101 / 396
第二章 誠忠のホムンクルス
第101話 ホムの命
しおりを挟む
真理の門に手のひらを押し当てると、生温かい臓物の中に取り込まれるような嫌な感触が腕を伝わり、全身に及んでいった。
吐きたいけれど吐けないままの僕は、歯を食いしばり、きつく目を閉じてこの嫌悪感に耐える。
「あーあ、もう帰っちゃうのかぁ……」
耳の穴に泥を流し込まれるような、気味の悪い感覚とともに管理者の声が脳内に響いてくる。
「もっと君たちと遊びたかったけど、まあいいさ。今日のところは、貸しにしておいてあげるよ」
扉を抜け、見慣れた景色の中に放り出されても管理者の声は続いている。
僕とともに真理の世界を出たホムは、傍らで警戒を露わにして扉を見据えていた。僕はといえば、身体を起こしているのがやっとだというのに、とてつもない忠誠心だ。
「お前の貸しは受けない。そもそもホムは僕のものだ」
「わかってないなぁ。錬金術と関わる以上、君はいずれまた私に頼らなければならなくなるんだよ?」
僕たちを外に出し、役目を終えた真理の門の扉が閉まっていく。それに伴い、管理者の声も遠くなりはじめた。
「…………」
早く消えて欲しい。もうあいつと関わるのはごめんだ。
「おや? その顔は信じていないね? いいかい、これは予言ではない。確定された未来だ」
僕の胸の内を見透かしたように管理者の嘲笑が響く。何度聞いても慣れない不快な音に、僕は思わず耳を塞いだ。
「……そういうわけだから、また会える日を楽しみにしているよ。グラスくん」
耳を塞いだにもかかわらず、その声はやけにはっきりと聞こえてきた。だが、それで終わりだった。
扉が閉じた門が、風化したように崩れていく。
真理の門を構成していた石材は砂と化し、風もないのに虚空に流れて夜闇に消える。
真理の門から向けられていた無数の視線も消え、ようやく僕は安堵の息を吐くことができた。それでもまだ、ダークライトでエーテルを真空状態にしているこの場所が、傷つき疲弊したホムと僕に相当な負担をかけ続けている。
「……大丈夫ですか、マスター……?」
弱々しいホムの声は、今にもぷっつりと途切れてしまいそうだ。
「お前の心配をさせてくれ、ホム」
動こうとするホムを制し、這うように地面を移動し、そこに突き刺していたダークライトを回収する。僕はそのまま寝転んで眠ってしまいたい衝動を抑え込み、大きく息を吐きながら立ち上がった。
考えてみたら、母上を救うことしか頭になくて飲まず食わずでいた上に、眠ってもいなかったな。
誰かのために動くことで、こんなにも力を出せるとは思わなかった。だからこそ、はっきりとリーフとグラスの違いがわかった。
管理者は僕をグラスと呼び続けているが、もう僕はグラスじゃない。今の僕は、管理者の考えることにはなにひとつ同調できない。
「……頼る……? そんな助けは僕には必要ない」
管理者は錬金術の神のような存在ではあるが、決して相容れないな。
そもそも管理者の与える知識は、必ずしも良い未来を齎すとは限らないのだ。
――グラスが望み、与えられた完全素体ホムンクルスのように。
「……ホム。僕たちはもう、あの世界に行くことは二度とない。だから今日見聞きしたことは忘れろ」
「はい、マスター」
ホムの服が血で染まっている。かなり出血が酷そうだ。早く手当をしなければ。
「ひとまず家に入って、怪我を治そう」
「それでは、家を汚してしま……」
話している途中でホムの身体がぐらりと傾いで、そのまま地面に崩れ落ちた。
「ホム!」
即座にホムに駆け寄り、助け起こした僕は、ホムが想像以上の深手を負っていることを知った。
「こんなになるまで……」
自分を犠牲にし続け、僕を守ったのか。僕のために命を捧げるというのは、その覚悟は、僕が植え付けたものだというのに。
「申し訳ござ……っ、かはっ」
「もういい、喋るな」
咳込むホムの吐息に血が混じっている。僕は首を横に振ると、真なる叡智の書を手に、ホムの傍らに立った。
――不思議だ。もう全く動けないと何度も思ったのに、まだ駆け寄ったり、抱き起こしたり、こうして治癒魔法を施そうとする気力が湧いてくるのは。
僕自身の怪我や体力の回復については、無限に湧き出しているエーテルでカバー出来ている。だが、真理の世界という異常で異質な世界での出来事によって蓄積された嫌悪感や精神的な疲労を回復させるには、時間が必要なのだ。
「……今からここで治癒魔法を施す。ベッドに運べないのは許してくれ」
喋るな、という命令が効いているのか、ホムは黙って頷いた。
治癒魔法は、僕が最も苦手とする魔法だ。そもそも魔法を使って傷を治すイメージを構築することは僕にとって困難だった。
この治癒魔法に必要なイメージは、『生命の水をかければ傷が治る』というものだ。
だが、自分が怪我をしたとき、その苦痛が取り除かれることを望みはするが、今ある現実の怪我や痛みがそのイメージを大きく阻害していた。想像が現実を越えることは決してなかった。それはグラスが、自分のためにしか生きてこなかったからなのかもしれない。だが、今は違う。
真なる叡智の書の力を借りて、僕がホムを治す。
「清らかなるもの――生命の水よ。穢れを洗い流し、癒しを与えよ。……ヒールミスト」
詠唱は祈りだ。ホムを救いたいという今の僕の心からの願いだ。
魔法イメージを構築する部分を簡易術式が代わりに成し遂げ、具現した生命の水の柔らかなイメージが、あたたかくホムを包んでいくのがわかった。
血が止まり、傷がゆっくりと癒えていくのがわかる。新しい皮膚が現れて、ホムの痛々しい傷口を塞いでいく。
「これでもう大丈夫だ。ホム」
ホムの腕に触れ、呼びかける。だが、その腕は酷く冷たく、ホムは目を閉じたまま呼びかけには応えなかった。
「どうした? どうして目を開けないんだ?」
ホムを揺り動かすが、ホムは目を閉じたまま動かない。
「しっかりしろ、ホム!」
僕は強引にホムの身体を仰向けに動かすと、胸を叩いた。
――父上の時と同じだ。あの時は、父上を救えた。
「戻ってこい! 目を開けるんだ、ホム!」
穏やかな詠唱とは違う、悲痛な叫びが祈りとなって僕の喉を震わせている。
父を失うかもしれないと感じたあの時の恐怖が、同じように僕を包んでいる。
「お前が大切なんだ、ホム……」
僕はリーフだ。だから、今の僕らしくホムを愛さなければならなかった。それなのに、どうして僕は……。
「やっと気がつけた。悪かった……。謝らなくても、お前は僕を許す……僕がそう決めたからだ。だけど、だけどホム、僕が与えた命は、絶対に無駄にするな!」
僕の呼びかけにホムの瞼が微かに動く。戻って来た身体の反応に、僕はホムを強く抱き締めた。
「頼む、ホム! お前を失いたくない。だって、お前はまだお前のために生きていない!」
感情が乱れて、自分ではもうどうしようもない。泣きながら叫んで、ホムを抱き締め続けた。冷え切った身体、血だらけの服、それでも微かな呼吸の音がホムの命が尽きていないことを僕に知らせてくれていた。
「……マスター……」
長い長い静寂を破ったのは、聞いたことがないくらい弱々しく、ほとんど声になっていないホムの吐息だった。
「……なにも言うな。大丈夫なら頷いてくれ、それでいい」
ホムが僕の目を真っ直ぐに見て頷く。僕も黙ってホムを抱き締めた。自分の今の状態を表す言葉がわからなくて、しばらくの間、そうすることしか出来なかった。
吐きたいけれど吐けないままの僕は、歯を食いしばり、きつく目を閉じてこの嫌悪感に耐える。
「あーあ、もう帰っちゃうのかぁ……」
耳の穴に泥を流し込まれるような、気味の悪い感覚とともに管理者の声が脳内に響いてくる。
「もっと君たちと遊びたかったけど、まあいいさ。今日のところは、貸しにしておいてあげるよ」
扉を抜け、見慣れた景色の中に放り出されても管理者の声は続いている。
僕とともに真理の世界を出たホムは、傍らで警戒を露わにして扉を見据えていた。僕はといえば、身体を起こしているのがやっとだというのに、とてつもない忠誠心だ。
「お前の貸しは受けない。そもそもホムは僕のものだ」
「わかってないなぁ。錬金術と関わる以上、君はいずれまた私に頼らなければならなくなるんだよ?」
僕たちを外に出し、役目を終えた真理の門の扉が閉まっていく。それに伴い、管理者の声も遠くなりはじめた。
「…………」
早く消えて欲しい。もうあいつと関わるのはごめんだ。
「おや? その顔は信じていないね? いいかい、これは予言ではない。確定された未来だ」
僕の胸の内を見透かしたように管理者の嘲笑が響く。何度聞いても慣れない不快な音に、僕は思わず耳を塞いだ。
「……そういうわけだから、また会える日を楽しみにしているよ。グラスくん」
耳を塞いだにもかかわらず、その声はやけにはっきりと聞こえてきた。だが、それで終わりだった。
扉が閉じた門が、風化したように崩れていく。
真理の門を構成していた石材は砂と化し、風もないのに虚空に流れて夜闇に消える。
真理の門から向けられていた無数の視線も消え、ようやく僕は安堵の息を吐くことができた。それでもまだ、ダークライトでエーテルを真空状態にしているこの場所が、傷つき疲弊したホムと僕に相当な負担をかけ続けている。
「……大丈夫ですか、マスター……?」
弱々しいホムの声は、今にもぷっつりと途切れてしまいそうだ。
「お前の心配をさせてくれ、ホム」
動こうとするホムを制し、這うように地面を移動し、そこに突き刺していたダークライトを回収する。僕はそのまま寝転んで眠ってしまいたい衝動を抑え込み、大きく息を吐きながら立ち上がった。
考えてみたら、母上を救うことしか頭になくて飲まず食わずでいた上に、眠ってもいなかったな。
誰かのために動くことで、こんなにも力を出せるとは思わなかった。だからこそ、はっきりとリーフとグラスの違いがわかった。
管理者は僕をグラスと呼び続けているが、もう僕はグラスじゃない。今の僕は、管理者の考えることにはなにひとつ同調できない。
「……頼る……? そんな助けは僕には必要ない」
管理者は錬金術の神のような存在ではあるが、決して相容れないな。
そもそも管理者の与える知識は、必ずしも良い未来を齎すとは限らないのだ。
――グラスが望み、与えられた完全素体ホムンクルスのように。
「……ホム。僕たちはもう、あの世界に行くことは二度とない。だから今日見聞きしたことは忘れろ」
「はい、マスター」
ホムの服が血で染まっている。かなり出血が酷そうだ。早く手当をしなければ。
「ひとまず家に入って、怪我を治そう」
「それでは、家を汚してしま……」
話している途中でホムの身体がぐらりと傾いで、そのまま地面に崩れ落ちた。
「ホム!」
即座にホムに駆け寄り、助け起こした僕は、ホムが想像以上の深手を負っていることを知った。
「こんなになるまで……」
自分を犠牲にし続け、僕を守ったのか。僕のために命を捧げるというのは、その覚悟は、僕が植え付けたものだというのに。
「申し訳ござ……っ、かはっ」
「もういい、喋るな」
咳込むホムの吐息に血が混じっている。僕は首を横に振ると、真なる叡智の書を手に、ホムの傍らに立った。
――不思議だ。もう全く動けないと何度も思ったのに、まだ駆け寄ったり、抱き起こしたり、こうして治癒魔法を施そうとする気力が湧いてくるのは。
僕自身の怪我や体力の回復については、無限に湧き出しているエーテルでカバー出来ている。だが、真理の世界という異常で異質な世界での出来事によって蓄積された嫌悪感や精神的な疲労を回復させるには、時間が必要なのだ。
「……今からここで治癒魔法を施す。ベッドに運べないのは許してくれ」
喋るな、という命令が効いているのか、ホムは黙って頷いた。
治癒魔法は、僕が最も苦手とする魔法だ。そもそも魔法を使って傷を治すイメージを構築することは僕にとって困難だった。
この治癒魔法に必要なイメージは、『生命の水をかければ傷が治る』というものだ。
だが、自分が怪我をしたとき、その苦痛が取り除かれることを望みはするが、今ある現実の怪我や痛みがそのイメージを大きく阻害していた。想像が現実を越えることは決してなかった。それはグラスが、自分のためにしか生きてこなかったからなのかもしれない。だが、今は違う。
真なる叡智の書の力を借りて、僕がホムを治す。
「清らかなるもの――生命の水よ。穢れを洗い流し、癒しを与えよ。……ヒールミスト」
詠唱は祈りだ。ホムを救いたいという今の僕の心からの願いだ。
魔法イメージを構築する部分を簡易術式が代わりに成し遂げ、具現した生命の水の柔らかなイメージが、あたたかくホムを包んでいくのがわかった。
血が止まり、傷がゆっくりと癒えていくのがわかる。新しい皮膚が現れて、ホムの痛々しい傷口を塞いでいく。
「これでもう大丈夫だ。ホム」
ホムの腕に触れ、呼びかける。だが、その腕は酷く冷たく、ホムは目を閉じたまま呼びかけには応えなかった。
「どうした? どうして目を開けないんだ?」
ホムを揺り動かすが、ホムは目を閉じたまま動かない。
「しっかりしろ、ホム!」
僕は強引にホムの身体を仰向けに動かすと、胸を叩いた。
――父上の時と同じだ。あの時は、父上を救えた。
「戻ってこい! 目を開けるんだ、ホム!」
穏やかな詠唱とは違う、悲痛な叫びが祈りとなって僕の喉を震わせている。
父を失うかもしれないと感じたあの時の恐怖が、同じように僕を包んでいる。
「お前が大切なんだ、ホム……」
僕はリーフだ。だから、今の僕らしくホムを愛さなければならなかった。それなのに、どうして僕は……。
「やっと気がつけた。悪かった……。謝らなくても、お前は僕を許す……僕がそう決めたからだ。だけど、だけどホム、僕が与えた命は、絶対に無駄にするな!」
僕の呼びかけにホムの瞼が微かに動く。戻って来た身体の反応に、僕はホムを強く抱き締めた。
「頼む、ホム! お前を失いたくない。だって、お前はまだお前のために生きていない!」
感情が乱れて、自分ではもうどうしようもない。泣きながら叫んで、ホムを抱き締め続けた。冷え切った身体、血だらけの服、それでも微かな呼吸の音がホムの命が尽きていないことを僕に知らせてくれていた。
「……マスター……」
長い長い静寂を破ったのは、聞いたことがないくらい弱々しく、ほとんど声になっていないホムの吐息だった。
「……なにも言うな。大丈夫なら頷いてくれ、それでいい」
ホムが僕の目を真っ直ぐに見て頷く。僕も黙ってホムを抱き締めた。自分の今の状態を表す言葉がわからなくて、しばらくの間、そうすることしか出来なかった。
0
お気に入りに追加
798
あなたにおすすめの小説

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。

元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!
明衣令央
ファンタジー
糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。
一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。
だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。
そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。
この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。
2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる