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131.ドラゴンダンジョン
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入念な準備をした翌日、夜明けと共にダンジョンに向けて発った。スノウ、サニー、サックスにも今回の事情は話してある。移動に関しては2頭に頼りきりになってしまうが、ケアはきちんとするつもりだ。スノウには人の気配を感じたらすぐ知らせるよう頼んであった。
目的地には2日目の夕方、日が暮れる寸前に到着。
ダンジョンは小高い砂山の下にあり、ぽっかりと開いた入口に階段は無い。砂漠そのままの砂地で出来た急な下り坂が続いていて奥は暗くて見えない。まるで底の無い落とし穴のようで少し怖かった。傍にポツンとあった小屋には管理人の中年男性が2人居て、私たちの来訪をとても喜んだ。彼らの顔にもかなりの疲労が見て取れたためコテージへ招いて一緒に食事をする事になった。
コテージや温かいご飯に感激する管理人さんたちから例の冒険者の事を聞く。
冒険者たちが入ってからもう10日が経過しているという。中で何かあっても外からは分からないが、今まで逃げて戻って来た者は大抵2、3日で出てきた。それを踏まえて考えるとどうしても嫌な予感がする。
「…バリリアで育って冒険者になった若い奴らは、大概が王都やゴレに行っちまう。ここに残るのはせいぜい中級ランクまでで、ギルマスが引き留めても聞かない奴が多い。でもあいつらは…故郷は自分らがずっと守るんだ、って言って残って、その言葉通りに街を脅かす魔物どもを倒してきた。…ワシらからも頼む、どうかここを攻略して…あいつらを…」
管理人さんたちはそう言って深く頭を下げた。
今の話でハッキリと分かった。例の冒険者たちは、バリリアに無くてはならない存在なのだと。
■
翌日は夜明けとともに行動を開始した。管理人さんたちに見送られながら足場の悪い急斜面を慎重に降る。ランプを灯しても自分たちの周囲しか見えずどこまで続いているのか分からなかったが、暫く進むと下の方が明るくなってきた。やっと平らな地面に着いてホッとしたけど、そこはまだ通路のようで奥の方に扉があった。
扉の前まで行き、一度みんなで顔を見合わせてしっかり頷き合う。
「…行くぜ」
レオンはそう言って重たそうな扉を開けた。
「…すげえな。岩山を切り取って持ってきたみてえだ」
「ホントだね…周りが岩だったり草木だったりしたことはあったけど…こんなのオレも初めてだよ」
(ほわぁ~、すなのなかにやまがあるの!)
「…」
夫たちの言う通り、たった一枚の扉の反対側には如何にもワイバーンが好みそうな岩山があった。正しくは、岩山をだるま落としみたいにスコーンと抜いた一段がここにある、といった感じ。今までのダンジョンにだって多少の起伏はあったけどここまでの高低差は無かった。見るからに進むのが大変そうだ。
「よし。ここからは一瞬たりとも気を抜くな、ここは今までのダンジョンとは訳が違う。皆手加減しねえで思いっきりやれ。但し、サニーとサックスは基本的に自己防衛だ。出来そうならやらせてやる」
「OK」
「うん」
(はいなの!)
レオンの指示に皆が了解の意を示す。
私たちはドラゴンダンジョン攻略への一歩を踏み出した。
■
(まるやきなの!)
いつも通りの可愛い鳴き声で物騒なセリフを叫んだスノウが、またワイバーンを丸焦げにする。
現在地下2階、周囲は変わらず岩山だ。
地下1階はワイバーンとミニマムドラゴンが出たが、ミニマムはワイバーン以外で唯一Aランクに属するドラゴンで名の通り小さい。特に手こずる事はなく倒せた。だが挑戦者が少ないだけあって数は多く、下への最短ルートを行かなければ結構な体力と魔力を消費しそうだ。あまり時間が掛かるようなら魔除け香を焚きながら進む事も視野に入れなければならないが、ある程度数も減す事も重要なのでそのバランスが難しい。
「来たぜ、アースドラゴンだ!」
レオンが叫ぶ。
アースドラゴン、地竜。翼を持たず、遭遇率がとても低いドラゴンの中では割合痕跡が見つかりやすい。Sといえばキマイラなどもそうだが、同じランクでもやはりドラゴンは他と一線を画す強さだ。全身は岩のような硬い鱗で覆われ、並の剣ではキズひとつ付けられない。
「奴は物理耐性がバカ高いが魔法耐性は低い、一気に魔法で攻撃だ!」
「OK!」
「うん!」
(はいなの!)
レオンの声に答え、一斉に魔法を放って先手を取る。
「【ウォータースピア!】」
「【フレイムキャノン!】」
(まるやきなの!)
高魔力である3人の攻撃が次々堅い体に命中する。かなりのダメージを受けた筈だがさすがドラゴン、四足歩行の前足を折りそうになりながらもフロア中に響き渡るような咆哮を上げた。次の瞬間、その巨体からブワッと魔力が立ち昇る。
「ッ!来るぞ!」
ドラゴンから放たれたのはS級の土魔法。地震のように揺れたと思ったら幾筋もの亀裂が地面に走り、巨大岩が次々と降り注ぐ。
私はとにかく魔法の範囲外へと走った。途中でエヴァと合流し、共に避難するとスノウも飛んで来る。亀裂の無い辺りまで走りレオンを探して首を巡らせると、猛スピードでアースドラゴンに向かって行くのが見えた。
「!!」
「キラ、レオンなら大丈夫だよ。オレたちも攻撃出来る位置まで戻ろう」
「うん」
驚いて目を見開く私にエヴァが落ち着いた声で言う。移動しながらレオンを見ると、もうアースドラゴンの目の前まで迫っていた。
地竜は鋭い爪で引き裂こうと前足で薙ぎ払うが彼には当たらず体勢を崩す。
と
レオンが突っ伏すようになったドラゴンの顔に飛び乗りながらその眼に剣を突き刺した。
「フッ!!」
ギャオォン!!
彼が使ったのは毒剣。私が調合した猛毒が仕込まれた剣だ。いくら全身を堅い鱗に覆われていようと眼球には剣が刺さる。ドラゴンの眼は瞬く間に毒々しい黒紫色に染まり、それは顔から首、体へと伝染する。
ギャオオォ…!
悲痛な叫びを上げながらのたうちまわり、周囲の岩を破壊しながら次第に弱っていき…然程待つ事なく巨体が消え失せた。
みんながレオンの元へ集まり、無事を確認しあってホッとする。
「さすがドラゴン、体力も防御力も普通の魔物とは桁違いだね」
「ああ。だが全員で掛かれば倒せねえ相手じゃねえ」
「そうだね。油断は禁物だけどヤレると確認できて良かったよ」
「そうだな。…皆、大丈夫だな?」
レオンが1人1人の顔を見回して尋ねると全員しっかり頷く。
「よし、ここからも気ィ引き締めて行こうぜ」
私たちは階下を目指して先に進んだ。
目的地には2日目の夕方、日が暮れる寸前に到着。
ダンジョンは小高い砂山の下にあり、ぽっかりと開いた入口に階段は無い。砂漠そのままの砂地で出来た急な下り坂が続いていて奥は暗くて見えない。まるで底の無い落とし穴のようで少し怖かった。傍にポツンとあった小屋には管理人の中年男性が2人居て、私たちの来訪をとても喜んだ。彼らの顔にもかなりの疲労が見て取れたためコテージへ招いて一緒に食事をする事になった。
コテージや温かいご飯に感激する管理人さんたちから例の冒険者の事を聞く。
冒険者たちが入ってからもう10日が経過しているという。中で何かあっても外からは分からないが、今まで逃げて戻って来た者は大抵2、3日で出てきた。それを踏まえて考えるとどうしても嫌な予感がする。
「…バリリアで育って冒険者になった若い奴らは、大概が王都やゴレに行っちまう。ここに残るのはせいぜい中級ランクまでで、ギルマスが引き留めても聞かない奴が多い。でもあいつらは…故郷は自分らがずっと守るんだ、って言って残って、その言葉通りに街を脅かす魔物どもを倒してきた。…ワシらからも頼む、どうかここを攻略して…あいつらを…」
管理人さんたちはそう言って深く頭を下げた。
今の話でハッキリと分かった。例の冒険者たちは、バリリアに無くてはならない存在なのだと。
■
翌日は夜明けとともに行動を開始した。管理人さんたちに見送られながら足場の悪い急斜面を慎重に降る。ランプを灯しても自分たちの周囲しか見えずどこまで続いているのか分からなかったが、暫く進むと下の方が明るくなってきた。やっと平らな地面に着いてホッとしたけど、そこはまだ通路のようで奥の方に扉があった。
扉の前まで行き、一度みんなで顔を見合わせてしっかり頷き合う。
「…行くぜ」
レオンはそう言って重たそうな扉を開けた。
「…すげえな。岩山を切り取って持ってきたみてえだ」
「ホントだね…周りが岩だったり草木だったりしたことはあったけど…こんなのオレも初めてだよ」
(ほわぁ~、すなのなかにやまがあるの!)
「…」
夫たちの言う通り、たった一枚の扉の反対側には如何にもワイバーンが好みそうな岩山があった。正しくは、岩山をだるま落としみたいにスコーンと抜いた一段がここにある、といった感じ。今までのダンジョンにだって多少の起伏はあったけどここまでの高低差は無かった。見るからに進むのが大変そうだ。
「よし。ここからは一瞬たりとも気を抜くな、ここは今までのダンジョンとは訳が違う。皆手加減しねえで思いっきりやれ。但し、サニーとサックスは基本的に自己防衛だ。出来そうならやらせてやる」
「OK」
「うん」
(はいなの!)
レオンの指示に皆が了解の意を示す。
私たちはドラゴンダンジョン攻略への一歩を踏み出した。
■
(まるやきなの!)
いつも通りの可愛い鳴き声で物騒なセリフを叫んだスノウが、またワイバーンを丸焦げにする。
現在地下2階、周囲は変わらず岩山だ。
地下1階はワイバーンとミニマムドラゴンが出たが、ミニマムはワイバーン以外で唯一Aランクに属するドラゴンで名の通り小さい。特に手こずる事はなく倒せた。だが挑戦者が少ないだけあって数は多く、下への最短ルートを行かなければ結構な体力と魔力を消費しそうだ。あまり時間が掛かるようなら魔除け香を焚きながら進む事も視野に入れなければならないが、ある程度数も減す事も重要なのでそのバランスが難しい。
「来たぜ、アースドラゴンだ!」
レオンが叫ぶ。
アースドラゴン、地竜。翼を持たず、遭遇率がとても低いドラゴンの中では割合痕跡が見つかりやすい。Sといえばキマイラなどもそうだが、同じランクでもやはりドラゴンは他と一線を画す強さだ。全身は岩のような硬い鱗で覆われ、並の剣ではキズひとつ付けられない。
「奴は物理耐性がバカ高いが魔法耐性は低い、一気に魔法で攻撃だ!」
「OK!」
「うん!」
(はいなの!)
レオンの声に答え、一斉に魔法を放って先手を取る。
「【ウォータースピア!】」
「【フレイムキャノン!】」
(まるやきなの!)
高魔力である3人の攻撃が次々堅い体に命中する。かなりのダメージを受けた筈だがさすがドラゴン、四足歩行の前足を折りそうになりながらもフロア中に響き渡るような咆哮を上げた。次の瞬間、その巨体からブワッと魔力が立ち昇る。
「ッ!来るぞ!」
ドラゴンから放たれたのはS級の土魔法。地震のように揺れたと思ったら幾筋もの亀裂が地面に走り、巨大岩が次々と降り注ぐ。
私はとにかく魔法の範囲外へと走った。途中でエヴァと合流し、共に避難するとスノウも飛んで来る。亀裂の無い辺りまで走りレオンを探して首を巡らせると、猛スピードでアースドラゴンに向かって行くのが見えた。
「!!」
「キラ、レオンなら大丈夫だよ。オレたちも攻撃出来る位置まで戻ろう」
「うん」
驚いて目を見開く私にエヴァが落ち着いた声で言う。移動しながらレオンを見ると、もうアースドラゴンの目の前まで迫っていた。
地竜は鋭い爪で引き裂こうと前足で薙ぎ払うが彼には当たらず体勢を崩す。
と
レオンが突っ伏すようになったドラゴンの顔に飛び乗りながらその眼に剣を突き刺した。
「フッ!!」
ギャオォン!!
彼が使ったのは毒剣。私が調合した猛毒が仕込まれた剣だ。いくら全身を堅い鱗に覆われていようと眼球には剣が刺さる。ドラゴンの眼は瞬く間に毒々しい黒紫色に染まり、それは顔から首、体へと伝染する。
ギャオオォ…!
悲痛な叫びを上げながらのたうちまわり、周囲の岩を破壊しながら次第に弱っていき…然程待つ事なく巨体が消え失せた。
みんながレオンの元へ集まり、無事を確認しあってホッとする。
「さすがドラゴン、体力も防御力も普通の魔物とは桁違いだね」
「ああ。だが全員で掛かれば倒せねえ相手じゃねえ」
「そうだね。油断は禁物だけどヤレると確認できて良かったよ」
「そうだな。…皆、大丈夫だな?」
レオンが1人1人の顔を見回して尋ねると全員しっかり頷く。
「よし、ここからも気ィ引き締めて行こうぜ」
私たちは階下を目指して先に進んだ。
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