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天明道パーティー
第三話
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栗郷家当主と息子が会場へ入ってくると周りは注目する。
そして更に会場に現れた若い着物の女性、そして威厳に満ち溢れる中年男性に周囲はざわつく。
「鹿北女史は相変わらず美しい」
そんな声が何処からか聞こえてくる。
着物の女性、鹿北真奈は若き鹿北家当主である。
長い黒髪を後ろに纏めた姿は凛としていて美しい。
「こんばんは栗郷さん。
ご機嫌如何?」
「ええ、相変わらず忙しく……
そちらは如何か?」
「わたくしも相変わらず……
最近は妖が起こす事件が多くなったように思えますわね。
前よりも忙しくなった気が致します」
その言葉に確かにと二人は思う。
以前よりも妖が人に危害を加える事件が多発している気はする。
それは妖が形を変えて人に関わるようになってきたから。
今はデジタル社会。
それにより、パソコンやスマホ等に潜む、所謂都市伝説のような妖が増えてきたのだ。
「ですがまぁ、それもそれで面白いものを見られるので良いのですがね」
そう言って鹿北はニッコリと笑う。
落ち着いた女性で少し得体の知れない彼女は栗郷蓮にとっては苦手な存在である。
なので早めに彼女とは離れた。
すると会場に天明道の会長である京道幸久が壇上へ上がる。
左目に傷がある50~60代くらいの強面の男性だ。
「諸君、今宵は遠路遥々ご苦労。
存分に楽しんでくれ」
会長のあっさりとした挨拶はいつもの事で早々と壇上から下りた。
このパーティーは立食パーティー。
栗郷は会場に用意された食事に早速手をつける。
すると隣に男性がやって来た。
その男性に栗郷は緊張感が高まる。
「栗郷蓮殿か……」
「宗像さん……」
そう彼は宗像家当主、宗像麟太郎。
利音の父である。
鋭い目付きに無愛想な彼は近付き難い雰囲気を醸し出している。
「先日、天明道の男に襲われたそうだな。
逆恨みと聞いたが……」
天明道の男に襲われた。
利音が呪詛を受けたあの事件の事だ。
この事件に利音については葛西が彼を狙っていた事は報告したが、彼が関わった事については言っていない。
利音の父がこの事は知らない筈だが、息子も関わっていることを知っているのではとドキッとした。
そして更に会場に現れた若い着物の女性、そして威厳に満ち溢れる中年男性に周囲はざわつく。
「鹿北女史は相変わらず美しい」
そんな声が何処からか聞こえてくる。
着物の女性、鹿北真奈は若き鹿北家当主である。
長い黒髪を後ろに纏めた姿は凛としていて美しい。
「こんばんは栗郷さん。
ご機嫌如何?」
「ええ、相変わらず忙しく……
そちらは如何か?」
「わたくしも相変わらず……
最近は妖が起こす事件が多くなったように思えますわね。
前よりも忙しくなった気が致します」
その言葉に確かにと二人は思う。
以前よりも妖が人に危害を加える事件が多発している気はする。
それは妖が形を変えて人に関わるようになってきたから。
今はデジタル社会。
それにより、パソコンやスマホ等に潜む、所謂都市伝説のような妖が増えてきたのだ。
「ですがまぁ、それもそれで面白いものを見られるので良いのですがね」
そう言って鹿北はニッコリと笑う。
落ち着いた女性で少し得体の知れない彼女は栗郷蓮にとっては苦手な存在である。
なので早めに彼女とは離れた。
すると会場に天明道の会長である京道幸久が壇上へ上がる。
左目に傷がある50~60代くらいの強面の男性だ。
「諸君、今宵は遠路遥々ご苦労。
存分に楽しんでくれ」
会長のあっさりとした挨拶はいつもの事で早々と壇上から下りた。
このパーティーは立食パーティー。
栗郷は会場に用意された食事に早速手をつける。
すると隣に男性がやって来た。
その男性に栗郷は緊張感が高まる。
「栗郷蓮殿か……」
「宗像さん……」
そう彼は宗像家当主、宗像麟太郎。
利音の父である。
鋭い目付きに無愛想な彼は近付き難い雰囲気を醸し出している。
「先日、天明道の男に襲われたそうだな。
逆恨みと聞いたが……」
天明道の男に襲われた。
利音が呪詛を受けたあの事件の事だ。
この事件に利音については葛西が彼を狙っていた事は報告したが、彼が関わった事については言っていない。
利音の父がこの事は知らない筈だが、息子も関わっていることを知っているのではとドキッとした。
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