129 / 168
第117話 ハイボール
しおりを挟む
人によって偏見や好みはあろうけれど、僕は男同士、しかも一対一での呑み会にはなんの抵抗も持っていない。
軽くそうは云ったものの、無論、無条件で誰が相手でも抵抗が無いわけでもない。
今回の場合、相手が刑事という特殊な職に就く人間であり、人生経験豊富かつ頭の切れる淀鴛さんだからこそ呑み会の延長戦に賛同したわけだ。
「よぉ、荒木咲君、待ってたよ。適当に座ってくれ。飲み物はウィスキーと焼酎があるがどちらを御所望かな?」
無精髭が似合う渋メンな淀鴛さんが、ウィスキーのボトルを右手に、焼酎の一升瓶を左手に掲げ選択肢を与えてくれた。
ここ最近の僕のお酒事情は、流行り云々とは関係なく、これといった切っ掛けは特に無いのだけれど、メッキリすっかり「ハイボール」が大のお気に入りなのである。
だがしかし、残念ながら淀鴛さんの周囲に氷の入った容器はあれど、炭酸の入ったボトルが見当たらない。
「ハイボール」を期待するのはちょっと無謀かな...
とくれば焼酎もアリと言えばアリなのだが...
「良ければハイボールでも吞むかい?」
僕が躊躇している間に淀鴛さんからの思わぬ提案。
「えっ!?炭酸とかあるんですか?」
「ハッハッハッ!あるよぉ、ほれ!」
おもむろに背後から炭酸のボトルを取り出した淀鴛さんは、何故だか若干得意気に見えたのだった。
軽くそうは云ったものの、無論、無条件で誰が相手でも抵抗が無いわけでもない。
今回の場合、相手が刑事という特殊な職に就く人間であり、人生経験豊富かつ頭の切れる淀鴛さんだからこそ呑み会の延長戦に賛同したわけだ。
「よぉ、荒木咲君、待ってたよ。適当に座ってくれ。飲み物はウィスキーと焼酎があるがどちらを御所望かな?」
無精髭が似合う渋メンな淀鴛さんが、ウィスキーのボトルを右手に、焼酎の一升瓶を左手に掲げ選択肢を与えてくれた。
ここ最近の僕のお酒事情は、流行り云々とは関係なく、これといった切っ掛けは特に無いのだけれど、メッキリすっかり「ハイボール」が大のお気に入りなのである。
だがしかし、残念ながら淀鴛さんの周囲に氷の入った容器はあれど、炭酸の入ったボトルが見当たらない。
「ハイボール」を期待するのはちょっと無謀かな...
とくれば焼酎もアリと言えばアリなのだが...
「良ければハイボールでも吞むかい?」
僕が躊躇している間に淀鴛さんからの思わぬ提案。
「えっ!?炭酸とかあるんですか?」
「ハッハッハッ!あるよぉ、ほれ!」
おもむろに背後から炭酸のボトルを取り出した淀鴛さんは、何故だか若干得意気に見えたのだった。
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる