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出会い

好きな人(2)

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「お~二人ともおはよ~」



「あ!青山先生!おはよーごさいます」


いつも通り明るい雛子さん。私も青山先生と明るく話してみたいなとは思うけど生憎そんな度胸は持ち合わせてはいない。


「お、おはようごさいます」

普段通りどもった挨拶。これでまた暗い子だと思われてしまっただろう。



こういう所がきっとだめなんだろうな…


それでも、私は青山先生に恋をしている。


この気持ちは私がこの病院で働き始めてからずっと続いている。



元彼のことがあり人と接するのさえ怖くなっていた時、先生はいつも笑顔で話しかけてくれた。



誰にでも同じ笑顔だってわかってるけど、それでも自分に向けてくれる屈託のない先生の笑顔はすごく素敵で一目惚れだったと思う。


元彼には感じたこともないあたたかい気持ち。

私は青山先生と話せるからこんなにも1日が楽しいんだと思える。



そして気持ちを入れ今日も点滴、ラウンドをこなしていく。

血圧、体温、脈拍の測定を各患者さんにして、状態を確認する。


やりがいはあるし、お礼も言ってもらえる時は凄く嬉しい。だけど、やはり毎日忙しいし、疲労感はかなりある。

そして1日の激務をおえて、更衣室で着替えていた時、雛子さんと、後輩の2人がお喋りを始めた。


「今日ねー青山先生とお昼一緒にした話してい~?」


「え!?雛子さん羨ましいです~!!どんな話したんですか!?」


「んーとね、普通に世間話の方が多かったけど、好きな人については話してくれたよ。なんか、笑顔が素敵な人なんだって言ってた!好きな人いるっぽかったし!この中にいるかもね~!?」



「きゃ~!!まじですか!?私だったらどーしよ!?」



「いやいや!先生かっこよすぎてつりあわないよ!」



これを聞いた途端ピンときた。



先生は雛子さんが好きなんだ!


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