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45.昏睡
しおりを挟むレドが計画をオーキッドさんたちに話してから数日後の夜中。
「ん”ふぅ…じゅるっ、れるっ、ッンん~、ンんぅっ!」
「じゅるるッ、ずちゅぅっ…ああ、ソニア、凄い…どんどん蜜が溢れてきます…」
ベッドの上で四つん這いになり、口ではレドのモノをしゃぶり、秘所はルーカスの長い舌で弄られながら愛液を吸われている。これだけでも腰が抜けそうなのにうさ耳としっぽも優しく愛撫され、もう目がチカチカする。
「ほら、口が留守になってる。ちゃんとしゃぶれ」
レドがわたしの頭を抑え、肉棒で喉奥を小突く。くぐもった声で喘ぎ、えづきそうになりながらも快感に震える。
「んぐぅん!ん”ん”ッ!んぅぅ…」
「――ッ!ソニア…くぅ、出すぞ…ッぁぁあ!」
震えながらも恍惚に染まるわたしを見て、口の中のモノがさらに膨らんでそのまま欲を吐き出した。喉に勢いよく放たれた熱い精を必死に飲み込んでいると…蜜壺の舌がポイントを抉り、陰核をきゅっ、と摘まれて昇りつめる。
「んぶぅぅッ!お”ぅン!ふぐっ―――ん”あぁぁぁ!!」
ガクガク腰を振りながら嬌声を上げ、ベッドへへたり込む。口にルーカスとレドの2連発は結構キツイ。
ルーカスがわたしを仰向けにし、レドが顔を拭ってくれた。
「…水のみたい…」
わたしがそう訴えた時、私室の玄関の扉が叩かれた。
2人が顔を見合わせる。
こんな真夜中に、しかも私室の玄関から訪ねて来るなんてよっほどの事だ。レドが瞬時にボスの顔に切り替わる。
「俺が出る。ルーカス、ソニアの着替えを済ませておけ」
素早く服を着るとルーカスに声を掛けて玄関へ行った。
「分かりました」
「誰だ」
扉を開けずに問う。
「アスターです!保安局の…」
その声から切羽詰まったものを感じたレドモンドは扉を開けた。
保安局副長のアスターは息を乱しながらこう言った。
「助けてください…支局長が、昏睡状態、なんです」
◇
その僅か30分後、わたしたち3人はオーキッドさんの自宅に居た。
「ソニア、状態を視ながら回復だ。出来るな?」
レドの言葉に頷いて魔眼を開いて集中する。オーキッドさんを視ながら手をかざしてヒールをかける。状態を視るのは初挑戦なのだがなんとなくやり方は分かった。わたしたちのやり取りを聞いてアスターさんが目を見張っている。
ベッドに寝かされたオーキッドさんに目立った外傷はないが、顔色がとても悪い。土気色だ。
自分のステータスのようにズラッと頭に浮かぶかと思っていたが違った。情報として頭に流れてくる。
「…徐々に生命力を奪う…呪いの黒魔法。後黒魔法とは違う魔力の残滓が視える」
「呪い…残滓はどこだ」
「頭」
レドがオーキッドさんの頭の方へ近づき、じっと探る。やがて息を吐きながら顔を上げた。ルーカスが聞く。
「感じますか?」
「ああ、俺の感覚を総動員して辛うじて分かる程度だが、確かにある。ソニア、他に何か気がついたことは?」
わたしは少し考えてから言った。
「頭の魔力、視ようとして集中するとボヤける感じがする。何かに邪魔されてるみたいに」
「邪魔…急に湯気で曇る感じ、ですか?」
「うん、似てる」
「なるほど、証拠隠滅ですか」
レドが感覚を総動員してやっと分かったのだ。ソニアのような強い魔眼でも持っていない限り何も分からなかっただろう。それに呪いにも何種類かあり、その判別は難しい。
「昏睡の直接の原因は呪いだな」
「うん。今は回復し続けてるから取り敢えず大丈夫だけど、呪いをどうにかしないと…いつまでもつか…」
「「「「……」」」」
皆黙ってしまう。呪いは毒や麻痺のような状態異常と違い、薬師の薬や緑魔法、白魔法を使っても治るとは限らない。治らない確率の方が圧倒的に高いのだ。
・・・呪いを解く・・・白魔法で何とかならないかな?除霊・・は違う、ア○リタはイメージしにくい・・・あ、浄化!これだ!よし、やってみよう!
「あの、一度わたしにやらせて?」
そう頼むと視線が集まる。口を開いたのはレド。
「何か考えがあるのか?」
「うん。治るかどうかわたしにも分からないけど、やってみなきゃ」
「…そうですね。このまま黙って見ている訳にはいきませんね。…レド?」
「ああ、そうだな。頼む。アスターもいいな?」
「は、はい!」
皆の同意を得て、わたしは改めてオーキッドさんに集中する。両手のひらを上にして胸の前に差し出し、そこに聖なる光をイメージした大きな光の珠を創造する。
「…浄化」
詠唱と共に光をオーキッドさんへと送り出した。
眩く輝く光の珠はオーキッドの身体をふわっ、と包み込んで更に光を放つ。それは暖かく、柔らかで・・・周りにいる者たちの心まで浄化するかのようだった。部屋全体を照らした光は、ゆっくりととけていった。
わたしはオーキッドさんを視る。
・・・やった・・・治った・・・!顔色も良くなってきている。
「呪い治ったよ!」
笑顔で振り返るが皆はまだ固まっていた。特にアスターさんは驚きを隠せず、完全に惚けている。
「…全く…お前は大したもんだよ。この俺を何度驚かしたら気が済むんだ?」
「…なんというか…もう…流石、としか言いようがありませんよ」
レドとルーカスは半ば呆れたような表情をしている。そこでやっと我に返ったアスターさんが声を上げた。
「な、治ったんですか!?呪いが!?」
信じられないような顔でレド達を見る。
「ああ。…ほら、オーキッドの顔色を見れば分かるだろう?」
彼はオーキッドさんの近くへ駆け寄って顔色や鼓動を確かめ、ヘナヘナとその場に座り込んだ。
「良かった……あの、ありがとうございました」
独り言のように呟いてから立ち上がり、わたしたちに頭を下げた。
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