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縄張り争い(上)
第十一話
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各地で天明道と天狗が激戦を繰り広げている中、真尋と利音、そして緋葉は家から遠く離れた市街地へやって来たが、この近くの山の方からも衝突する音が聞こえる。
「利音さん………」
「………いっそ離島とかにまで避難する?」
「離島に行って野宿ですか?」
離島にネカフェや漫喫など無いだろうからお金を浮かせるために真尋が野宿を提案するとすぐさま却下と拒否された。
ならばどうするかと聞けば利音は暫く沈黙すると帰ろうかななんて言い出す。
「もう、ふらふらし過ぎ………
てか今どんな感じなんでしょうね」
戦況が気になる真尋はちょっと様子を見てきますとひとっ飛びしてくると言うが、利音は止めた方がいいと引き留める。
「下手に行って巻き込まれたらどうすんの?」
「でもどうなってるのか気になるじゃないですか」
そう言うと緋葉も真尋に同調した。
「私も少し気になる。
ならば私が様子を見てこよう」
「だったら俺も行く」
緋葉が様子を見てくると言うと真尋も着いて行きたがったので、じゃあ自分も行くと利音も渋々着いていく事にする。
高いビルの屋上に登ってきた一行は戦闘の場所の方角を確認する。
しかし遠くからではどうなってるのかはあまり分からない。
もう少し近付いてみようと真尋と緋葉が移動するのを、嫌々利音は着いていく。
すると近付いてみて気付いた。
遠くから感じる妖気によく知るものが混じっている事に………
「秋…人……さん……?」
精神を研ぎ澄ませて感じるのは秋人の妖気である。
彼の気配に途端に真尋の身体が硬直し、その後に手が震えた。
彼が天明道の一員である限り、この戦いに駆り出される可能性があることは分かりきった筈だった。
しかし、いざこの状況に遭遇してみると、激しく動揺してしまう。
すると一人の天狗が飛び出した所を巨大な白い蛇が大口を開いて襲いかかっている。
しかし天狗は大蛇の攻撃を全て避け、逆に大蛇の胴体を先端の尖った錫杖で切り付け、大蛇は悲鳴を上げた。
「真尋、ここから退くぞ。
巻き込まれる」
利音はここから逃げるぞと言うも真尋の耳には全く届いていないようで、周囲を見渡して秋人を探している。
「利音さん………」
「………いっそ離島とかにまで避難する?」
「離島に行って野宿ですか?」
離島にネカフェや漫喫など無いだろうからお金を浮かせるために真尋が野宿を提案するとすぐさま却下と拒否された。
ならばどうするかと聞けば利音は暫く沈黙すると帰ろうかななんて言い出す。
「もう、ふらふらし過ぎ………
てか今どんな感じなんでしょうね」
戦況が気になる真尋はちょっと様子を見てきますとひとっ飛びしてくると言うが、利音は止めた方がいいと引き留める。
「下手に行って巻き込まれたらどうすんの?」
「でもどうなってるのか気になるじゃないですか」
そう言うと緋葉も真尋に同調した。
「私も少し気になる。
ならば私が様子を見てこよう」
「だったら俺も行く」
緋葉が様子を見てくると言うと真尋も着いて行きたがったので、じゃあ自分も行くと利音も渋々着いていく事にする。
高いビルの屋上に登ってきた一行は戦闘の場所の方角を確認する。
しかし遠くからではどうなってるのかはあまり分からない。
もう少し近付いてみようと真尋と緋葉が移動するのを、嫌々利音は着いていく。
すると近付いてみて気付いた。
遠くから感じる妖気によく知るものが混じっている事に………
「秋…人……さん……?」
精神を研ぎ澄ませて感じるのは秋人の妖気である。
彼の気配に途端に真尋の身体が硬直し、その後に手が震えた。
彼が天明道の一員である限り、この戦いに駆り出される可能性があることは分かりきった筈だった。
しかし、いざこの状況に遭遇してみると、激しく動揺してしまう。
すると一人の天狗が飛び出した所を巨大な白い蛇が大口を開いて襲いかかっている。
しかし天狗は大蛇の攻撃を全て避け、逆に大蛇の胴体を先端の尖った錫杖で切り付け、大蛇は悲鳴を上げた。
「真尋、ここから退くぞ。
巻き込まれる」
利音はここから逃げるぞと言うも真尋の耳には全く届いていないようで、周囲を見渡して秋人を探している。
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