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ツンデレサキュバス編

手でしてあげるから…

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僕たちは裸で極寒の洞窟を進んだ、本来こんな状況になれば興奮して、僕の魔王が暴走しちゃうけど寒さが勝っているせいかまだ正常である

「ねぇ、ローズ?」

「な、なによ?」

ローズは僕の後ろをガクガク震えながら歩いている

「こんな事言うのは失礼かもしれないんだけど、もう一度瞬間移動テレポートを使って服を取りに行くとか、炎系の呪文を使って暖を取るとかはできないの」

「・・・できない」

「え?なんで?」

「アンタが魔王になってからダラダラ生活が続いたじゃない?そうしたら体がなまっちゃって…わ、悪かったわね!」

だからあれ程こたつに入るなって言ったのに…いや、ここでローズを責めるのはやめよう、今大事なのはお互いを刺激せずに目標を達成すること。

バサァ!

「うわっ!」

「キャー!!」

突然コウモリの群れが羽ばたいてきた、襲われる訳ではないがローズはその恐怖に耐えれなくなって後ろから僕に抱きついてきた

「ロ、ローズ?」

「仕方ないじゃない!怖いんだもん!」

いや当たってますけど!?ヤバい、このままじゃ僕の魔王が本当に暴走しちゃう!

「ローズ…離れて」

「いや……怖い」

いつも僕に対してあたりが強いローズが今は凄い可愛い…まぁそのせいで僕の魔王は大魔王へと進化しちゃいましたけど

「絶対こっち見ないでね?」

「ばっかじゃないの!?なんで私があんたのお粗末な……エッチ」

見てんじゃねーかー

「し、仕方ないじゃないか!ローズ凄い可愛いし、それに…色々当たってるし」

「!?ご、ごめん!」

ローズは少しだけ密着を解いた、でももうお互いそっちに意識しちゃってもう全然喋れない

しかしその時だった

「エボル…あれじゃない?」

「ん?…あ!本当だ!あった!」

僕たちはいつの間にか最深部についていたらしく太陽のつるぎを見つけ出した

だけど

「あれ?これもしかして…氷漬けになっている?」

しかも看板には「このつるぎを欲するならば氷結を解くほどの火炎を示せ」と書いてある

「あちゃ~僕ら魔法使えないから無理だね」

「・・・」

「一回帰ろっか?……ローズ?」

ローズは僕の後ろで黙りこんでいる、しかし、次の瞬間、彼女は驚きの事を口にした

「あんた、私の種族覚えてる?」

「えっと…確か、サキュバス?…は!?」

思い出した、この世界のサキュバスは男の精力を体内に取り込む事によって力や魔法力がアップするんだった

「ま、まさか?」

「し、仕方ないじゃない!これも目標の為よ、ほら手でしてあげるから…こっち向きなさい…」
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