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邪魔な奴らをやっつけてこの住宅街を支配しようぜ大作戦

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 結局、葵さんの絶叫により柴門さん以外の全員が眠りから目を覚ます。

 しかし、昨夜の葵さんと柴門さんの一件を鮮明に覚えていたのは僕だけだったらしく、仕方が無いので可能な限り柴門さんが悪者にならないよう葵さんに説明した。

「な~んだ。そんなことがあったのねぇ...柴門君、早とちりしてごめんなさい!」

 葵さんは絶賛気絶中の柴門さんに頭を下げ、部屋の奥へと一目散に走り消えて行く。

 部屋の中には太陽の光が通らないため、今が朝なのか確かめようと壁を見ると、豪華で高そうな掛け時計が8時10分を指し示していた。

「よーしみんなーっ!それぞれ朝のルーティンを済ませたらテーブルに集まって朝食にしよう!」

 飛鳥井さんはみんなに向かってそう言うと、トイレのある方へ真っ先に駆けて行った。

 とまぁ、駆け込み者続出のトイレ渋滞問題や、二日酔いで頭痛を訴える人に葵さんがヒーリングをかけるなど、朝から騒がしい一日を迎えたわけだが、今は全員でテーブルを囲み静かに朝食を食べている。

 テーブルには食パンとマーガリンやジャムが置かれ、飲み物はホットコーヒーや紅茶、何かしらのジュースだったりでバラバラだった。
 流石に牛乳は期限が切れてしまっているのか誰一人として飲んでいない。

 厳かに朝食を食べるなか、朝から妙にテンションの高い飛鳥井さんが話し出す。

「みんな食べながら聴いてね。え~っと、周知の通り我らがチーム名も決まったわけだが、めでたく匡も加わり今日から本格的に始動して行こうと俺は考えている」

 ここまで、僕以外のみんなは手を休めずに黙々と朝食を食べていた。
 確かに飛鳥井さんは「食べながら聴いてね」とは言ったけれど、リーダーが話してるんだから普通は手を休めずとも話し手の顔くらい見るもんじゃないだろうか?

「んでだ。手始めにこの住宅街を俺達で支配しようと思う。名付けて!「邪魔な奴らをやっつけてこの住宅街を支配しようぜ大作戦」だ。質問のある方は挙手してどぞ!」

 長くてなんの捻りもないまんま作戦だな...
 葵さんが急に食べるのを止めて挙手する。

「はい!具体的にどういったことをわたし達はすればいいの?」

 いや、作戦名で説明があったでしょ...

「良い質問ですね~。みんなには作戦名の通り邪魔な奴らをやっつけてもらいま~す!」

 朝からなんだ?まだみんな酒が残ってるいるのでは?

「もっと具体的に言うとだねぇ。まずは化け物カラスの掃討なんだな。この住宅街で好き勝手に暴れてるあいつらを全部潰す...」

 最後の「全部潰す...」というところだけ凄みを効かせる飛鳥井さんだった。
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