256 / 396
第四章 絢爛のスクールフェスタ
第256話 エステアvsタオ・ラン
しおりを挟む
「さて、わしはここで――」
「タオ・ラン老師。私にも稽古をつけてくださいませんか?」
ホムに触発されたのか、エステアがタオ・ラン老師の前に進み出る。
「ほっほっほ。ミソラと同じ瞳をしておる……。これは断るだけ無駄というものじゃのう」
「強情なところは母譲りと言われております」
納屋の方へと向かいながら応えるタオ・ラン老師の柔らかな口調に、エステアが険しい表情で微笑んだ。
「あやつの娘であることを、なにより実感した。……では、どこからでもかかってくるがいい」
タオ・ラン老師が納屋から木刀を取りだし、エステアへと投げ寄越す。
「……良いのですか?」
素手で戦うつもりだったらしいエステアは、意外そうに木刀を見つめて訊いた。
「ミソラの娘であるならば、カナド流刀剣術・旋煌刃の使い手なのじゃろう?」
「はい。ですが――」
「心配はいらぬ。いざとなれば、リーフ嬢ちゃんとアルフェ嬢ちゃんに宿を直してもらえるからの」
そう言いながらタオ・ラン老師がアルフェと僕を見つめる。先ほどからアルフェが的確に防御結界を展開しているのをきちんと把握していたようだ。
「直撃しない限りは防御できるよ」
「ありがとうございます」
かつてホムが寮の中庭で戦った時、手も足も出なかった相手だ。武侠宴舞・カナルフォード杯ではホムが勝ったとはいえ、生身ではどれほど肉迫出来ているかもわからない。タオ・ラン老師の実力を疑う訳ではないが、こんな所で戦って大丈夫なのだろうか。
「参ります!」
エステアが刀を抜き放つような仕草をする。次の瞬間、強い風が吹き、新緑色に輝く風の刃が木刀に宿った。
「加減はいらぬ。全力で来い」
老師も拳を武装錬成で固める。
エステアは初手からタオ・ラン老師との距離を一息に詰め、その懐に飛び込んだ。
「ハッ!」
タオ・ラン老師はエステアの一撃を躱して宙に身体を躍らせ、背後から頭部に蹴りを浴びせる。
エステアはそれを読んでいたように体勢を低くし、身体を回転させるようにして次の技を繰り出した。
「壱ノ太刀『颯』!」
木刀に旋風のような刃が重なり、十字の風がタオ・ラン老師に襲いかかる。
「いい手じゃ!」
老師は拳を固めていた籠手を肥大させ、右腕で一撃目を、左腕で二撃目を相殺し、がら空きになっていたエステアの胴に前蹴りを浴びせた。
「……ぐっ」
エステアが低く呻き、その身体が地面に打ち付けられる。だが、次の瞬間には起き上がり、木刀を構えて再び 颯を繰り出した。
「……っ!」
タオ・ラン老師が素早く反応し、その間合いから退く。
「甘いです! 壱ノ太刀、颯が崩し、疾風!」
エステアは追撃とばかりに風の刃を放つ。風を纏った刀の連撃がタオ・ラン老師を襲うが、老師はそれを籠手を肥大させた拳で受け止めていなしたかと思うと、間を置かず跳躍してエステアとの間合いを一気に詰めた。
「さて、どうする?」
追撃はせずに、喉元に手刀を突きつけたタオ・ラン老師が静かな声で訊ねる。
「……実力の差は明らかです。ですが、私はまだ全てを出し切っていません」
「では、続けるとするかの」
エステアの返答に再び間合いを取ったタオ・ラン老師が拳を構える。
「弐ノ太刀、旋風車」
エステアは頷き、木刀を回転させるように振った。詠唱と同時に風が渦を巻き、竜巻のように広がり始める。
「あの時と同じ……」
小石や砂塵を巻き上げて加速していく風の刃を、アルフェが展開してくれた防御結界の内側で見守りながら、ホムが呟く。
「まるで同じだね。でも、立場が逆だ」
エステアが意識しているかどうかはわからないが、この戦い方はホムとエステアが初めて戦った時の状況とほとんど一致している。唯一異なるのは、エステアがタオ・ラン老師相手に手も足も出ず、圧倒されているということだ。
「あの時は暴風と感じたのに、今は――」
「ええ……」
エステアの剣技を一言で評するなら、『暴風』という言葉が最もしっくりくると思っていた。だが、今は違う。彼女の起こす風の刃は、全てを飲み込み、切り刻む、まさに風の暴君だったはずなのに、タオ・ラン老師に敵う気がしない。
「参ります! 参ノ太刀、飛燕」
暴風が吹き荒れ、風の刃が膨らんでいく。エステアの斬撃と共に射出された風の刃はしかし、タオ・ラン老師を掠めることさえ許されない。
「これで終いかのう?」
武装錬成で軌道を形成したタオ・ラン老師がエステアの頭上から問う。
「……っ!」
エステアが爪先で地面を蹴り、軌道上の老師へ向けて一太刀を振るう。一撃目で放たれた風の刃が到達するのを待たず、タオ・ラン老師が稲妻を纏った鋭い蹴りを閃かせた。
「雷鳴瞬動!」
「肆ノ太刀、清龍舞」
迎え撃つエステアの斬撃は、タオ・ラン老師の雷鳴瞬動を辛うじて防御する。
「伍ノ太刀、空破烈風」
防戦を強いられながらもエステアが次の一撃を繰り出そうとしたその刹那。
「雷神功!」
タオ・ラン老師の強い声が轟いたかと思うと、老師の身体を眩いばかりの雷が包み込んだ。
「……これは……」
見たこともない技にホムが目を見開いている。
「肉体強化魔法……。多分、雷魔法の力で筋力や反応速度を底上げしているんだ」
雷鳴瞬動だけが奥義だと思っていたが、タオ・ラン老師にはまだその先があったらしい。エステアの空破烈風も発生させた暴風によって自らの速度を底上げする技だが、タオ・ラン老師の雷神功はそれを上回る。
老師は目にも留まらぬ速さでエステアの懐に飛び込むと、鳩尾に一撃を喰らわせた。
「ここまでじゃ」
その声とほとんど同時に、エステアがその場に膝を折って崩れる。
「……私の負けです、老師……」
絞り出すようなエステアの声は、彼女のこれまで聞いたどの声よりも苦しげだった。
「わしとしたことが、本気のお主に少々加減を忘れてしまったようじゃ」
「……いえ。元より手加減など望んでおりません」
タオ・ラン老師の言葉に蹌踉めきながら立ち上がり、エステアが意地で笑顔を見せる。
「あの頃のミソラを上回る良い戦いじゃった。だが、どうやらお主は自信を失っているようじゃ。太刀筋に迷いがある。自分の剣を見失ったのではないかの?」
「それは……」
タオ・ラン老師に見抜かれたエステアの目が泳ぎ、ホムをほんの一瞬だけ一瞥した。
「タオ・ラン老師。私にも稽古をつけてくださいませんか?」
ホムに触発されたのか、エステアがタオ・ラン老師の前に進み出る。
「ほっほっほ。ミソラと同じ瞳をしておる……。これは断るだけ無駄というものじゃのう」
「強情なところは母譲りと言われております」
納屋の方へと向かいながら応えるタオ・ラン老師の柔らかな口調に、エステアが険しい表情で微笑んだ。
「あやつの娘であることを、なにより実感した。……では、どこからでもかかってくるがいい」
タオ・ラン老師が納屋から木刀を取りだし、エステアへと投げ寄越す。
「……良いのですか?」
素手で戦うつもりだったらしいエステアは、意外そうに木刀を見つめて訊いた。
「ミソラの娘であるならば、カナド流刀剣術・旋煌刃の使い手なのじゃろう?」
「はい。ですが――」
「心配はいらぬ。いざとなれば、リーフ嬢ちゃんとアルフェ嬢ちゃんに宿を直してもらえるからの」
そう言いながらタオ・ラン老師がアルフェと僕を見つめる。先ほどからアルフェが的確に防御結界を展開しているのをきちんと把握していたようだ。
「直撃しない限りは防御できるよ」
「ありがとうございます」
かつてホムが寮の中庭で戦った時、手も足も出なかった相手だ。武侠宴舞・カナルフォード杯ではホムが勝ったとはいえ、生身ではどれほど肉迫出来ているかもわからない。タオ・ラン老師の実力を疑う訳ではないが、こんな所で戦って大丈夫なのだろうか。
「参ります!」
エステアが刀を抜き放つような仕草をする。次の瞬間、強い風が吹き、新緑色に輝く風の刃が木刀に宿った。
「加減はいらぬ。全力で来い」
老師も拳を武装錬成で固める。
エステアは初手からタオ・ラン老師との距離を一息に詰め、その懐に飛び込んだ。
「ハッ!」
タオ・ラン老師はエステアの一撃を躱して宙に身体を躍らせ、背後から頭部に蹴りを浴びせる。
エステアはそれを読んでいたように体勢を低くし、身体を回転させるようにして次の技を繰り出した。
「壱ノ太刀『颯』!」
木刀に旋風のような刃が重なり、十字の風がタオ・ラン老師に襲いかかる。
「いい手じゃ!」
老師は拳を固めていた籠手を肥大させ、右腕で一撃目を、左腕で二撃目を相殺し、がら空きになっていたエステアの胴に前蹴りを浴びせた。
「……ぐっ」
エステアが低く呻き、その身体が地面に打ち付けられる。だが、次の瞬間には起き上がり、木刀を構えて再び 颯を繰り出した。
「……っ!」
タオ・ラン老師が素早く反応し、その間合いから退く。
「甘いです! 壱ノ太刀、颯が崩し、疾風!」
エステアは追撃とばかりに風の刃を放つ。風を纏った刀の連撃がタオ・ラン老師を襲うが、老師はそれを籠手を肥大させた拳で受け止めていなしたかと思うと、間を置かず跳躍してエステアとの間合いを一気に詰めた。
「さて、どうする?」
追撃はせずに、喉元に手刀を突きつけたタオ・ラン老師が静かな声で訊ねる。
「……実力の差は明らかです。ですが、私はまだ全てを出し切っていません」
「では、続けるとするかの」
エステアの返答に再び間合いを取ったタオ・ラン老師が拳を構える。
「弐ノ太刀、旋風車」
エステアは頷き、木刀を回転させるように振った。詠唱と同時に風が渦を巻き、竜巻のように広がり始める。
「あの時と同じ……」
小石や砂塵を巻き上げて加速していく風の刃を、アルフェが展開してくれた防御結界の内側で見守りながら、ホムが呟く。
「まるで同じだね。でも、立場が逆だ」
エステアが意識しているかどうかはわからないが、この戦い方はホムとエステアが初めて戦った時の状況とほとんど一致している。唯一異なるのは、エステアがタオ・ラン老師相手に手も足も出ず、圧倒されているということだ。
「あの時は暴風と感じたのに、今は――」
「ええ……」
エステアの剣技を一言で評するなら、『暴風』という言葉が最もしっくりくると思っていた。だが、今は違う。彼女の起こす風の刃は、全てを飲み込み、切り刻む、まさに風の暴君だったはずなのに、タオ・ラン老師に敵う気がしない。
「参ります! 参ノ太刀、飛燕」
暴風が吹き荒れ、風の刃が膨らんでいく。エステアの斬撃と共に射出された風の刃はしかし、タオ・ラン老師を掠めることさえ許されない。
「これで終いかのう?」
武装錬成で軌道を形成したタオ・ラン老師がエステアの頭上から問う。
「……っ!」
エステアが爪先で地面を蹴り、軌道上の老師へ向けて一太刀を振るう。一撃目で放たれた風の刃が到達するのを待たず、タオ・ラン老師が稲妻を纏った鋭い蹴りを閃かせた。
「雷鳴瞬動!」
「肆ノ太刀、清龍舞」
迎え撃つエステアの斬撃は、タオ・ラン老師の雷鳴瞬動を辛うじて防御する。
「伍ノ太刀、空破烈風」
防戦を強いられながらもエステアが次の一撃を繰り出そうとしたその刹那。
「雷神功!」
タオ・ラン老師の強い声が轟いたかと思うと、老師の身体を眩いばかりの雷が包み込んだ。
「……これは……」
見たこともない技にホムが目を見開いている。
「肉体強化魔法……。多分、雷魔法の力で筋力や反応速度を底上げしているんだ」
雷鳴瞬動だけが奥義だと思っていたが、タオ・ラン老師にはまだその先があったらしい。エステアの空破烈風も発生させた暴風によって自らの速度を底上げする技だが、タオ・ラン老師の雷神功はそれを上回る。
老師は目にも留まらぬ速さでエステアの懐に飛び込むと、鳩尾に一撃を喰らわせた。
「ここまでじゃ」
その声とほとんど同時に、エステアがその場に膝を折って崩れる。
「……私の負けです、老師……」
絞り出すようなエステアの声は、彼女のこれまで聞いたどの声よりも苦しげだった。
「わしとしたことが、本気のお主に少々加減を忘れてしまったようじゃ」
「……いえ。元より手加減など望んでおりません」
タオ・ラン老師の言葉に蹌踉めきながら立ち上がり、エステアが意地で笑顔を見せる。
「あの頃のミソラを上回る良い戦いじゃった。だが、どうやらお主は自信を失っているようじゃ。太刀筋に迷いがある。自分の剣を見失ったのではないかの?」
「それは……」
タオ・ラン老師に見抜かれたエステアの目が泳ぎ、ホムをほんの一瞬だけ一瞥した。
0
お気に入りに追加
794
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
夫に離婚を切り出したら、物語の主人公の継母になりました
魚谷
恋愛
「ギュスターブ様、離婚しましょう!」
8歳の頃に、15歳の夫、伯爵のギュスターブの元に嫁いだ、侯爵家出身のフリーデ。
その結婚生活は悲惨なもの。一度も寝室を同じくしたことがなく、戦争狂と言われる夫は夫婦生活を持とうとせず、戦場を渡り歩いてばかり。
堪忍袋の緒が切れたフリーデはついに離婚を切り出すも、夫は金髪碧眼の美しい少年、ユーリを紹介する。
理解が追いつかず、卒倒するフリーデ。
その瞬間、自分が生きるこの世界が、前世大好きだった『凍月の刃』という物語の世界だということを思い出す。
紹介された少年は隠し子ではなく、物語の主人公。
夫のことはどうでもいいが、ユーリが歩むことになる茨の道を考えれば、見捨てることなんてできない。
フリーデはユーリが成人するまでは彼を育てるために婚姻を継続するが、成人したあかつきには離婚を認めるよう迫り、認めさせることに成功する。
ユーリの悲劇的な未来を、原作知識回避しつつ、離婚後の明るい未来のため、フリーデは邁進する。
何もできない王妃と言うのなら、出て行くことにします
天宮有
恋愛
国王ドスラは、王妃の私エルノアの魔法により国が守られていると信じていなかった。
側妃の発言を聞き「何もできない王妃」と言い出すようになり、私は城の人達から蔑まれてしまう。
それなら国から出て行くことにして――その後ドスラは、後悔するようになっていた。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
わがまま姉のせいで8歳で大聖女になってしまいました
ぺきぺき
ファンタジー
ルロワ公爵家の三女として生まれたクリスローズは聖女の素質を持ち、6歳で教会で聖女の修行を始めた。幼いながらも修行に励み、周りに応援されながら頑張っていたある日突然、大聖女をしていた10歳上の姉が『妊娠したから大聖女をやめて結婚するわ』と宣言した。
大聖女資格があったのは、その時まだ8歳だったクリスローズだけで…。
ー---
全5章、最終話まで執筆済み。
第1章 6歳の聖女
第2章 8歳の大聖女
第3章 12歳の公爵令嬢
第4章 15歳の辺境聖女
第5章 17歳の愛し子
権力のあるわがまま女に振り回されながらも健気にがんばる女の子の話を書いた…はず。
おまけの後日談投稿します(6/26)。
番外編投稿します(12/30-1/1)。
作者の別作品『人たらしヒロインは無自覚で魔法学園を改革しています』の隣の国の昔のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる