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命乞い
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私は中野あかり、死刑囚だ。死刑囚と言っても冤罪であり幼馴染に罪を着せられた。私はなんどもなんども警官に訴えかけた。だけど私の話はなんか聞いてもくれなかった。
ガチャリ
警官の佐々木さんが来てくれた、佐々木は警官のなかでも1番私に優しくしてくれるし、たまにお話もしてくれる人だ。だけど来るにしても今日はなんだか早い気がする。
「25番出ろ、本日で刑を執行する」
「!?…あ、うぅ、おぇぇ」
私は恐怖により嘔吐してしまった。
とうとうこの日が来てしまった…なんで何もしてないのに死ななくちゃいけないのよ。
「気持ちは分かるが仕方ない事だ…」
仕方ない訳ないじゃない…幼馴染のせいで何年間も閉じ込められ、命まで奪われるなんて…そんなのあんまりよ
「う、うぅ…やだ、やだ死にたくない。うわぁぁぁん!」
私は膝が震えて立つことすらできなく泣き叫ぶ事しかできなかった。
「・・・行くぞ」
佐々木さんも顔色が悪くなっていた、佐々木さんはこの刑務所に来て間もないためまだ死刑執行というものを体感した事がなかったらしい
「お願いします!何でもしますから命だけは…助けてください、殺さないでください!」
私は必死に佐々木さんの足にしがみついた。私の震えは佐々木さんにも伝わっていたと思う。
「悪いが俺は執行を止めるとかはできない…早く行くぞ」
「きゃあ!だずげでぐだざい!お願いじまず!だずげでぐだざい…」
佐々木さんは私の腕を掴み無理矢理牢屋から出した。力づくでも私を連れて行くつもりだ、どんなに命乞いをしても佐々木さんには届かなかった。
「抵抗するな!さっさと歩け」
「佐々木君ちょっと待った!」
奥のトビラから署長が出てきた。私も2、3回しか見たことないけれどその凄い肥えた体と薄汚い声が印象に残る人だ。そんな人がわざわざ止めに入るって何なんだろう?
「佐々木君、今日の死刑執行について話がある、あかりさんも聞いてくれ」
この人ちゃんと名前知ってたんだ
「話?何ですか?」
「今、政府から新しい死刑の方法を発表されたんだ!そしてあかりさんにはその一人目になってもらう」
「新しい死刑?どんなものであっても死ぬ事には変わりないのでしょう?いったいなんの意味が」
「それが、死なないかもしれないんだ」
「えぇ!?」
署長の一言に思わず大きな声を出してしまった。死なないかもってどういう事?本当なの?
「おほん…政府の発表にはどんな人間にも絶対に改心させる事ができると言うことで絞首刑の代わりに首輪刑が発表されたんだ」
「「首輪刑?」」
私と佐々木さんは声をそろえて言った。
ガチャリ
警官の佐々木さんが来てくれた、佐々木は警官のなかでも1番私に優しくしてくれるし、たまにお話もしてくれる人だ。だけど来るにしても今日はなんだか早い気がする。
「25番出ろ、本日で刑を執行する」
「!?…あ、うぅ、おぇぇ」
私は恐怖により嘔吐してしまった。
とうとうこの日が来てしまった…なんで何もしてないのに死ななくちゃいけないのよ。
「気持ちは分かるが仕方ない事だ…」
仕方ない訳ないじゃない…幼馴染のせいで何年間も閉じ込められ、命まで奪われるなんて…そんなのあんまりよ
「う、うぅ…やだ、やだ死にたくない。うわぁぁぁん!」
私は膝が震えて立つことすらできなく泣き叫ぶ事しかできなかった。
「・・・行くぞ」
佐々木さんも顔色が悪くなっていた、佐々木さんはこの刑務所に来て間もないためまだ死刑執行というものを体感した事がなかったらしい
「お願いします!何でもしますから命だけは…助けてください、殺さないでください!」
私は必死に佐々木さんの足にしがみついた。私の震えは佐々木さんにも伝わっていたと思う。
「悪いが俺は執行を止めるとかはできない…早く行くぞ」
「きゃあ!だずげでぐだざい!お願いじまず!だずげでぐだざい…」
佐々木さんは私の腕を掴み無理矢理牢屋から出した。力づくでも私を連れて行くつもりだ、どんなに命乞いをしても佐々木さんには届かなかった。
「抵抗するな!さっさと歩け」
「佐々木君ちょっと待った!」
奥のトビラから署長が出てきた。私も2、3回しか見たことないけれどその凄い肥えた体と薄汚い声が印象に残る人だ。そんな人がわざわざ止めに入るって何なんだろう?
「佐々木君、今日の死刑執行について話がある、あかりさんも聞いてくれ」
この人ちゃんと名前知ってたんだ
「話?何ですか?」
「今、政府から新しい死刑の方法を発表されたんだ!そしてあかりさんにはその一人目になってもらう」
「新しい死刑?どんなものであっても死ぬ事には変わりないのでしょう?いったいなんの意味が」
「それが、死なないかもしれないんだ」
「えぇ!?」
署長の一言に思わず大きな声を出してしまった。死なないかもってどういう事?本当なの?
「おほん…政府の発表にはどんな人間にも絶対に改心させる事ができると言うことで絞首刑の代わりに首輪刑が発表されたんだ」
「「首輪刑?」」
私と佐々木さんは声をそろえて言った。
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