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第三章 暴風のコロッセオ
第149話 寄り添う夜
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こうしてヴァナベルとヌメリン、リリルルのお墨付きをもらった特製クッキーは、部屋の交換を快諾してくれたウルおばさんと、ファラとホムへのお礼に渡した。
その場で食べてくれたウルおばさんは、食感がサクサクしていて軽くて何枚でも食べられると大喜びし、僕が料理好きだとアルフェに聞いたことで、学食のオリジナルメニューを考えてもらおうかと、言い出すほどに僕のレシピを気に入ってくれたようだ。
ファラもホムもその場で一枚ずつ食べ、残りはじっくり味わいたいからと早めに部屋に引き上げていった。
朝から約半日ほどかけてかなりの量のクッキーを焼いた僕たちは、夕食後のデザートに自分たちのクッキーを部屋でゆっくりと楽しみ、その後は久しぶりに二人でお風呂に入った。
「子供の頃は、泳げるくらい広々としていたのにね」
「ああ、そういえばそうだったね」
アルフェが話しているのは、僕たちがまだセント・サライアス小学校に入る前の頃のことだろう。港の食堂で働くクリフォートさんの代わりに、母が僕とアルフェを迎えに来て夜まで一緒に過ごすことが幾度となくあったのを思い出しているようだ。
僕自身は、それよりも昔――アルフェが赤ちゃんだった頃の記憶も持っているのだけれど、アルフェが『泳げるくらい』と表現しているのは、きっと楽しくて足をばたばたさせていた時の記憶が身体のどこかに残っているからなのかもしれないな。
僕が成長しない身体になってしまったとはいえ、寮の浴室はさすがに二人で入ると少し窮屈に感じる。大浴場はともかくとして、こうして二人でお風呂に入ることも、これからなくなるのかと思うと、少し淋しい気もした。
「狭くてもぎゅっと出来るし、アルフェは気にならないよ」
アルフェも同じ気持ちだったのか、ふと取り繕うような一言を添えてきた。アルフェはアルフェで、僕を置いて成長していく後ろめたさのようなものがあるのかもしれないな。彼女が言い出さない限り、僕は気づかないふりをし続けるべきなんだろうけれど。
お風呂上がりはせっかくなので、お互いに乾燥魔導器で髪を乾かしあうことにした。
アルフェに先に乾かしてもらった僕は、アルフェの髪を手櫛で梳きながら丁寧に乾かしていく。アルフェはそれが心地良いのか、うっとりとした様子で身体を微かに左右に揺らしている。
こうした何気ない仕草が、子供の頃から変わらないのはなんとも面白い。久しぶりに二人きりで過ごしたせいか、今日はやたらに昔のことが思い返されて自分でも不思議な気分だ。
「ママみたいだね、リーフ」
「ホムにはいつもそうしているからね」
「……素敵だね。ホムちゃんが羨ましいな」
僕の応えに、アルフェがぽつりと呟いた。
「アルフェ?」
「……ワタシね、最近思ったんだ」
乾燥魔導器の風の音ではっきりとは分からないけれど、アルフェの声は少し淋しそうな響きを帯びている。
「小さい頃ってなんでも自分でやってみたくて、出来たら嬉しくて……。どんどん自分で自分でってなっていったんだけどね。振り返ってみたら、ママに甘えてやってもらうことってあんまりなくなってて。ママはそれがアルフェの成長だから嬉しいって言ってくれるんだけど……きっと淋しかったんじゃないかなって」
静かに語られるその言葉は、アルフェの中にずっとあった淋しさなのだろう。それだけに僕の心にも深くその淋しさが響いてきた。
「この学園に入ってからもそう。どんどんリーフと離れて、ワタシにしか出来ないことが増えてくの」
ああ、こういうときなんと言ってあげるのが正解なんだろうな。アルフェの成長は嬉しいし、僕も精神や知識はこれからも成長を続ける。違う人間同士なのだから、永遠の約束なんて出来ないとわかっているのに、それでも一緒にいたいと思ってしまう。
それは、もう遠い昔になりつつある小学校の頃のアルフェとの約束に繋がっているだけじゃなく、僕自身がそうありたいと望んでしまっていることでもある。
「……それは多分僕も同じだよ。専攻が違うんだし、その道を選んだんだから」
「うん。わかってる……つもり」
迷いながら当たり障りない言葉をかけることしか出来なくて、僕は唇を噛んだ。すっかり乾いたアルフェの髪から乾燥魔導器の風を遠ざけ、エーテルの供給を止める。
「でもね」
風の音が止むと、アルフェの声がはっきりと響いてきた。そこには淋しさというよりも優しさが強く感じられて、気がつくと僕はアルフェの腕の中に抱き締められていた。
「もっとリーフに甘えていたいなって。大好きって言うだけじゃなくて、もっとぎゅっとして昔みたいにいつも一緒にいたいなって」
アルフェは強いな。ちゃんと自分のしたいことが言える。自分がどうすべきかわかっているんだ。
「いつか大人になっちゃったら、それが出来なくなる日が来たら……ワタシ……」
「大丈夫だよ」
アルフェの背をぽんぽんと叩き、努めて優しい声で囁いた。
「僕は大人にならない。ずっとこのままだ」
幸か不幸か、僕は変わらない。見た目だけで言えば、アルフェが好きだと言い続けてくれている僕のままだ。それがどう大丈夫なのかわからないけれど、アルフェにはなにかが伝わる気がする。きっとそれは、僕なりのアルフェへの甘えだ。
「リーフ……」
目を潤ませたアルフェが、僕の頬に手を添える。
「そろそろ休もうか。寝ながら話したっていいし」
「……うん」
アルフェの手に自分の手を重ねて、ベッドに促す。アルフェは頷き、当然のように僕のベッドに潜り込んできた。
「……えへへ、リーフの匂いがする」
「今日はアルフェの匂いもするよ」
お風呂あがりの石鹸の匂いだけじゃない。甘く優しい花のような香りが直ぐ傍にある。目を閉じればそのまま小さい頃の僕たちの夢に誘ってくれそうな、穏やかな香りだ。
「今日はこのまま、ぎゅっとして寝たいな」
「アルフェの好きなようにしていいよ。僕もそれが嬉しい」
僕の応えに安堵の笑みを浮かべたアルフェが、僕を抱き締めて目を閉じる。その気配を感じながら、僕もアルフェの背に手を回して目を閉じた。
華奢ではあるけれどしっかりと成長した背中を撫でているうちに、アルフェの静かな寝息が聞こえてくる。もうすっかり僕を追い越したのに、まだまだ大きくなりそうだな。エルフの成長速度と違って、ハーフエルフの成長速度は人間に近いというのも関係があるのかな。
アルフェの成長はピークに達してから止まり、老いが緩やかになるのが特徴というのが、クリフォートさんが密かに聞かせてくれた話だ。この学校を卒業する頃には、アルフェは立派に成長しているはずだ。
だけど、こうして赤ん坊の頃と同じ身体を寄せ合って丸くなって眠る姿は変わらない。そっと顔を上げてアルフェを見ると、寝顔もかわいいあの時のままだった。
アルフェはいつ大人になるんだろう。
いつまで僕にこうして甘えてくれるのかな。
その場で食べてくれたウルおばさんは、食感がサクサクしていて軽くて何枚でも食べられると大喜びし、僕が料理好きだとアルフェに聞いたことで、学食のオリジナルメニューを考えてもらおうかと、言い出すほどに僕のレシピを気に入ってくれたようだ。
ファラもホムもその場で一枚ずつ食べ、残りはじっくり味わいたいからと早めに部屋に引き上げていった。
朝から約半日ほどかけてかなりの量のクッキーを焼いた僕たちは、夕食後のデザートに自分たちのクッキーを部屋でゆっくりと楽しみ、その後は久しぶりに二人でお風呂に入った。
「子供の頃は、泳げるくらい広々としていたのにね」
「ああ、そういえばそうだったね」
アルフェが話しているのは、僕たちがまだセント・サライアス小学校に入る前の頃のことだろう。港の食堂で働くクリフォートさんの代わりに、母が僕とアルフェを迎えに来て夜まで一緒に過ごすことが幾度となくあったのを思い出しているようだ。
僕自身は、それよりも昔――アルフェが赤ちゃんだった頃の記憶も持っているのだけれど、アルフェが『泳げるくらい』と表現しているのは、きっと楽しくて足をばたばたさせていた時の記憶が身体のどこかに残っているからなのかもしれないな。
僕が成長しない身体になってしまったとはいえ、寮の浴室はさすがに二人で入ると少し窮屈に感じる。大浴場はともかくとして、こうして二人でお風呂に入ることも、これからなくなるのかと思うと、少し淋しい気もした。
「狭くてもぎゅっと出来るし、アルフェは気にならないよ」
アルフェも同じ気持ちだったのか、ふと取り繕うような一言を添えてきた。アルフェはアルフェで、僕を置いて成長していく後ろめたさのようなものがあるのかもしれないな。彼女が言い出さない限り、僕は気づかないふりをし続けるべきなんだろうけれど。
お風呂上がりはせっかくなので、お互いに乾燥魔導器で髪を乾かしあうことにした。
アルフェに先に乾かしてもらった僕は、アルフェの髪を手櫛で梳きながら丁寧に乾かしていく。アルフェはそれが心地良いのか、うっとりとした様子で身体を微かに左右に揺らしている。
こうした何気ない仕草が、子供の頃から変わらないのはなんとも面白い。久しぶりに二人きりで過ごしたせいか、今日はやたらに昔のことが思い返されて自分でも不思議な気分だ。
「ママみたいだね、リーフ」
「ホムにはいつもそうしているからね」
「……素敵だね。ホムちゃんが羨ましいな」
僕の応えに、アルフェがぽつりと呟いた。
「アルフェ?」
「……ワタシね、最近思ったんだ」
乾燥魔導器の風の音ではっきりとは分からないけれど、アルフェの声は少し淋しそうな響きを帯びている。
「小さい頃ってなんでも自分でやってみたくて、出来たら嬉しくて……。どんどん自分で自分でってなっていったんだけどね。振り返ってみたら、ママに甘えてやってもらうことってあんまりなくなってて。ママはそれがアルフェの成長だから嬉しいって言ってくれるんだけど……きっと淋しかったんじゃないかなって」
静かに語られるその言葉は、アルフェの中にずっとあった淋しさなのだろう。それだけに僕の心にも深くその淋しさが響いてきた。
「この学園に入ってからもそう。どんどんリーフと離れて、ワタシにしか出来ないことが増えてくの」
ああ、こういうときなんと言ってあげるのが正解なんだろうな。アルフェの成長は嬉しいし、僕も精神や知識はこれからも成長を続ける。違う人間同士なのだから、永遠の約束なんて出来ないとわかっているのに、それでも一緒にいたいと思ってしまう。
それは、もう遠い昔になりつつある小学校の頃のアルフェとの約束に繋がっているだけじゃなく、僕自身がそうありたいと望んでしまっていることでもある。
「……それは多分僕も同じだよ。専攻が違うんだし、その道を選んだんだから」
「うん。わかってる……つもり」
迷いながら当たり障りない言葉をかけることしか出来なくて、僕は唇を噛んだ。すっかり乾いたアルフェの髪から乾燥魔導器の風を遠ざけ、エーテルの供給を止める。
「でもね」
風の音が止むと、アルフェの声がはっきりと響いてきた。そこには淋しさというよりも優しさが強く感じられて、気がつくと僕はアルフェの腕の中に抱き締められていた。
「もっとリーフに甘えていたいなって。大好きって言うだけじゃなくて、もっとぎゅっとして昔みたいにいつも一緒にいたいなって」
アルフェは強いな。ちゃんと自分のしたいことが言える。自分がどうすべきかわかっているんだ。
「いつか大人になっちゃったら、それが出来なくなる日が来たら……ワタシ……」
「大丈夫だよ」
アルフェの背をぽんぽんと叩き、努めて優しい声で囁いた。
「僕は大人にならない。ずっとこのままだ」
幸か不幸か、僕は変わらない。見た目だけで言えば、アルフェが好きだと言い続けてくれている僕のままだ。それがどう大丈夫なのかわからないけれど、アルフェにはなにかが伝わる気がする。きっとそれは、僕なりのアルフェへの甘えだ。
「リーフ……」
目を潤ませたアルフェが、僕の頬に手を添える。
「そろそろ休もうか。寝ながら話したっていいし」
「……うん」
アルフェの手に自分の手を重ねて、ベッドに促す。アルフェは頷き、当然のように僕のベッドに潜り込んできた。
「……えへへ、リーフの匂いがする」
「今日はアルフェの匂いもするよ」
お風呂あがりの石鹸の匂いだけじゃない。甘く優しい花のような香りが直ぐ傍にある。目を閉じればそのまま小さい頃の僕たちの夢に誘ってくれそうな、穏やかな香りだ。
「今日はこのまま、ぎゅっとして寝たいな」
「アルフェの好きなようにしていいよ。僕もそれが嬉しい」
僕の応えに安堵の笑みを浮かべたアルフェが、僕を抱き締めて目を閉じる。その気配を感じながら、僕もアルフェの背に手を回して目を閉じた。
華奢ではあるけれどしっかりと成長した背中を撫でているうちに、アルフェの静かな寝息が聞こえてくる。もうすっかり僕を追い越したのに、まだまだ大きくなりそうだな。エルフの成長速度と違って、ハーフエルフの成長速度は人間に近いというのも関係があるのかな。
アルフェの成長はピークに達してから止まり、老いが緩やかになるのが特徴というのが、クリフォートさんが密かに聞かせてくれた話だ。この学校を卒業する頃には、アルフェは立派に成長しているはずだ。
だけど、こうして赤ん坊の頃と同じ身体を寄せ合って丸くなって眠る姿は変わらない。そっと顔を上げてアルフェを見ると、寝顔もかわいいあの時のままだった。
アルフェはいつ大人になるんだろう。
いつまで僕にこうして甘えてくれるのかな。
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