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序章
19話目 ハッキング
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「おっ!いいねいいねぇ♪じゃあ早速シャワーを浴びて煤だらけの身体を洗い流してスッキリしますかぁ♪」
環奈の方はプロメテウスの提案にノリノリであったけれど、黒川の方は。
「プロメさん私も外の様子が正直気になりますが、危惧しているのは侵入者達が残っているかも知れない可能性についてです」
すっかり落ち着きをとりま戻した感のある黒川は、いつもの冷静な思考と判断力を取り戻していた。
「黒川様の賢明なご意見ありがとうございます。ですがご心配には及びません。先ほどアメリカの衛星を一台ハッキングさせていただき、侵入者全員の撤退を確認しております」
「「衛星をハッキングーーーーーーーーー!!??」」
プロメテウスの言葉に二人が同時に驚愕する。
「そんなこともできちゃうの?プロメちゃん」
「わたしにはそれくらい容易いことでございます。何なら今の世界人口を2~3時間ほどで半分に減らして差し上げることも可能でございます」
立て続けのとてつもない驚きに、二人は口を開けるも声すら出せずただ冷や汗を掻いていた。
「...そんなことは絶対にしなくても良いです。と言うかしないでください。しかし...侵入者が現れてからここまでプロメさんに衛星をハッキングする時間など無かったように思いますが?...」
「そうそう、わたしと宗ちゃんがシェルターに入ってからプロメはずっと一緒にいて色々説明してくれてたしぃ...」
二人が疑問に思うのも無理はない。
実際、プロメテウスが世界初の自我を持つAIであり、世界最高の処理能力を持っていたとしても、ずっと屋敷内のことやシェルターのことを管理している上に、二人への指示や説明をしてきたのだから。
「お二人が疑問に思うのも分かります。確かに人間の肉体を持つAIとなったわたしだけでは全てのことを同時に行うのは到底不可能でございます。ですが、わたしは肉体を持つプロメテウスと、常にメインサーバーに居座るAIプログラムとしてのプロメテウスが存在しているのです」
「へ、へぇ~、それはすごい。じゃ、じゃあ衛星をハッキングしたのはサーバー内にいるプロメがやったってことでOKなのかなぁ?」
「左様でございます。ちなみに肉体を持つこのプロメテウスの自我と、サーバー内のプロメテテウスの自我は同じものですが、人間で言うところの意識を分離して別行動を取ることが可能なのでございます」
二人の表情が今度は驚きというより「困惑」という言葉が相応しいものになった。
そして環奈がポン!と手を叩き思い出したように言う。
「なるほど、もう脳が追い付いていかないし驚き疲れたしぃ、取り敢えずわたしは気持ち良くシャワー浴びてきま~す♪」
環奈の方はプロメテウスの提案にノリノリであったけれど、黒川の方は。
「プロメさん私も外の様子が正直気になりますが、危惧しているのは侵入者達が残っているかも知れない可能性についてです」
すっかり落ち着きをとりま戻した感のある黒川は、いつもの冷静な思考と判断力を取り戻していた。
「黒川様の賢明なご意見ありがとうございます。ですがご心配には及びません。先ほどアメリカの衛星を一台ハッキングさせていただき、侵入者全員の撤退を確認しております」
「「衛星をハッキングーーーーーーーーー!!??」」
プロメテウスの言葉に二人が同時に驚愕する。
「そんなこともできちゃうの?プロメちゃん」
「わたしにはそれくらい容易いことでございます。何なら今の世界人口を2~3時間ほどで半分に減らして差し上げることも可能でございます」
立て続けのとてつもない驚きに、二人は口を開けるも声すら出せずただ冷や汗を掻いていた。
「...そんなことは絶対にしなくても良いです。と言うかしないでください。しかし...侵入者が現れてからここまでプロメさんに衛星をハッキングする時間など無かったように思いますが?...」
「そうそう、わたしと宗ちゃんがシェルターに入ってからプロメはずっと一緒にいて色々説明してくれてたしぃ...」
二人が疑問に思うのも無理はない。
実際、プロメテウスが世界初の自我を持つAIであり、世界最高の処理能力を持っていたとしても、ずっと屋敷内のことやシェルターのことを管理している上に、二人への指示や説明をしてきたのだから。
「お二人が疑問に思うのも分かります。確かに人間の肉体を持つAIとなったわたしだけでは全てのことを同時に行うのは到底不可能でございます。ですが、わたしは肉体を持つプロメテウスと、常にメインサーバーに居座るAIプログラムとしてのプロメテウスが存在しているのです」
「へ、へぇ~、それはすごい。じゃ、じゃあ衛星をハッキングしたのはサーバー内にいるプロメがやったってことでOKなのかなぁ?」
「左様でございます。ちなみに肉体を持つこのプロメテウスの自我と、サーバー内のプロメテテウスの自我は同じものですが、人間で言うところの意識を分離して別行動を取ることが可能なのでございます」
二人の表情が今度は驚きというより「困惑」という言葉が相応しいものになった。
そして環奈がポン!と手を叩き思い出したように言う。
「なるほど、もう脳が追い付いていかないし驚き疲れたしぃ、取り敢えずわたしは気持ち良くシャワー浴びてきま~す♪」
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