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26、ノエル、ありがとう
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あれ? ノエルの目つきが変わった!?
木剣を構えて向かい合った直後、ノエルの目つきというか、面構えが変わった。いつものボヤッとした感じじゃない。ピリッと引き締まった。命のやり取りをする肉食獣の顔だ。
野生のエドガーを彷彿とさせる鋭さに、僕は身震いした。
剣術のことはさっぱりわからない。でも、相手の本気は、顔つきや全身からほとばしる精気で測れるものだよ。たぶん、ノエルにとっての剣は僕にとってのチェスなのだと思った。
唯一、矜持を持って向かい合えるもの。ときに投げ出したくもなるけれど、絶対にやめられない。夢中になれるもの。
生半可な気持ちで相対しては失礼だと思った。僕が以前、チェスを馬鹿にしたのは最低な行為だったと自覚している。ピヴォワン卿とルイーザの前で言ったことを思い出すと、恥ずかしくて、今でも穴があったら入りたくなる。
だから、気圧されながらも、必死に剣を受けた。
腕に振動を感じるたび、僕はじりじり下がっていった。受けるのがやっとなんだ。手加減されていても、そう。
塔の屋上は広くない。使用人が使う部屋ぐらい? ベッドを二台、横向きに並べた長さが直径。
胸壁へ追い詰められるまでに、時間はかからなかった。
壁の硬さを背中で感じて、ヒヤッとする。僕の身長があと、もう二十センチ高かったら、胸壁の凹凸部分が胸の辺りにくる。強い力で押し出されたら? 地上へ真っ逆さまに落ちる。
恐れが判断力を鈍らせたのだろう。僕は剣で受けるのではなく、身をかわそうと考えた。
冷静であれば、そんなことは考えなかった。武術の心得のない僕が、身を翻して避けるなんてことは不可能だ。剣で受けるより数百倍、難易度が高い。だって、ノエルは剣で受けられることを想定して、打ち込んでいるからね。
剣で受けずヒラリ、よけたつもりが、ガンッ!! 鈍い音がして、肩をやられてしまった。今回は骨が砕けたかと思ったよ。
ノエルは剣を放りだし、くずおれる僕を助けようとする。あまりに痛くて、僕は嘔吐した。
「大変だ! 大人を呼んでこないと!!」
ノエルはうろたえ、階段を下りた。その間、僕はさんさんと輝く太陽に焼かれつつ、朦朧とする意識をなんとかつなぎ止めていた。
……で、連れてきた大人というのが、ルイーザ。
ルイーザは僕を見るなり、目の周りを濡らしたよ。なんてことをしてくれたのだと、ノエルをなじり、震える手を僕に伸ばした。
そうして、吐瀉物で自分の服が汚れるのもいとわず、僕の口を拭いたんだ。こんなふうに優しくされたのは、生まれて初めてだよ。母だったら、絶対に人の吐いたものを触らないからね。悲しみをたたえる聖女の瞳に見とれて、僕は痛みを忘れた。
「痛かったわね……よく、がんばったわ……」
ナイフを握り、ルイーザは僕のチュニックを切り裂いた。脱がすのが困難だからだ。下からそっと刃を差し入れ、縫製部分に当て、たちまち肩から袖を外してしまった。取り乱しているように見えて、手際がいい。冷静にケガを診て、テキパキ手当てしてくれた。
「骨は大丈夫かしら? とりあえず、冷やして固定しましょうね」
応急手当のあと、従僕たちが僕を担架に乗せた。お抱えの医師は足が悪いため、階段を上れない。部屋で寝かせられてから、診察された。
内出血の度合いを確認した医師は、大きな血管は傷ついておらず、骨折もしていない、安静にしていれば良くなるでしょうと診断した。
安堵したよ。まあ、妥当な結果だよね。ケガをした直後はパニックになりかけたけど、まったく動かせないほどでもなかったから。
しかしながら、骨にヒビが入っている可能性も否定できず、僕は数日間、強制療養させられることになった。
秘密基地の場所も大人たちに知られてしまったし、踏んだり蹴ったりだった。
ノエルは気の毒に、こっぴどく叱られたのだろう。しょげ返って僕のベッドに付き添った。
ピヴォワン侯爵まで見舞いに来て、秘密基地の話になり、
「私も昔、よく遊んだよ。危険だからという理由で、錠をかけられてしまったなぁ」
などと、懐かしんだ。自分たちだけのモノかと思っていた秘密の場所が、すでに使い古されていて、がっかりする。
くわえて、重病人扱いの僕は部屋から一歩も出られず、食事から何から何まで介護される。高価な骨董品みたく丁重に扱われて、うんざりした。
プルーニャ邸にいたころ高熱を出し、ベッドで一人、死の恐怖におののいていたことが思い出される。あの時は誰も看病してくれなかった。
流行り病かもしれないと、使用人すら近寄らなかったんだ。
面倒を起こすなら死んでほしいと、母は思っていたのかもしれない。父は僕が病気のことすら、知らなかっただろう。
部屋は片付けられない排便の匂いで満ちていた。水分さえ届けられず、僕は花瓶の水や自分の尿を飲んだ。よく生きていたなと思う。
ルイーザは使用人任せにせず、つきっきりで看病してくれたよ。ノエルが捻挫したとき、毎日包帯を替えてあげたと聞いて嫉妬したが、今は僕が同じことをされている。
大事にされ、複雑な心境だった。
なんで僕なんかに……っていう自己嫌悪もあり、子供扱いされたくない自尊心もある。いちいち大げさにされるのも、気恥ずかしかった。
そして、マイナスの感情を多幸感が呑み込む。だが、ルイーザから注がれる愛情は求めているものと違っていて、胸がチクチク痛んだ。
無理やり寝かせられて、やることのない僕はノエルにチェスを教えた。
ノエルが僕に付き添うのは、罪悪感からだろう。完全な事故でノエルは悪くないのに、こちらが申し訳ない気持ちになった。
剣を教えてくれと言ったのは、僕だよ。ケガをしたのも、ちゃんと防具を着ていなかった僕の責任。ノエルが悪者になって、僕が労られるのはおかしいと思うんだ。
ちょっとまえまでは、大切にされるノエルが憎くて、その居場所を僕が奪ってしまいたいと思っていた。初日にケガをさせるよう仕向けたのも、そうさ。あいにく、ルイーザは僕を信じず、溺愛されるノエルを見て歯噛みすることになったが。
神様は意地悪だね。希望どおりになっても、まったく嬉しくない。
それにしても、笑っちゃうぐらいチェスが下手だなぁ。
ベッドの脇机に置かれたチェスボードを見て、僕は苦笑する。剣を持つとあんなに凛とするのに、盤の前だとただのお馬鹿さんだ。
けど、気づいたことがある。
ボロ負けして、チェスから逃げていた僕が普通に指しているじゃないか!
自分には才能がないとわかって、悔しかった。みじめだった。苦しい思いをするぐらいなら、忘れようと思っていたんだよ?
それなのにさ、ノエル相手でも、すっごく楽しいんだよね。心底、チェスのことが好きなんだなぁ、僕は。
なんだ、負けてもいいんだよ、こいつといられるんなら――僕は達観したんだ。
ノエルが茶目っ気たっぷりのグリーンアイを向ける。
あのさぁ、わかってる? 僕は療養中で君は反省中。
……そうか、はめやがったな? じゃあ、僕もお返しするよ。僕をこっち側に戻したんなら、責任を取ってもらわなくちゃな? 道連れだ。君もチェス大会の予選に出ろよ!
――ノエル、ありがとう。
木剣を構えて向かい合った直後、ノエルの目つきというか、面構えが変わった。いつものボヤッとした感じじゃない。ピリッと引き締まった。命のやり取りをする肉食獣の顔だ。
野生のエドガーを彷彿とさせる鋭さに、僕は身震いした。
剣術のことはさっぱりわからない。でも、相手の本気は、顔つきや全身からほとばしる精気で測れるものだよ。たぶん、ノエルにとっての剣は僕にとってのチェスなのだと思った。
唯一、矜持を持って向かい合えるもの。ときに投げ出したくもなるけれど、絶対にやめられない。夢中になれるもの。
生半可な気持ちで相対しては失礼だと思った。僕が以前、チェスを馬鹿にしたのは最低な行為だったと自覚している。ピヴォワン卿とルイーザの前で言ったことを思い出すと、恥ずかしくて、今でも穴があったら入りたくなる。
だから、気圧されながらも、必死に剣を受けた。
腕に振動を感じるたび、僕はじりじり下がっていった。受けるのがやっとなんだ。手加減されていても、そう。
塔の屋上は広くない。使用人が使う部屋ぐらい? ベッドを二台、横向きに並べた長さが直径。
胸壁へ追い詰められるまでに、時間はかからなかった。
壁の硬さを背中で感じて、ヒヤッとする。僕の身長があと、もう二十センチ高かったら、胸壁の凹凸部分が胸の辺りにくる。強い力で押し出されたら? 地上へ真っ逆さまに落ちる。
恐れが判断力を鈍らせたのだろう。僕は剣で受けるのではなく、身をかわそうと考えた。
冷静であれば、そんなことは考えなかった。武術の心得のない僕が、身を翻して避けるなんてことは不可能だ。剣で受けるより数百倍、難易度が高い。だって、ノエルは剣で受けられることを想定して、打ち込んでいるからね。
剣で受けずヒラリ、よけたつもりが、ガンッ!! 鈍い音がして、肩をやられてしまった。今回は骨が砕けたかと思ったよ。
ノエルは剣を放りだし、くずおれる僕を助けようとする。あまりに痛くて、僕は嘔吐した。
「大変だ! 大人を呼んでこないと!!」
ノエルはうろたえ、階段を下りた。その間、僕はさんさんと輝く太陽に焼かれつつ、朦朧とする意識をなんとかつなぎ止めていた。
……で、連れてきた大人というのが、ルイーザ。
ルイーザは僕を見るなり、目の周りを濡らしたよ。なんてことをしてくれたのだと、ノエルをなじり、震える手を僕に伸ばした。
そうして、吐瀉物で自分の服が汚れるのもいとわず、僕の口を拭いたんだ。こんなふうに優しくされたのは、生まれて初めてだよ。母だったら、絶対に人の吐いたものを触らないからね。悲しみをたたえる聖女の瞳に見とれて、僕は痛みを忘れた。
「痛かったわね……よく、がんばったわ……」
ナイフを握り、ルイーザは僕のチュニックを切り裂いた。脱がすのが困難だからだ。下からそっと刃を差し入れ、縫製部分に当て、たちまち肩から袖を外してしまった。取り乱しているように見えて、手際がいい。冷静にケガを診て、テキパキ手当てしてくれた。
「骨は大丈夫かしら? とりあえず、冷やして固定しましょうね」
応急手当のあと、従僕たちが僕を担架に乗せた。お抱えの医師は足が悪いため、階段を上れない。部屋で寝かせられてから、診察された。
内出血の度合いを確認した医師は、大きな血管は傷ついておらず、骨折もしていない、安静にしていれば良くなるでしょうと診断した。
安堵したよ。まあ、妥当な結果だよね。ケガをした直後はパニックになりかけたけど、まったく動かせないほどでもなかったから。
しかしながら、骨にヒビが入っている可能性も否定できず、僕は数日間、強制療養させられることになった。
秘密基地の場所も大人たちに知られてしまったし、踏んだり蹴ったりだった。
ノエルは気の毒に、こっぴどく叱られたのだろう。しょげ返って僕のベッドに付き添った。
ピヴォワン侯爵まで見舞いに来て、秘密基地の話になり、
「私も昔、よく遊んだよ。危険だからという理由で、錠をかけられてしまったなぁ」
などと、懐かしんだ。自分たちだけのモノかと思っていた秘密の場所が、すでに使い古されていて、がっかりする。
くわえて、重病人扱いの僕は部屋から一歩も出られず、食事から何から何まで介護される。高価な骨董品みたく丁重に扱われて、うんざりした。
プルーニャ邸にいたころ高熱を出し、ベッドで一人、死の恐怖におののいていたことが思い出される。あの時は誰も看病してくれなかった。
流行り病かもしれないと、使用人すら近寄らなかったんだ。
面倒を起こすなら死んでほしいと、母は思っていたのかもしれない。父は僕が病気のことすら、知らなかっただろう。
部屋は片付けられない排便の匂いで満ちていた。水分さえ届けられず、僕は花瓶の水や自分の尿を飲んだ。よく生きていたなと思う。
ルイーザは使用人任せにせず、つきっきりで看病してくれたよ。ノエルが捻挫したとき、毎日包帯を替えてあげたと聞いて嫉妬したが、今は僕が同じことをされている。
大事にされ、複雑な心境だった。
なんで僕なんかに……っていう自己嫌悪もあり、子供扱いされたくない自尊心もある。いちいち大げさにされるのも、気恥ずかしかった。
そして、マイナスの感情を多幸感が呑み込む。だが、ルイーザから注がれる愛情は求めているものと違っていて、胸がチクチク痛んだ。
無理やり寝かせられて、やることのない僕はノエルにチェスを教えた。
ノエルが僕に付き添うのは、罪悪感からだろう。完全な事故でノエルは悪くないのに、こちらが申し訳ない気持ちになった。
剣を教えてくれと言ったのは、僕だよ。ケガをしたのも、ちゃんと防具を着ていなかった僕の責任。ノエルが悪者になって、僕が労られるのはおかしいと思うんだ。
ちょっとまえまでは、大切にされるノエルが憎くて、その居場所を僕が奪ってしまいたいと思っていた。初日にケガをさせるよう仕向けたのも、そうさ。あいにく、ルイーザは僕を信じず、溺愛されるノエルを見て歯噛みすることになったが。
神様は意地悪だね。希望どおりになっても、まったく嬉しくない。
それにしても、笑っちゃうぐらいチェスが下手だなぁ。
ベッドの脇机に置かれたチェスボードを見て、僕は苦笑する。剣を持つとあんなに凛とするのに、盤の前だとただのお馬鹿さんだ。
けど、気づいたことがある。
ボロ負けして、チェスから逃げていた僕が普通に指しているじゃないか!
自分には才能がないとわかって、悔しかった。みじめだった。苦しい思いをするぐらいなら、忘れようと思っていたんだよ?
それなのにさ、ノエル相手でも、すっごく楽しいんだよね。心底、チェスのことが好きなんだなぁ、僕は。
なんだ、負けてもいいんだよ、こいつといられるんなら――僕は達観したんだ。
ノエルが茶目っ気たっぷりのグリーンアイを向ける。
あのさぁ、わかってる? 僕は療養中で君は反省中。
……そうか、はめやがったな? じゃあ、僕もお返しするよ。僕をこっち側に戻したんなら、責任を取ってもらわなくちゃな? 道連れだ。君もチェス大会の予選に出ろよ!
――ノエル、ありがとう。
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