲んでくれるなら」
スッ
ウリエル「私のこの手を取って欲しい」
ケイパン「……」
ケイパン(陽夏…玉津遊…翡翠…霞…鬼姫)
ザッザッザッ
ガシッ
ウリエル「!」
ケイパン「あぁ…俺でも咲良と戦えるくらい強くなれるなら!!」
ウリエル「いい表情だね」
ニコッ
ウリエル「さぁ始めよう!しっかりとついてくるんだよ!」
ケイパン「あぁ!師匠!!!」

準備段階 ~完~
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