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友達とは……
第八話
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中華料理を楽しんだ2人は店を後にした。
「いや~今日も笑った」
「笑わせてるつもりは無いんだけど……」
笑われるのは不本意であるが、渚が笑ってくれるならいいかと思う叶芽。
途中まで送るよと渚。
いつも彼は家の近くまで送ってくれる。
わざわざ電車を往復してまで送ってくれるのは嬉しくもあるが、やはり申し訳無い。
「だいぶ日も高くなったし大丈夫なのに……」
季節も夏に近付いて遅い時間まで明るくなってきたのにと言うと、彼は笑ってもっと喋りたいからと言う。
いつもそうだ。
面倒だと思うことも自分がしたいからと言うので何も言えなくなる。
本当にずるい。
「じゃあ行こうか」
そう叶芽の家の方へ歩き出した時だった。
「兄ちゃん?」
渚にとって聞き慣れた声。
普段なら別に声を掛けてくれて構わない。
しかしながら今は叶芽と一緒だ。
「なぁ、兄ちゃんだよな?」
再び声を掛けられる。
その様子に叶芽も兄ちゃんとは渚の事ではと気づき始めた。
もう逃れられないと振り向くと、予想通りそこには弟の唯人がそこにいた。
「唯人……」
なぜここにいるのかと問うと友達と遊んでいた帰りだと言う。
なんと間の悪い……
そして当然の事ながら唯人は叶芽の存在に気が付く。
「兄ちゃん、誰?」
勿論叶芽も気になるようで、弟さん?と聞いてくる。
「え~と、カナちゃん、これ中3の弟の唯人。
で、こちら高1の柊叶芽君」
「初めまして、柊叶芽です」
「弟の唯人ッス。
……てか後輩じゃないよね?
制服違うし」
やはり来たこの質問。
これが面倒だから弟に会いたくなかった。
同じ学校なら仲のいい後輩で済んだが、他校の生徒だとどこで出会ったのか、なんで仲良くなったのか、唯人なら根掘り葉掘り聞きたがるに違いないと彼の性格をよく知る渚は思う。
「いや~今日も笑った」
「笑わせてるつもりは無いんだけど……」
笑われるのは不本意であるが、渚が笑ってくれるならいいかと思う叶芽。
途中まで送るよと渚。
いつも彼は家の近くまで送ってくれる。
わざわざ電車を往復してまで送ってくれるのは嬉しくもあるが、やはり申し訳無い。
「だいぶ日も高くなったし大丈夫なのに……」
季節も夏に近付いて遅い時間まで明るくなってきたのにと言うと、彼は笑ってもっと喋りたいからと言う。
いつもそうだ。
面倒だと思うことも自分がしたいからと言うので何も言えなくなる。
本当にずるい。
「じゃあ行こうか」
そう叶芽の家の方へ歩き出した時だった。
「兄ちゃん?」
渚にとって聞き慣れた声。
普段なら別に声を掛けてくれて構わない。
しかしながら今は叶芽と一緒だ。
「なぁ、兄ちゃんだよな?」
再び声を掛けられる。
その様子に叶芽も兄ちゃんとは渚の事ではと気づき始めた。
もう逃れられないと振り向くと、予想通りそこには弟の唯人がそこにいた。
「唯人……」
なぜここにいるのかと問うと友達と遊んでいた帰りだと言う。
なんと間の悪い……
そして当然の事ながら唯人は叶芽の存在に気が付く。
「兄ちゃん、誰?」
勿論叶芽も気になるようで、弟さん?と聞いてくる。
「え~と、カナちゃん、これ中3の弟の唯人。
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……てか後輩じゃないよね?
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これが面倒だから弟に会いたくなかった。
同じ学校なら仲のいい後輩で済んだが、他校の生徒だとどこで出会ったのか、なんで仲良くなったのか、唯人なら根掘り葉掘り聞きたがるに違いないと彼の性格をよく知る渚は思う。
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